第4話 騎士様だって甘えたい
今回の回は、2人の関係と気持ちが大きく進展する。
甘々回です読者の皆様はニヤニヤしながらお読みください。
アリシアさんと仕事を始めて数日、わかったことがあるそれは。
「由里は少し休んでるといい、私はモンスターの亡骸を片付けてくる」
ハードワークすぎる、1時間で街周辺のモンスターを狩り。
その後、付近の村の状態の検査、税の徴収、それに、トイレのつまりや、農地開拓の手伝いなど、便利屋の様な仕事まで。
もう10時間も、休む暇もなく働いている。
みんな、いくらアリシアさんが優秀だからって、頼りすぎなのだ。
「アリシアさん、少し休憩しませんか?」
「疲れたか、わかった、私がその仕事をやっておくから、少し休んでるといい」
何を言ってるんだこの人は。
私はもう1時間前に休んでる、だがアリシアさんは一度も休んでない。
「違います! アリシアさんに、休んで欲しいんです、仕事はやっておきますから」
「ありがとう、でも大丈夫だ、この程度なら疲れなど、問題な、……い」
電池が切れたように、アリシアさんは、バタッと倒れた。
「アリシアさん!? 急いで医務室に……てかステータス!」
アリシア
状態異常 睡眠不足
HP 30/220
MP 0
こんな状態でずっと働いてたんだ。
こんなギリギリで……それなのに……私はなんで気づけなかったんだろう。
私がアリシアさんを背負い、医務室に運ぼうとすると、村人が話しかけてきた。
「騎士様助けてください!」
「どうかしましたか? この方は見ての通り疲労で動けなくて」
「うちのおばあが動けなくてね、悪いけど騎士様を起こしてもらえないか? ちょっと手押し車の手伝いを……」
村人が言う荷物とは、手押し車に一杯に乗った野菜だ。
その量なら、1人でも疲れるが運べるぐらいの。
「ほら、騎士様ってそういう時のためにいるんじゃろ?」
(……は?)
何言ってるんだこの人、気絶してるのが目に入ってないの?
そんな荷物運ぶくらい、人に頼らなくても自分で出来るよね。
「いや、自分でやってください、それくらいなら自分で出来ますよね。
私はこの人、医務室に運ぶので」
「あっ、ちょっと!」
私は村人の呼びかけを無視して、アリシアさんを抱き抱え、医務室まで走った。
力のステータスが上がったからだろうか?
それとも、さっきのことに怒りを抱いているからだろうか。
アリシアさんは、甲冑を着てるはずなのに、とても軽く感じた。
医務室に着いて数十分アリシアはすぐ目覚めた。
(私は、なぜ医務室に? 仕事をしなくては)
目覚めてすぐ動き出そうとする、アリシアさんを私は静止した。
よろよろと視界も定まってなく、身体も小刻みに震えてる。
それに掴んだ剣を落とすほど、力も入ってない、明らかに疲労困憊だ。
「アリシアさん、大丈夫ですか? まだ寝てないとダメですよ」
「いや……心配はいらない、それよりも仕事を……しなくては。
寝てたぶん……遅れた仕事を……私がやらないと、みんなの……期待に応えないと私は、私は!!」
アリシアさんは、いつもの冷静さからは信じられないほど、軽くパニックになり、捲し立てるように、言葉を吐き出していた、だから私は。
「アリシアさん!!」
私はそう呼びかけると、アリシアさんの手を強く両手で包むように握った。
優しく、安心させるように。
「はっ! すまない、取り乱した」
「アリシアさん、無理しないでください。
正直言って、アリシアさんは働きすぎです、休んでください。
それに、みんなのアリシアさんに頼りすぎなんです、自分で出来る些細なことまで」
そんなことを言っていると、アリシアさんが悲しそうな顔をして、私の言葉を遮った。
「みんなを責めないでやってくれ、それもこれも、全て私が悪いんだ」
(そんなわけない。確かにアリシアさんは優しすぎるけど、それに甘えてる人達が悪いだけで、アリシアさんに責任なんて……)
そう言おうとすると、アリシアさんは言葉を続けた。
