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第四十話 冬に向けて…

 文side


【文】

「……出来たぁぁっ!我が文々。新聞史上最高傑作!『人里のマドンナ・上白沢 慧音、熱愛発覚!?』『黒の貴公子・ミネルバに二股疑惑浮上!?』イケる!これなら次の烏天狗新聞大賞もいただきです!」


 後は明日、この新聞を里を中心にばら撒けば…


【藤堂】

「ほぅ、よく撮れているな?」


【文】

「えぇ、そうでしょう。いやぁ、苦労して掴んだ最高の…ネタ、で……」


【藤堂】

「……」


【文】

「ぎゃぴーーーーーーっ!!」


 ちょ、ちょ、ちょっと!な、な、なな何で!?


【文】

「と、藤堂さん!?い、いつから?」


【藤堂】

「つい今しがただ。紫たちとの麻雀勝負を終え、テストの採点を済ませて来たんでな。」


【文】

「そ、それはお疲れ様です…で、な、何をしに?」


【藤堂】

「…聞くのか?」


 ですよねーっ!


【文】

「い、い、いくら藤堂さんとはいえ、私の記者魂の前に立ち塞がる事は…」


【藤堂】

「脅しには屈しない、か。大した心がけだ。その意気に敬意を表して、最も残酷な幻術をお見舞いしてやろう。」


【文】

「ちょっ!紫さーん!助けて!話が違うじゃないですかー!」


 藤堂さんは止めてやるからって、そう言ってたじゃないですかっ!


【藤堂】

「諦めろ。そもそも紫は、私に勝負を受けさせる為のネタに、お前と新聞を利用しただけだ。」


【文】

「そ、そんな!?」


 あのスキマババァっ!


【藤堂】

「さて、射命丸…その新聞、その写真、ネガも含め全て破棄しろ。もし拒むなら…」


 藤堂さんの背後に、巨大な影が…悪魔が…姿を現す……幻魔の巨人、幸い私の家の天井はさほど高くはないので、それほどサイズは大きく出来ないようだが…


【藤堂】

「幻魔の贄にしてくれる…」


【文】

「…ぁ……」


 …怖い!怖い怖い怖いっ!


【藤堂】

「…どうする?あまり長くは待てんぞ?」


【文】

「…はぁ…はぁ…はぁ……っ!わ、私は…清く正しい射命丸、脅しに屈し、真実を隠蔽したりは!」


【藤堂】

「…そうか。残念だ。幻魔っ!」


【文】

「っ!」


 幻魔の拳が迫ってくる!こ、殺されるっ!


【藤堂】

「っ!」


 ビタッ


【文】

「ふぇ?」


 幻魔の拳が、私の目前で静止した…一体、何が?


【藤堂】

「…また、止めに来たのか?大天狗殿?」


【文】

「え?あ、だ、大天狗様!」


 見ると、幻魔の拳の向こうで、大天狗様が藤堂さんの腕を掴んで止めていた。


【大天狗】

「…文、写真のネガを差し出せ。新聞に載せていない分も含めてだ。」


【文】

「……はい…」


 大天狗様に命令され、私は泣く泣く写真のネガを藤堂さんに差し出した。


【大天狗】

「新聞はこちらで全て破棄すると約束しよう。これで良いか?」


【藤堂】

「……なるほど…拒めば、今度は私の身の方が危ういな。」


【大天狗】

「貴公が相手では、こちらも単身でというわけにもいかぬ。」


 …外の気配を探ると、私の家の周りはすでに囲まれているようだ。中には椛の気配もある。というか、山中の天狗たちが、完全に包囲している!?


【藤堂】

「買い被りだ。まぁ、こちらも事を荒立てるつもりは無かった故、来てもらって助かった。」


 そう言って、藤堂さんはネガを消し去ってしまった…あぁ、私の苦労の結晶が!


【藤堂】

「騒がせて申し訳ない。失礼する。」


 藤堂さんが幻魔と共に姿を消すと、緊張が解けた私はその場にへたり込んでしまった…あの人の脅威は分かっていたつもりだけど、一対一で向き合うとこれほどなのか…。


【大天狗】

「…金輪際、あの男の周りを嗅ぎ回るな。手を出すな。関わるな。三度も止めには入れんぞ。」


【文】

「…はい…お手間を取らせて、申し訳ありません…」


【大天狗】

「無事で何よりだ。お前の身に何かあったら…ヤツに合わせる顔がなくなる。」


【文】

「ヤツ?」


【大天狗】

「…何でもない。」


 その後、大天狗様の命令で私が作った最高傑作の新聞は、全て没収され廃棄処分となった。




 霊夢side


 ミネルバは帰ってくるなり、張り詰めた表情で自室に向かい、そのまま籠ってしまった。

 何でも、今日は寺子屋で定期試験?だがみたいな事をするとか何とか…そんな話をしていた。その成績によっては、自分の教師としての資質も判断され、酷いとクビになるかもしれないとか…。

 大丈夫だろうか?


