第零記:実験失敗したら異世界に転送されました
皆さんこんにちは。こんばんは。REA★★★と申します。今回とある成り行きで「3人でリレー方式ノベル作ろうぜ!」とりなりましてこの様になった次第です。拙い文章ではありますがご意見ご質問などありましたら遠慮なくお寄せください。
彩乃→夢寐ねむ→ふら
の順で書いてます。どこで変わってるのかは秘密です。
最終的な編集は彩乃、このアカウントの管理は夢寐ねむが行なっております。
私は実験室で成功すれば歴史上に残るであろう画期的な実験をしようとしている。
実験の被験者は私だ。もし失敗すれば私の命はないかもしれない。非道な人体実験だと思うだろうか?それでも加速した世界を知覚しなければならないから我々と意思疎通の出来る知的生命体でなければならない。更にもうここには私しかいないのだから仕方がない。初期にいたメンバーの殆どは何の成果も出ていないこの研究から逃げ出してしまったし、もう私以外の人は実験失敗で死んでしまったのだ。外傷はなく原因不明の変死として処理されている。だからここに手記を残した。
私が何故死んだのか、どんな実験をしていたのかを後世の人に知ってもらうために。この研究を誰かが引き継いで世界のためになることを私は切に願う。
〜手記〜
この手記が誰かの目に触れているというのであればきっと私は実験に失敗してもうこの世界にはいないのだろう。私は私の実験結果をこの手記を見た人に託すこととする。
君はどう思うか?時は刻むものなのか時は流れるものなのか。
もし、時は刻むものというのであれば時は離散的でありその間に入り込む余地がある。しかし時は流れるものだというのであれば時は連続的なものでありその間に入り込む余地はない。
もしこの世界が離散的であり間に入り込む余地があるのであれば、私のこの実験によって時間と時間の間に新しい時間を作り出すことが可能なわけである。
つまり時間と時間の間の新しい時間を利用することができれば、人はよりも多くの時間を過ごすことが出来るはずである。この実験がうまく行けば人間は新しい時間を生きることになるだろう。しかしこの手記が君の目に触れているということは失敗しているはずである。なぜ失敗したのかはわからないが、もし誰かがこの研究を引き継ぐのであれば世界平和のために使って欲しいと考えている。
(このあとは膨大な実験のデータや理論が書かれている)
私は人間の未来のために、人間のより良い生活のために実験装置にスイッチを入れた。次に意識が戻る時は天国だろうか?
さてここが死後の世界なのか新しい時間を使った世界なのかは知らないが、どのような世界なのだろうか。
当たり前だが死んだ事も新しい時間を使った世界を訪れた事もないのでなんとも言うことが出来ないが、どうやら意識はあるようだ。四肢の感覚もあればこうして思考することもできる。そして瞼を開くことも出来るようだ。恐る恐る瞼を開くとそこはいつもの実験室だった。
どうやらまた実験は失敗だったようだ。1つため息をこぼして手記の隣に置いておいたマグカップの中の液体を半ば強引に食道へと流し込む。多少の違和感はあれどまぁいつものことである。実験を重ねる度にため息は多くなる一方である......