「私のステータスを見たときに、私の固有スキルは見ただろう?」
「はい、確か【カリスマ】誰からも無条件で信用されるって凄いスキルですよね」
「みんなが私を頼るのはそのせいなんだ。
最初はただ、私はモンスターに襲われてる女の子を助けただけだ。
それから、何かと頼られることが増えて、それを解決するたびに、私の信用は大きくなり、それにつれ、みんなの信用を裏切ることが怖くなった。
そうして私はいつのまにか、騎士になった、本当は私だってこんなこと、本当は……やりたくないんだ……だけどみんなに失望されるのはそれ以上に嫌だ」
アリシアさんは、いつもの頼れる声ではなく、か弱い少女のような声で話す。
今まで相当抱え込んでいたんだろう。
ポロポロと涙を流しながら、いつもらしくない弱音がアリシアさんから溢れた。
その姿はいつものかっこいい姿ではなく、年相応の女の子の姿だ。
「アリシアさん、なら私に甘えてください。
私が困ってる時は、アリシアさんに助けられました。今度は私の番です」
「いいの?」
アリシアさんはいつもの厳格な口調ではなく、少女のような口調で話す。
「勿論です、私だって頼られたいです!」
「じゃあ、ギュってして」
「!!……わっかりま……した」
普段、あんなに凛々しいのに、今は甘えまくってくれてる。
(ギャップがやばい、可愛い)
私はそのまま、アリシアさんに深いハグをする。
アリシアはそのまま、強い力で抱き返してきた。
不快感は感じない、少しきついくらいの抱擁が心地よい。
「由里ありがと、好きだよ」
「!!
やばい。
この言葉はやばい。
それにいい匂い。
可愛い。
ドキドキする。
このままじゃまずい。
そう思い私はハグを外すと、アリシアさんに言った。
「アリシアは頑張ってますよ、辛い時は私を頼ってください」
「ああそうさせて貰う、そして情けない所を見せた//」
アリシアさんは、いつの間にかいつもの調子に戻っていた。
「いえ、普段と違くて……可愛いかったですよ///」
(何を言ってるの私は!?)
由里とアリシア互いの好感度と関係値が上がりました。
それにより二人にステータスボーナスが入ります。
由里のステータスが上がりました
【HP】70→100
【MP】60→90
【力】80→120
【素早さ】45→70
【防御】50→80
【魔力】70→100
【好感度】70→100
スキルポイント20獲得
アリシアとのラブレベルが2に上がりました、それにより。
【愛】のスキルレベルが2上がりました。
おめでとうございます
追加スキル【魅惑の囁き】獲得しました
上がったステータスを確認していると、またあの女神が茶々を入れてきた。
「ふゅーお二人ラブラブですね、見せつけちゃって」
(違うからね!? それにあんたが勝手に見てるんだし。
これは不可抗力で……てかラブレベルってなに!?)
「へぇ〜? そう。でもアリシアちゃんのステータスみてみ?
後ラブレベルってのは、君が仲間とドキドキ体験をすると、上がるレベルだよ、色々おまけ効果あるから頑張って上げてね」
アリシアのステータスが上がりました。
【HP】220→280
【MP】100→150
【力】135→190
【素早さ】20→20
【防御】120→160
【魔力】30→50
【好感度】50→90
関係 親友
スキルポイントを20獲得しました
「あんなに、ステータス上がって、しかもアリシアちゃんに対しての、好感度40も上がってるのに?」
(勘違いしないで、これは友情的なアレだから、だから親友になってるでしょ)
「ふーん」
(気づかないふりしてるけど、もう少しでお互い落ちそう)
由里が女神と話し合ってる、その傍らでは、アリシアは由里のことが気になっていた。
(由里……このまま行くと、私は……君のことがほんとに……)
順調に強くなってるけど、このまま行くと、私の人生どうなっちゃうの!!
次回は2人がついに!?