かむ とぅー らいと。
傾向/エロ無し。
「ん…」
目を覚ますと、知らないベッドの上。
どこだっけ…ここ。
辺りを見ると、誰かの自室だろうか。
本棚や勉強机とテーブル、そして、今、俺が居るシングルベッド。
「先輩の…部屋、か。」
先輩の匂いがする。
ベッドから起き上がり、部屋を探索する。
「アルバム…?」
教科書達と一緒に並べられた小さなアルバム。
悪い、と思いつつ、パラパラと捲った。
“葵の小学校入学式”
“葵の8歳の誕生日”
“葵の9歳の誕生日”
“葵の…
葵…?
谷川、葵?
あの、谷川 葵なのか?
俺が、殺した、谷川、葵…?
「先輩、の弟…?」
先輩の名字も、谷川。
こんなに、写真を持っているのだ、間違いない。
じゃあ、何で、俺、なんかに優しく?
「長瀬、起きた…」
「っ!!」
先輩が入室してきた。
気まずい空気が、部屋一杯に広がった。
「見た、のか?」
早足に俺に近づき、俺からアルバムを奪った。
「ごめん、なさいっ…
俺、俺っ、先輩が、葵のお兄さんって、本当、に知らなかっ、た。」
殺される?
いままで、先輩はこの瞬間をどれ程待ち望んでいたのだろう。
好きに、殴って、好きに、殺せばいい。
「ごめん。
いつか、話す気でいた。こんな形で知られたくなかった。」
与えられたのは、痛みではなく、
先輩の、温もりだった。