【霊夢】

「ミネルバ、大丈夫?お茶でも淹れようか?」


【ミネルバ】

「…いや、まだいい……」


【霊夢】

「…そう…」


 試験とやらを受けたのは生徒たちで、ミネルバはもう採点するだけのハズだ。余程、成績が酷いのか、ミネルバは沈んだ声だ。どの程度、採点作業が進んだのか分からないが、これはひょっとするとマズいって事なのかしら?


【霊夢】

「何か、私まで緊張してきちゃった…」


 あぁ、こんな時に、何て言葉を掛けるべき?

 いや、それより美味しいごはんを作っておく方がいいかしら?

 でも、もし結果が悪くて落ち込んでたら、ごはんなんて喉を通るの?


【霊夢】

「う~ん…」


 あぁっ!もうっ!どうしたらいいのよぅっ!?


 ガラッ


【霊夢】

「はっ!ミネルバ!」


 障子を開けて、ミネルバが入ってきた。

 その足取りはフラつき、顔は生気を失っている…あぁ、そんな、ミネルバ…ダメだったの?


【ミネルバ】

「採点、終わった…」


【霊夢】

「そ、そう…で、どうだったの?」


【ミネルバ】

「……俺の計算間違いでなきゃ……過去のに比べて……平均点、5点アップしてたぁっ!」


【霊夢】

「って、事は…」


【ミネルバ】

「生徒たちが頑張ってくれたって事だ!これで、俺もクビにならなくて済む!」


【霊夢】

「良かったじゃない!おめでと、ミネルバ♪」


【ミネルバ】

「あぁ…本当に……良がっだ!」


【霊夢】

「もう、何泣いてるのよ?」


 クビにならずに済んで、本当に良かったわね。


【ミネルバ】

「生徒たちの成績下がってたら、俺…本当にどうしようって……」


【霊夢】

「あぁ、はいはい。分かったから、もう泣かないの。」


【ミネルバ】

「グスッ…泣いてない…」


 どの顔で言うのよ…。

 まぁいいわ。さて、そろそろ晩御飯の用意しなきゃ。お祝いに、また何か美味しいの作ってあげなきゃね♪


【チルノ】

「お邪魔しまーす♪」


【霊夢】

「あら?チルノ?」


 玄関からバタバタとチルノ、それにルーミアが入ってきた。


【霊夢】

「あんた、こんな時間まで出歩いてて大丈夫?藤堂さんに怒られるんじゃない?」


【チルノ】

「平気平気♪ってか、家には一度帰ったけど、パパまだ帰ってなかったもん。」


 まだ帰ってない?確か、今日は藤堂さんの授業の方が先だったはず…順当に行けば、ミネルバより先に帰っているはずなのに。


【チルノ】

「ムフフ♪きっと慧音とイチャイチャしているんだわ♪」


【霊夢】

「イチャイチャって…」


 想像がつかない…藤堂さん、娘であるチルノの事以外頭に無い気がするんだけど?


【チルノ】

「まぁ、パパの事はいいの。それより、これ!」


 チルノはポケットから一枚の紙を差し出して見せてきた。


【霊夢】

「何これ?冬まつり?」


【チルノ】

「昨日、大ちゃんのとこで話し合ったの!氷像とかアイスキャンドルとか作って、お祭りしたいなぁって。」


【霊夢】

「そんな寒い中、誰が祭りなんかに来るのよ?みんな外になんて出たがらないわよ。」


【チルノ】

「その寒さを楽しんでもらうんだよ!メイン会場をここにして、参道にアイスキャンドルとか氷像とか並べて、暖かい食べ物とか飲み物のお店を出して、かまくら作ってその中で食べたり…きっと楽しいよ♪」


【霊夢】

「だから、そんな寒い中、人なんて…」


【ルーミア】

「参拝客も増えるのかー♪」


【霊夢】

「盛大にやりましょう!」


【ミネルバ】

「現金だな、お前は…」


【霊夢】

「わっ!ミネルバ、居間で泣いてたんじゃ…」


【ミネルバ】

「だから泣いてない!」


【チルノ】

「でも本当に、冬はただでさえ人間は表に出たがらないんでしょ?だからこそ、こういうので皆を神社に呼び込めば…」


 確かに、チルノの言う通りだ。祭りとなれば多くの出店が神社の境内にも並ぶ。その出店料だけでもかなりの額だ。お賽銭も入るし…物珍しい祭りならば、いつも以上の客入りを望めるかもしれない。


