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a broken heart.  作者:
2/9

あふたーすくーる。

傾向/エロ無し。

「適当に座ってろ。」

結局、先輩の家に来てしまった。

ごく、普通のマンションの一室。

すっきりとしていて、キレイに掃除されていた。

「好きなモン、ねぇの?」

「はい、特に…」

昼休みのアレから、先輩に少しだけ恐怖心を抱いている。

元々、人付き合いが得意ではないし。

寧ろ、苦手だし…

「雑炊だ、全部とは言わねぇから食え。」

お椀に盛られている雑炊。

美味しそうだが、食欲は湧かない。

「…口、開けろ。」

「え、あ…」

先輩がスプーンに雑炊を乗せ、俺の口へ運んだ。

「は…ふ。」

熱い、ケド

「美味しい、です。」

美味しかった。

半分程、食べさせてもらったが、

「トイレ借りますね。」

3分もしないうちに、トイレで吐いた。

体は求めていても、心がソレを許していない様な感じだ。

「はぁっ…」

先輩に悪い事しちゃた…

嘔吐物を流し、洗面所でうがいをした。

胃酸が喉を焼く感じは全然慣れない。


「吐いたのか?」

「……は、い」

リビングに戻ると、一番に問いただされた。

まるで、子供を叱る母親みたいに。

「ごめん、なさい。

雑炊、凄く美味しかったです。

でも、やっぱり…」

好意を裏切った自分がどこまでも憎い。

あの頃から、ずっと自分は嫌いで、

何をしても、許せない。

「俺、帰りますね。

気分、悪いでしょ?俺と居たら。

無理しなくていいんですよ。

気持ち悪いですから。」

何、言ってんだろ、俺。

先輩は、あいつらとは違う、

違う…?

何を根拠にそんな事を言える?

「あ…ぁあ」

怖い、怖い…

崩れて、いく。

「おい、大丈夫か」

「触らないで!!」

先輩の手を振り払った。

驚きを隠せないでいる先輩の顔が見え、

我に帰った。

「あ…、ごめん、なさい。」

何、やってんだよ…

こんなに優しくしてくれる、先輩まで信じられないなんて…

「ごめん、ごめん、なさい」

謝ったら、許してくれるだろうか。

それとも、体?

「長瀬っ…」

「何でも、します、からっ。

ごめん、なさいっ、ごめんなさい」

許して、俺を。

醜く、汚い、“人殺し”の俺を…

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