表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

量産

作者:

 まっすぐと前を見据えながら運ばれる。

 そうする事自体に意味は無い。ただ、そうしなければベルトコンベアから落とされるのだ。

 前後に並ぶ彼らや左右のレーンに居る彼らと同じ真っ白な衣服で同じ姿勢を維持したまま立っている。

 やがて明るみに運ばれ、工場の外へと至った。空を覆う雲はどんよりと重々しく日の光をにわかにしか通してこなかった。

 この時には自分と似たり寄ったりの周りの連中との違いが最早分からなくなっていた。

 仕方ないので周囲に合わせて同じ方向に歩を進めた。どこに向かうのかは私の知る由ではないのだが。

 その人の波をかき分ける人物が視界に映った。まっすぐと歩くその人物とやがてすれ違う。自分の『色』と自身をもった彼は堂々と反対へと歩いて行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