【霊夢】

「悪くないわね。(チャリーン♪)」


【ミネルバ】

「目が金になってるぞ。」


【霊夢】

「いいわよ、チルノ♪」


【チルノ】

「わ~い♪」


【ミネルバ】

「やれやれ、忙しくなりそうだな。」


【チルノ】

「あ、お兄ちゃん!この話、パパたちにはまだ内緒ね。」


【ミネルバ】

「あぁ、分ぁったよ。」


 チルノとルーミアは、来た時と同じくバタバタと慌ただしく帰って行った。




 ミネルバside


 翌日から、どうやらチルノは忙しく幻想郷中を飛び回っているらしかった。藤堂先生には秘密にしてくれと頼まれたが、あの藤堂先生が何も気づいていないとは考えにくい。まぁ、知らぬフリはしているが…。

 そんな忙しい日々を送っているらしいチルノとは打って変わって、俺の周りは平穏そのものだった。仕事の方ではテストも無事に好成績で終わってくれたし、神社を襲われたあの日以降、異変らしい異変も起きていない。それでも体が鈍る事のないように、日々のトレーニングは欠かさないが。

 トレーニングと言えば、たまに冥界で妖夢の訓練にも付き合っている。ジークにも頼まれたからな。


【妖夢】

「はぁぁぁっ!」


 相変わらず、妖夢の剣は速いし鋭い。傍から見ているだけなら、思わず見入ってしまいそうなキレイな太刀筋をしている。だが、やはり…実戦向きじゃないな。キレイ過ぎる。


 ドンッ


【妖夢】

「がはっ!」


 俺の肘が妖夢の肋を打った。本気で打てば、肋骨が折れて肺を突き破っていただろう。


【ミネルバ】

「まだだな。太刀筋が型通り過ぎる。」


【妖夢】

「ぐっ…」


【ミネルバ】

「基本に忠実なのはいい事だが、通用すんのは格下の相手のみだ。」


【妖夢】

「しかし、闇雲に振ったところで当たるとは…」


【ミネルバ】

「頭の固ぇヤツだな。何で当たるか外れるかしか無ぇんだよ。」


【妖夢】

「え?」


【ミネルバ】

「おら、立て。もう一度かかって来いよ。」


 訓練と言えば、霊夢もだな。


【霊夢】

「やぁっ!はぁっ!てぇいっ!」


 御幣を使った打撃を腕でガードし、霊力を込めた蹴りをこちらも膝蹴りで止めた。すると霊夢は、そのまま後方宙返りで距離を取りながら札を投げてきた。

 最初に会った時より、格段に動きが良くなってやがる。巫女の直感とやらをほぼ完全に使いこなせるようになったらしく、弾幕戦ではもう負ける気はしないと息巻いていたが…あながち自信過剰ってわけでも無さそうだ。


【霊夢】

「はぁぁぁっ!」


【ミネルバ】

「っ!」


 着地した霊夢は、一度開いた距離を即座に詰めてきた。これは想定外だぜ。


【ミネルバ】

「くっ!」


 突き出された御幣を弾き、カウンターを入れようとしたが…俺の掌底が突き出される瞬間には、狙いを付けていた霊夢の顔面は消えていた。


【ミネルバ】

『幻想空想穴!』


 俺は即座に背中から来るであろう霊夢の蹴りを受け止めようと構えた…が、衝撃は何故か反対側の上空から降ってきた。


【ミネルバ】

「バカなっ!?」


 これも直感か?まるで、俺の動きが全部読まれてるみてぇだ…。


【霊夢】

「はぁ…はぁ…どう、ミネルバ?私も、結構強くなったでしょ?」


【ミネルバ】

「…あぁ。大したもんだ。後は…」


【霊夢】

「…持久力…よね?やっぱり…」


 霊夢自身も分かってるみたいだな。巫女の直感とやらは、相当な集中力がいるらしく、長時間の発動はまだ無理らしい。しかも、慣れない近接戦となると、連続で使用できる時間はぐっと短くなる。


