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学生魔術師物語  作者: マンボウ
過去編
7/32

神器の力

七話です!!楽しんでいって下さい!

 下の様子を見て淳也は不敵に笑った。それに対し、不機嫌そうなフードの人物の声が聞こえた。

 「何がおかしいのですか?」

 フードの人物は、身体の至る所が抉れて、手に持つ鎌もボロボロである。対して淳也は掠り傷一つない。

 「下は早々に決着が着くな、と思っただけさ。」

 「……」

 その言葉にフードの人物は、無言で鎌を直した。

 「私には、黒王殿の力の方が気になりますね。」

 「疑問か?なぜ、俺の剣が触れた途端に、魔力で創り出した鎌が『消滅』するのか。」

 そして、淳也はその理由を話し始めた。

 「魔術師の魔力には色があり、その色によって得意系統の魔術が決まってくる。これは知ってるよな。」

 魔術師は魔力の色によって、得意魔術が決まってくる。魔力が赤色なら炎系統の魔術が得意な様に。

 「だから、お前の場合、雷系統と風系統の魔術が得意だろ。」

 「!!」

 フードの人物が驚愕に目を見開いた。

 「別に驚く事はないだろ。黄緑色の魔力は黄色と緑色の丁度中間だからな。」

 「……」

 「そして、お前の鎌を見た時ハッキリした。最近起こっている次元の穴は、お前の神器によるものだろう、と。」

 フードの人物は先を促した。

 「だが、一つ腑に落ちない、お前はどこで神器と契約した?神器は聖域でしか契約出来ないはずだ。仮に所有者が死んでも、神器は聖域に戻って来る。……いや、他にもあるのか?神器と契約する方法が……」

 淳也はしばらく黙考していたが、フードの人物が虚空に手をかざしているのを見て、考えるのを止めた。

 「神器を使うのなら、止めておいた方がいい。」

 「なぜ?私はこの場で、あなたは危険だと判断した。故に全力で潰しにかかります。」

 「お前じゃ神器を出した所で、俺には勝てない。」

 その言葉でフードの人物が、キレたのを淳也は感じた。

 「言ってくれるじゃないですか。これを見ても、まだ何か言えますか?」

 そして、フードの人物の手には、紫色の刃がついたレイピアが握られていた。

 「来いっ『ヤドリギの断空剣(ミスティルテイン)』!!」

 「!!」

 ヤドリギの断空剣(ミスティルテイン)だと!!あれは四年前に壊れたはずじゃ!!

 「どうですか?懐かしいでしょう。かつてあなたの師が使い、あなたを守るために師と共に壊れた神器ですよ。」

 「厄介な物をっ!!」

 そして、フードの人物はヤドリギの断空剣(ミスティルテイン)を薙いだ。

        ☆☆☆

 一方公園では、一つ目の魔物と優樹菜の決着が着く所だった。

 『我が元に来たれ、湖の聖騎士ランスロット!!』

 騎士道物語(story of knight road)の能力は、騎士の英霊召喚である。優樹菜の呼び声に応じ、一人の水色の髪をした好青年が現れた。

 「敵はあの一つ目の魔物よ、ランスロット。」

 『御意に、我が主。』

 優樹菜の命令により、ランスロットはその場で剣を振るった。そう、その場で剣を振るっただけで、魔物は形も残さず断ち切られた。

 『では、私はこれで。』

 「あら、今日はやけに早く帰るのね。『湖の聖剣(アロンダイト)』まで抜いて。」

 優樹菜が聞いたのには理由がある。

 『主よ、確かにこの世に残りたいのは山々だが、グィネヴィアとのデートがある故、帰らねばならんのだ。』

 何を隠そうランスロットは現代の武術やスポーツが大好きなのだ。

 「そう、分かったわ」

 『主の気遣い感謝する。』

 騎士は礼をして消えていった。

 「あ、携帯(淳也の)。ま、いっか。」

 淳也の携帯はというと、ランスロットの斬撃により、この世から消滅していた。

現代の武術やスポーツが好きなランスロットって(笑)

ちなみにランスロットが知りたい人は、アーサー王物語とインターネット検索すると出てきますよ。

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