ふと何を思い至ってか今までに書いてきた自分の手記を読み返してみたくなった。戸棚からインスタントのコーヒーを引っ張り出しついでに新しい業務用の角砂糖の袋も取り出す。
科学者はよくブラックのコーヒーを飲んでいるイメージがあるが私はその逆である。相当な甘党なのだ。
昔はよく仲間の研究者たちに糖分の取りすぎだと止められたものだが今では言葉をかけてくれるものもいない。
電気ケトルの中のお湯が冷め切っていたのでスイッチを入れて椅子に腰を掛けた。そして手記をめくる。今までの実験の中で見落としは無かったのか、必要な条件は揃っているのかそれを確かめるべく手記と机の上に乱雑に積んである書類をめくっていく。
途中で何杯かのコーヒーを飲み、かなりの時間を使ってしまったが一切の進展は得られなかった。私は少し気分転換をするために手記を煩雑に掴み出かけるために締め切っていたコンテナの扉を思いっきり押し開けた。
そこには真っ白な世界が広がっていた。
「こっちにきてからいつまでそんなところに篭ってるのよ」
何年ぶりかに私の鼓膜を震わせた女性と思しき柔らかな声が聞こえてきたのだった。
その声は私に話しかけているようだが、右から左へと抜けていく。
「ねぇちょっと聞いてるの?篭っている間に人との話し方すら忘れたの?」
また話しかけて来たがその言葉を理解する暇は存在しない。それもそのはずだ、コンテナを開けたら見知らぬ世界が見えるのだから。久しぶりに外に出たとはいえこんな風景は世界中のどこにも存在しないだろう。
となるとここはどこなのか、やはり実験は成功していたのか。しかしここは時間が加速している元の世界ではないようだ。であるならば、今までの時間とは切り離されたまた別の時間の......時間の流れは複数あったのか?それとも時間と時間の間にまた他の時間が......。
「こらー!!人の話を聞けー!!」
と耳元で突然大きな声で怒鳴られ思考が強制的に停止される。
「何の用だ、今少々思考に忙しいので静かにしていてもらえるかね......」
私が迷惑な女に目線を向けると、その女......いや、女性は思わず二度見をしてしまう程の美しい美貌を持っていた。『女神』という言葉がこれほど似合う女性を私は知らなかった為思わず見とれてしまったのだ。
私がイメージしていた美しい女神そのままだったので尚更目をクギ付けにさせた。私がずっと女性のことを見ていると
「何?どうしたの?あっ!もしかして私に見とれてた?」
と女性が言ったため目を離しながら
「そのような事は無い」
と言った後、私は思考を再開させた。先ほどよりも脳が落ち着いたおかげで冷静に状況を分析できたためすぐに何個かの考えはまとまった。
「またまた、そんなこと言っちゃって。本当は私のこの姿が大好きなくせに、というかなんで業務用角砂糖なんか持ってるの?」
その声に自分の手の中を確認してみるとたしかにそこには先程までコーヒーに使うために机の上においていた業務用角砂糖が握られていた。手記と間違えて掴んでしまったらしい。相当疲れているのだろうか?
まぁそんなことよりも状況確認だ。まず確認すべきはここはどこなのかだ。おそらく目の前にいる女性に聞けば分かるだろう。そこで考えるべきはこの女性は一体何者なのか、とここまで考えたところである違和感に気づいた。
「あれ?また無視ですか?おーい!泣いちゃいますよ!?」
いつもよりも早く思考ができている?と思ったが、私に話しかけ続けている女性は私と話したいようだし私もこの女性に質問したいことは山ほどある。そこで私は女性と会話をすることとした。
「そんなことよりも質問があるんだけどいいかな?」
「そんなことって、さっきまで無視してたのはあなたの方なのに。それに私の言いたいことも重要なことなのに......それで質問って何?」
「まずここはどこだ?」
「う〜ん、一言で言うとね?ここは死後の世界だよ〜、まぁその中でもここは特別な場所だけどね」
「死後の世界......、となると私は死んだのか?」
「いや、死んではないね。君の変な実験のせいでここに来たって感じかな。まぁここに来てしまったらもう元の世界には戻れないけどね」
ここがどういう世界なのかと実験の影響については理解できなかったが、おそらく私の実験は失敗したんだという結論には至れた。
「ではもうひとt『ピロロロン、ピロロロン』」
突然何かが鳴り出した事で私の発言は中断されてしまった。
「おっと、時間が来たみたいだねぇ。実はこの空間に来た人には異世界に行ってもらう決まりがあるのです。なので君にも異世界に行ってもらいま〜す」
「はっ、えっ、いっ異世界!?」
「は〜い、異世界で〜す。あっ、そうそう忘れてた。君の体と脳を若返らせてもらったから、異世界に行ったら精神の方も若返らせてあげるよ?嬉しいでしょ?あと、精神が若返るときに君の科学力は危ないから記憶もいじらせてもらうからね」
えっ!と思い体を見て見ると高校生くらいまで体が若返っていた。
「それじゃあ、早速だけど行ってらしゃ〜い」
謎の光が私の体を包み込んだ
「ちょっ、ちょっと待って、あなたの名前は!?」
光に包まれながら女性に声をかけるとにっこり微笑みながら
「どうせまたすぐに向こうで会えますから」
その言葉を聞きながら僕は意識を失った。
はじめましてREA★★★の編集担当(?)こと彩乃です。
3人でリレー小説を書いていくのであまりにも話が繋がらないときとかに入って私が修正することになるそうです。
そんなことより異世界、良いですよねぇ私も異世界行って猫耳娘をモフモフしたいです。
まぁ、今回はこの辺で。
今後も温かい目で見守って頂けると幸いです。次回はねむさんが来るそうですよ