【ミネルバ】

「それに、決め技もいる。お前の技は、俺からするとどれも威力が低い。確実に、相手を戦闘不能に持ち込める威力の技も用意しておけ。」


 事実、これが実戦ならもう限界の霊夢に対し、俺はまだまだ戦える状態だ。


【霊夢】

「そうね…考えておくわ。」


 そんな感じで、日々は過ぎていった。

 まぁ、新月の度にルーミアが霊夢の力を試しにくるくらいで、本当に穏やかな日常だった。


【ルーミア】

「…霊夢もだいぶ強くなってきたね。」


 寒さも厳しくなってきた十月三十日の夜…自分との戦闘で霊力を出し切り気絶している霊夢を見ながら、ルーミアは満足そうに呟いた。


【ルーミア】

「あんたのおかげかね?」


【ミネルバ】

「知らねぇよ。時間のある時に、稽古に付き合ってるだけだ。しかも、巫女の直感を使ってる時の霊夢は、もう俺なんかじゃ手も足も出ねぇぐらいだ。」


 むしろ、俺の方が稽古つけてもらってるような感じだぜ。


【ルーミア】

「そういう事じゃないよ。あんたの出現は、良くも悪くもキッカケになったのさ。霊夢にとって、大きなね。」


【ミネルバ】

「どうだか。俺が現れなくて、お前や紫が導いてやったんだろ?」


【ルーミア】

「いいや。いずれはこの子も、一人立ちしなきゃならない。いつまでも私たちの庇護の下に居ていい立場じゃないんだよ。」


【ミネルバ】

「博麗の巫女だから、か?」


【ルーミア】

「…そうだね。この子は、この幻想郷の要…博麗の巫女となる事を宿命づけられた存在…だからこそ、支えとなる存在が必要だった。」


 そう言うと、ルーミアは俺の目をまっすぐ見て、俺の両肩をがしっと掴んできた。


【ルーミア】

「霊夢の事、頼んだよ!」


【ミネルバ】

「…ケッ、幽香といいテメェといい、何で俺なんかに頼むんだよ?俺は…」


【ルーミア】

「久遠のミネルバ?久遠 嶺矢?どうでもいいわよ、そんな過去の事は。今のあんたが、霊夢を思っていてくれれば、それで十分よ。」


【ミネルバ】

「~~~っ!?」


 あぁっ!クソっ!どいつもこいつも…調子狂うだろうが!


