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番外編 名もないメイド達の内緒話(会話方式)

このような拙い小説を読んで下さり誠にありがとうございます。

ブックマーク100件になりました。

ブックマークしてくださっている皆さまありがとうございます。

今回は簡単ですが番外編になります。

6月中は毎週金曜日18時に更新致します。

今後とも頑張りますのでよろしくお願いします。

メイド1「聞いた?ブヒブヒ様の話」

メイド2「聞いたわよ~。またドレスのサイズが合わなくなったんですってね」

メイド3「どれだけぇ、肥えればいいのよぉ~(笑)」

メイド4「いつかは本当に豚になるんじゃない?」

メイド1「でもまずそう!」

 全員 「分かる~」

メイド2「絶対に食べたくないし食べたら一瞬であの世に逝きそうだよね」

メイド5「逝くといえば、また1人逝ったらしいわよ」

メイド3「またぁ?」

メイド1「今度の理由は何?」

メイド5「ブヒブヒ様の前で転んだみたいよ」

メイド2「運が悪かったのね」

メイド6「でも、転んだだけっていうのも」

メイド2「あなたは新人だっけ?気をつけなさい」

メイド5「そうよ~~。下手するとブヒブヒ様の前でどもっても殺されちゃうからね」

メイド6「本当ですか~!」

メイド4「本当よ。あなたの前のメイドがそれだったから」

メイド6「!!」

メイド1「ところで、あなたはの母親は市民?」

メイド6「っ!!なんで分かるんですか?」

メイド2「私たちも似たような境遇だからよ」

メイド3「は~い!私のぉ母親はぁ伯爵のメイドしててぇ、手駒にされてぇ生まれたのが私ぃ~」

メイド4「私の母は市民で、街で買い物してて男爵に誘拐されて乱暴の末できたのが私」

メイド2「ね、似たような境遇でしょう?」

メイド3「今ぁ貴族の間ではぁ空前のぉベビーブームぅでぇ~す」

メイド4「生贄大量生産ってことね」

メイド5「市民も一人では歩かないらしいよ」

メイド4「女性一人で歩くとレイプしてって意味なんだって」

メイド3「こぉわぁ~いぃ」

メイド6「私は、母と二人で街に住んでて、突然父親と言う人が訪ねてきて・・・」

メイド4「ここで働け、と・・・そう言われたったことね」

メイド5「まぁ、私たちも似たようなものよ」

メイド3「そうそう!」

メイド6「逃げ出せないんですか?」

メイド2「逃げ出してもいいけど・・・」

メイド6「見つかったら殺されるとか!?」

メイド2「それはないわ。私たち1人いなくなっても気にしないし」

メイド6「じゃぁ逃げちゃえばいいんじゃないですか?」

メイド1「う~ん。逃げても生きていけないわ」

メイド6「なんでですか?」

メイド4「私達が逃げても居場所がないから」

メイド6「えっ?」

メイド2「第一に、私達って家からの命令できてるわけだから先ず家に帰れない」

メイド6「でも母は市民だから、実家に帰れば」

メイド4「ないわよ!実家なんてものはないわよ。多分母親もいないんじゃないかな?」

メイド6「なんでですか!?」

メイド3「お金ってぇすごいよねぇ」

メイド4「売られたのよ。私達は」

メイド6「そんな!母はそんな人じゃありません!」

メイド1「でも、あなたはここにいる」

メイド3「そぉいうことぉ」

メイド4「第二に、私達にはお金がない」

メイド6「え?働いたらお金もらえるんじゃないんですか?」

メイド1「私たちの稼ぎは家に行く事になっているの、その代わり衣食住は保証するって事」

メイド4「命の保証はないけどね」

メイド5「第三に、これは一番重要よ。街に逃げた場合」

メイド6「はい」

メイド5「惨殺されるわ!」

メイド6「!!」

メイド4「そのリアクション面白い」

メイド6「~っ、嘘なんですか?」

メイド5「惨殺はないけど、スラム落ちかな」

メイド2「頼れる人もなくお金もないとなればね」

メイド3「どっちにしろぉ生きていけないって事ぉ」

メイド2「そうそう、ここならまだ死んでも貴族として死ねるし」

メイド4「ブヒブヒ様も苦しまずに一気に殺してくれるらしいし」

メイド1「ブヒブヒ様の前で喋らない。転ばない。余計なことはしない」

メイド5「あとはブヒブヒ様の機嫌次第かな」

メイド6「機嫌が悪かったら・・・」

 全員 「ニコリ」

メイド6「あなたもいずれ分かるわよ」

メイド1「まぁ、地獄で働くと思えばここは天国よ」

メイド6「比較が悪すぎます」

メイド2「さぁ、休憩も終了よ。さっさと働かないと」

メイド3「ブヒブヒ姫が来ちゃうわよぉ!」

メイド4「怖~い!あははは」

メイド5「さて行きますか」


そう言うと5人の顔から表情が消え、姿勢がピンとし、静かな足取りで部屋を出て行った。


メイド6「私生きてここを出られるのかしら?」


取り残された新人は先輩達を見習うように、無表情の仮面を被って背筋を伸ばしなるべく足音を立てないように部屋を出て行った。




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