学園生活!一日目終了!まだ明日もあるので助けてください。
俺は昔、人を殺したことがある、それがこの学園生活を送る理由で、俺の黒歴史でもある。
「やめて!そのお金を使うと、もう家賃を払えなくなるの!」
俺の家族は貧乏だった、そんな中父は毎日パチンコなどでお金を使う、いわばクズ人間だった。
「うるせえ!家族のお金なんだ、俺がどう使おうが勝手だろ!ほら!手を離せこのブス女!!」
母は毎日殴られていた、ずっと、ずっと。そんなある日のこと、母が俺にお願いをした。
「お願い...。あの人を...殺して...」
俺は別に母を好きだと思ったこともないし、嫌いだと思ったことも無い。それはあの父も同様だった。この人たちがいなかったら俺は生まれてこなかった、だから俺はこの人たちを恨んだりする権利はない。
「いいけど、後悔はしないでよ」
その3日後。俺は父を殺した。心臓を突き刺し、まだ生きているのが分かったから何度も心臓をつぶそうとナイフを5、6回刺した。
「母さん?」
母はおびえていた、自分のやったこと、僕がやったこと、父の死体を見ておびえていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい...」
俺はすぐに警察を呼び事情を話した。すぐ俺は少年院に入れられ、母は、3年の懲役を下された。
「いやな過去を思い出させやがって」
その過去がイエスの言葉で一瞬で頭を回った。
「過去を変えることはできません。ですが過去のことを償うことはできます。私の目的は、あなたの罪を償わせること、そして、信仰心を芽生えさせることです」
予鈴がなった。
「では五時間目をはじめましょう。席に着きなさい」
五時間目は普通の授業だった。俺は理系だから国語は苦手で4時間目の後なので眠そうに聞いていた。
一日目が終わった。とんだ最悪の日だ。
「このスマホ、メール以外は何もできないな」
本棚を見た、一段目は20冊ほどの小説、2段目は教材だった。三段目は...ライトのベルだった。
「何でラノベ?まあいいか、それしか娯楽はなさそうだし」
ライトのベルを一冊手にとって読んだ。主人公は高校生、トラックに轢かれ死んで異世界に転生し、チートみたいな魔法使ってヒロイン救って、イキってモテて、いつも過ぎるパターンのラノベだ。
「はあ、つまんね」
正直言ってこんな異世界転生物は嫌いだ。こういうのは毎回主人公がヒロイン救ってイキっての繰り返し、それが定番過ぎて笑えない。
「もういい加減こういう作品増えるのやめないのかな」
作者には悪いがこういうのはつまらない。
その作者の名前を見た。
「は? 『イエス・キリスト』」
「おい!てめえ!何勝手に自分の書いた本紹介してんだ!」
「えええ?だってそれしかここやることないし」
神とは思えない。暇だからラノベ書くってほんとにあのイエスがやってもいいのか。ラノベ書いてねえで聖書書けよ。
「大体これマジ定番過ぎるんだよ、よくこんなもの書籍化できたな」
「だってこれ評価190とかいったし」
「は!?マジで!?」
「嘘だよ」
うざい、この神。
「先生!一発ぶん殴ってもいいですか」
「夕食の時間です、夕食は食堂にあります」
「てめえ!無視するな!」
こうして、最悪な学園生活が始まってしまった。
ちなみに他のみんなにも聞いたところ本棚のラノベは皆イエスが書いたもので、どれもつまらなかったとのことです。
「マジで?」
「マジだよはり倒すぞごらあ」