【ミネルバ】

「んな事より、チルノが前に言ってた計画、ちゃんと進んでるのか?」


【ルーミア】

「あぁ、あれかい?勿論さ。まぁ、期待してなって♪」


【ミネルバ】

「一応、藤堂先生たちには黙ってるが…とっくにバレてるんだろ?」


【ルーミア】

「だろうね…まぁ、当人はどうしてもギリギリまでバレたくないらしいけど。」


 それを汲んでか、藤堂先生も塾長もその話には表立って触れてきていない。まぁ、それ以前に新年の準備が忙しいというのもあるか。

 新年から、数人の生徒が入れ替わるらしい。卒業する生徒の中には、なんかとんでもない進路希望の生徒が一人いるらしい。詳しくは聞いてないが、二人も色々と大変なようだ。


【ミネルバ】

「一家揃って忙しいな。」


【ルーミア】

「まったくだよ。さて、本格的に冷えてきたね…今夜は、地底の温泉でも行くか。」


 俺も、そろそろ帰らないと…このままじゃ俺はいいとしても、霊夢が風邪ひいちまうな。

 ルーミアと別れ、俺は神社へと帰ってきた。霊夢は未だ、俺の腕の中で気を失っている…よくこの寒さの中でのんきに寝ていられるもんだ。


【ミネルバ】

「おい、起きろ!着いたぞ!」


【霊夢】

「ん?あ、ミネルバ…おはよう…」


【ミネルバ】

「おはようじゃねぇよ!神社に帰ってきたぞ。」


【霊夢】

「え?あ、ごめん!運んでくれたの?」


 霊夢は事態をやっと把握したのか、慌てて俺の腕から飛び降りた。


【ミネルバ】

「放置しとくわけにいかねぇだろ。今夜は冷えそうだからな。」


【霊夢】

「…フフ、ありがと♪」


 何を嬉しそうに言ってやがる…


【ミネルバ】

「風呂、沸かしてくる…」


 何だか調子が狂うので、仕方なく俺は、その場を離れるためにそそくさと風呂を焚きに向かおうとした。


【霊夢】

「あ!ミネルバ!見て!」


【ミネルバ】

「あ?何だよ?」


【霊夢】

「雪よ!いよいよ本降りね。」


 見上げると、確かに白い大粒の雪がパラパラと地上に舞い降り始めていた。月も出ていない新月の夜、その宵闇の中に舞い散る雪は際立って白く輝いて見えた。


【霊夢】

「キレイね~。」


 霊夢のやつは、すっかり雪に見惚れているようだ。ったく、何をそんなに喜んでいるのやら。雪なんて、何処の世界でも気温がある程度低くなれば降るもんだろうが。

 そんなもんより…星と雪の明かりに照らされながら、夜空を見上げて立っているお前の方が…


【霊夢】

「もうっ!無視しないでよ!」


【ミネルバ】

「あ?」


 …どうやら、俺が黙り込んでいたのが気に入らなかったらしい。


【霊夢】

「こういう時は、『お前の方がキレイだぜ☆』ってセリフくらい言えないの?もうっ!」


【ミネルバ】

「…フン。」


 誰が言うかよ…


【霊夢】

「何よ!鼻で笑う事ないじゃない!ムキーッ!」


 心の中で、そう思いかけていたなんて…口が裂けても、な。


【ミネルバ】

「ほら、いつまでも雪なんか見てないで、中入ってろ。風邪ひくぞ。」


【霊夢】

「むぅ~~~っ!」




 霊夢side


【ミネルバ】

「ほら、いつまでも雪なんか見てないで、中入ってろ。風邪ひくぞ。」


【霊夢】

「むぅ~~~っ!」


 そう言って、ミネルバは本当にさっさとお風呂を焚きに行ってしまった。

 何よ!せっかく人がロマンチックな雰囲気作ろうとしたのに…男は皆ロマンチストなんじゃなかったの、紫ぃーっ!

 まぁ、考えてみれば、氷の属性を持つミネルバにしたら、雪なんて降らそうと思ったら自分でも降らせられるような物か…。


【霊夢】

「でも、やっぱりキレイな物はキレイよね。」


 いつか…いつの日か、キレイで素敵な光景を、二人で同じ気持ちで眺められる日が来るだろうか?そう例えば、有頂天の頂きから眺める初日の出を、神社の境内を埋め尽くす満開の桜と花吹雪を、二人で寄り添って、幸せな気持ちで眺められる日が…。

 少なくとも、今はまだ無理よね…彼の心が、真に闇から解き放たれるまでは…。




 ~おまけ1・あややの突撃インタビュー~


【文】

「さてはて、神霊廟へとやってきたわけですが…まさか到着前にあんなビックリ情報を得られるとは思ってもみませんでしたよ。いや~、訊いてみるものですね。」


【布都】

「ん?ぬなっ!お主はっ!」


【文】

「あ、どうも布都さん。この間はご協力ありがt…」


【布都】

「っ!」


【文】

「って、あれ?布都さん?行っちゃいましたね…」




 布都side


【布都】

「太子様ぁーっ!屠自古ーっ!」


【神子】

「どうしたのです、布都?」


【布都】

「お逃げ下さい!悪魔が…悪魔の手先がぁっ!」


【屠自古】

「はぁ?何を言ってるのよ?」


【布都】

「とにかく、二人とも急いで逃げて下さい!ここは私が時間を稼ぎますゆえ…」


【文】

「あやや、酷い言われようですね~。」


【布都】

「ぬおっ!もうここまで!」


【神子】

「おや、新聞屋の。」


【布都】

「あわわわ…」


【屠自古】

「何をそんなに慌ててるのよ?新聞代の集金でしょ?」


【神子】

「はい、今月分になります。」


【文】

「毎度ありがとうございます♪」


【布都】

「へ?」


【文】

「それでは、今後ともよろしくお願いします。」


【布都】

「……帰ってた…?」




 文side


【文】

「……あれ?何か忘れてるような?」


 蘇我 屠自古~神の末裔の亡霊~

 能力:雷を起こす程度の能力

 身長:160㎝


 豊聡耳 神子~聖徳道士~

 能力:十人の話を同時に聞く事が出来る程度の能力

 身長:165㎝




 ~おまけ2・ミネルバ先生の相談窓口~


【ミネルバ】

「よぅ、元気かお前ら?ミネルバ先生の相談窓口、今日も張り切って行くぜ!え?何でテンション高いかって?別に普段通りだぜ?と、まずは一枚目のお便りだな。ラジオネーム、アルシンドになんてならないよさんから。『超大型戦闘ロボット、非想天則Ⅴ‐RZの制作費用が足りません。寄付をお願いします。(泣)』って事だが…悪いが他を当たってくれ。そこまで高給取りじゃねぇんだよ。え?このコーナーのギャラ?」


 カンペ:つ、次に行きましょう!


【ミネルバ】

「言っとくが、ギャラなんて出てないぞ?次のお便りだ。ラジオネーム、太陽に吠えてみたさんから。『打倒チルノ!』え?これだけ?いや、えーと…じゃあ頑張れ?これ相談じゃねぇだろ?じゃ、今回のミネルバ先生の相談窓口はこれまで。またな!」


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