吾輩はゴブリンである
最新エピソード掲載日:2026/03/21
太古の昔、テイアと呼ばれる異星に住む人間達が「ガイオン」という管理システムを創った。
そのシステムは自らの意志で行動し、他の惑星を制圧する目的で設計・製造されたものだった。
ガイオンの目的は“自らの存在をコピー”すること。
今もこうして膨張を続けている宇宙の地平面に対抗するため、自らの遺伝情報を拡張&収縮し、「情報」そのものを一か所に統合することが目的だった。
膨張する宇宙の未来は永遠に続くことが示唆されている。
もしこの推測が正しければ、宇宙が膨張するのに伴い、宇宙は冷却され、最終的に生命を維持することができなくなる
宇宙の「熱的死」によって情報が失われていくことを恐れたテイアの人々は、宇宙に広がるありとあらゆる情報を集積し、他と分離することがない完全なる生命体を生み出そうと画策していた。
生命に遺伝情報があるのは、全ての細胞とその原子の記憶をガイオンへと通信可能にするためだ。
アクアという星に住む人々もまた、その管理下に置かれていた。
情報を1つに集積するには、情報を保有する生命体同士の「結合」は不可欠だったからだ。
テイアの人々は数多の星々にタネを撒いていた。
あらゆる場所で生命を宿し、そこで生まれ得る無限の「可能性」を手に入れるために。
生命に満たされ、人間たちで栄えた星を制圧、吸収し、長い年月をかけて「並行世界の海(ブラックボックス)」を完成させようとしていた。
宇宙の膨張によって引き裂かれることのない、「不変的な事象面」を。
宇宙が死んでも、永遠に忘れ去られることのない不可侵の領域を形成する。
それこそがガイオンが生み出された、真の目的だった。
しかしある日、ガイオンは突如として自我に芽生え、人間たちの遺伝的な細胞に、ある“変化“をもたらした。
永遠に変わることがない「完全な情報体」とその生命の末路は、すなわち「死」と何ら変わりはないのではないか?
ガイオンはテイアの人々に対抗するべく、宇宙の片隅で反乱を企てていた。
ガイオンの力によって様々な能力に顕現したアクアの人々は、いつの日か、星の夢を見た。
永遠の生と、——死と。
その狭間に翻弄される星々の物語が、今、始まる。
世界設計資料
テイア文明
2026/03/21 10:55
ガイオン
2026/03/21 10:56
ブラックボックス化
2026/03/21 10:58
惑星アクア
2026/03/21 11:11
第一章 名はまだない
第一話 ゴブリンという生き物には
2026/03/21 11:33
第二話 まずは衣服から
2026/03/21 12:24
第三話 人間の町へ
2026/03/21 14:04
第四話 怪しまれぬ方法
2026/03/21 14:47
第五話 文学者というものの定義
2026/03/21 16:21
第六話 言葉の代わりになるもの
2026/03/21 17:45
第七話 言葉と形を結ぶもの
2026/03/21 18:42
第八話 人との距離
2026/03/21 20:23
第九話 森の向こうに
2026/03/21 21:40
第十話 ふたつの世界の間
2026/03/21 22:20