反乱艦隊指揮官と裁判
アルバ海戦が勝利に終わり、全艦艇が帰港した。
私は、航空隊に出撃命令を出し、国王のもとへ呼び出しがかかっていたため急いだ。
航空隊は、撤退していく敵艦隊を追撃するため飛び立った。そして、それぞれの母港に向けて進路が分かれ航行している重巡と戦艦の二隻を見つけた。
重巡に向けて、陸攻隊が左右から雷撃を行うと3本の魚雷が命中した。重巡は、速力が落ち2本が命中した左舷側にやや傾斜していた。続いて、陸攻、急降下爆撃隊の爆撃が2発命中し、艦尾及び艦橋で火災が発生した。
その後、戦艦に対しても爆撃を行ったが甲板構造物が損傷するにとどまった。
視点は戻り国王陛下に呼び出された私は、会議室へ向かった。
会議室には、首相と軍部最高司令官がいた。
「陛下何の御用でありましょうか?」
私がそう尋ねると国王は、
「一つは、マーガレットの処遇についてだ。本来なら内乱罪により死刑なのだが、王国側につくと判断した理由によってはスパイの可能性がないことが前提だが王国軍に編入しようと思う。」
私は、それに対して
「それがよろしいかと思います。彼女は、今海戦でも大活躍されておりましたから。して、もう一つの話というのは?」
と尋ねると、国王陛下は、
「二つ目の要件についてなのだがな。まず、彼女がスパイでなければ無罪は決まっているのだ。そして、彼女たちの艦隊は、君の部隊に編成する。かまわないか?」
国王陛下がそう聞いてきた。私は、それにこう返した。
「構いません。戦力が増えることは、作戦を更に展開しやすくなりますから助かります。感謝申し上げます。」
その後、会議室の机を組み替えるなどの準備を行い、裁判の準備が行われた。
マーガレットの裁判において私は、検察の役割をになった。しかし、裁判といってもほとんど筋書き通りに進む茶番であった。
私は、はじめに次のように尋ねた。
「なぜ臨時政府側に初動で着いたのだ?」
それに対し、マーガレットは、
「艦隊の補給が完了しておらず、また臨時政府側の攻撃が迫っており、軍港制圧がなされるよりも先につかなければ艦隊や部下に被害が出る可能性があったからです。」
私は、それに対して
「ではなぜこのタイミングで寝返ったのですか?」
そう尋ねると
「そもそも私は、国王陛下に忠誠を誓っておりました。しかし、臨時政府側から女性の権利拡大の申し出があり、機が熟すまでは臨時政府側についていようと思いましたが約束は反故にされ、そして、王国軍との交戦を理由を付けて避けてきましたが厳しくなりこのような行動を起こしました。」
マーガレットのその返答に私は、最後の質問をした。
「率直にあなたを王国が信用する根拠をあなたは提示できますか?」
それに対し彼女は、二つの情報を提示した。
「はい。証明するものがございます。まず、臨時政府内及び国内の王国派のネットワークとメンバーです。これは、我が部下の家族達によって指揮されている。また、沿岸部の防衛陣地やそこへの補給拠点の詳細な情報を持っています。この情報の中には、事実確認が容易なものも含まれています。これで信用していただけますか。」
この返答を聞き尋問は終了した。
一度国王陛下に呼ばれ、裏で正直どうするべきか?と問われたので、私は、
「私のもとにつけるのであれば情報の意図的流出を行い最終確認を行うのが安全策とは思いますが信用自体はしていいと思います。」
その私の答えに国王陛下は納得したようだった。
そして、会議室に戻り判決の言い渡しが始まった。判決とは言っても事前に決められたシナリオ通りだった。
全員が位置につくと国王陛下が判決を読み上げ始めた。
「ええ、判決ですがマーガレット大尉は無罪とします。それぞれの罪状の内容についてですがまず、反乱への協力についてですが反乱軍への攻撃と情報提供から協力的とはいえず、反乱軍への参加については、当時の状況や艦隊の事情的に反乱への積極参加と言い切れず、先述の行動もあるため恩赦を与えるものとします。」
判決の言い渡しが済むと速やかに大尉は解放された。




