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プロローグ
この世界は数多の平行世界から成り立っている。そして、この並行世界は環状だ。
宇宙の始まりから起こりうる無数のパターン全てが並行世界として、決して同次元上では交わることなく存在している。
その多岐に及ぶ世界でも地球ができなおかつ生命の存在する世界。三次元よりも遥か高次元のなかで生命の魂が膨大な時間をかけゆっくりと近い並行世界へと廻って行く。
これこそが輪廻転生である。
同じ時間軸であっても中心点を通り反対側の弧に当たる部分では、性質が全く異なる。
稀に環の一部をショートカットしてしまう魂がある。
だか、それ事態は問題ない。普通、転生するさいは記憶などの情報は全てリセットされるからだ。
しかし、遥かに小さな確率ではあるが、まにき記憶を残したまま転生する魂がある。
『僅か○歳にして10ヵ国語制覇』や、『小学○年生企業して年収1億』などの信じられないような神童はこういったケースが多い。
そんな二つの低い確率が重なりあい、転生した少年がいた。