表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/7

第3話 デート? いやレベル上げです!


 私はレベルアップしても、ほとんどステータスが上がらないらしい。


 そして、最終目標は魔王討伐、強くなるには、美女達と関係値を深めて、ステータスをあげるしかない。


(どうしたら、私男の人が好きなのに……)


 そんなことを考えているとアリシアさんから話しかけられる。


「それで、これからどうするんだ?冒険者は無理だとしても、……私の恋び……いや! ちがう、秘書として、雇うこともできるが」



「いえ、それはありがたいのですが、私にはやるべき事があるので」


 訝しんだような顔で、アリシアさんは私に聞いてきた。


「ほう、それは何かな?」


「魔王退治です!!」


「「!?」」


 私がそういうと、2人は凄い顔で迫ってくる。


「何を言ってる貴様は死ぬ気か!」


「そうですぞ、スライムも勝てないステータスクソ雑魚お嬢さんが、魔王退治など、スライムが砂漠を横断するような、自殺行為ですぞ」


 何か私アリシアさんにも、神官さんにも、ボロクソに言われてる。


 でも大丈夫私にはこのスキルがあるから。


「アリシアさん、私と友達になってくれませんか?」


「えっ! べ、別に構わないが、魔王退治などはやめて、私の秘書に」



アリシアとの関係値と好感度が上がりました

それにより、ステータス上昇。


【HP】 30→60

【MP】  20→50

【力】 12→65

【素早さ】8→40

【防御】 5→45

【魔力】 35→60

に上がりました


あれ? 賢さは上がらないんだ。


「賢さはIQみたいな物で、知識量や経験によって上がる物だからね」


 女神が解説を入れてきた、周りの二人の反応を見るに、私にしかこの声は聞こえないみたいだ。


「なんと!! なぜステータスが一気に上がりましたぞ!?」


「アリシアさん、これが私が神様から貰ったスキル【愛】です。

 人の関係値や好感度を上げるほど、強くなれるんです。これなら魔王退治もできるでしょ?」


「確かに強いスキルだ、それなら心配は……」


 そう答えようとしたが、その時アリシアの脳裏に最悪の未来が浮かんだ。


(待て、よくよく考えれば、関係値、好感度それは由里が恋人をつければ、すぐに強くなる、それはつまり……)


「由里、今日も可愛いね」


「ありがとう、ーーー君」


「愛してるよ、由里♡」


「私もだよ♡」


そうして二人の唇が近づき。


(あぁーーー!!それは絶対嫌だ、それなら)


「わかった、私もパーティに加えてくれ!」


「急にどうして!? ありがたいのですが、騎士のお仕事とか平気ですか?」


「クッ、確かにそうだが……わかったなら、一時的でいいからパーティに加えてくれ。

 それならこの街で多少の融通も効くから便利だろう」



騎士アリシアがパーティに加わった。


その直後に、また女神が話しかけてきた。


「ちなみに、一回教会に来れば、いつでもステータスは見れるし。

 パーティメンバーはいつでもステータス確認できるわよ」


何それ便利!


 てことで、ちょうど仲間になったアリシアさんのステータスを確認っと。




名前 アリシア

Lv 8

種族 人間(騎士)

年齢 20

身長 171


固有スキル【カリスマ】


 無条件で話す人に信用される、人を統率する事ができる。


通常スキル【騎士の号令】


 パーティーに指示を出せる、ド○クエのガンガン行こうぜ的なあれ。


 声に出さずに、一斉に命令を出せるから、敵に作戦がバレないというメリットがある


通常ステータス 

【HP】200

【MP】80

【力】120

【素早さ】20

【防御】100

【魔力】30

【賢さ】50



(強い、平均ステータス高いな)


 当たり前だけど、流石騎士だな。

 それにスキルもかなり集団行動向きのスキルだし、私と違って社交性高そう。


「それで、これからどうするんだ?魔王討伐といっても、旅の準備や諸々やることはあるぞ。

 後冒険者ギルドに登録しないと、クエストも受けられないし、入れない地域もあるし」


「そうですね、まずはお決まりの、冒険者ギルドに登録からしましょう」


数分後


「では、登録料500ゴールドお支払いください」


「……へ?」


 なんとも、間抜けな声が私から出た、そうだなんでも無料なわけがない。

 だがこの世界に来たばかりの私は、当たり前だがお金なんて持ってない。


 てかあの女神、最初の身分証とかもそうだけど、諸々適当すぎじゃない?

 そんなことを考えているとアリシアさんが私の前に出た。


「ここは私がだそう」


「え?……いいです、悪いですよ!!」


 そんな、身分証やら、教会のことやら、いろいろ面倒見てもらってその上、お金まで払って貰うなんて、いくらなんでも面の皮が厚すぎる。


「気にするな、仕事上金ならある」


「もってる、もってないの問題じゃないです。

 私が嫌なんですよ、そんな頼ってばっかなんて、私は助けて貰うだけじゃなくて、アリシアさんと対等な関係になりたいんです」


(なんて謙虚な奴だ! それに私と対等な関係になりたいだなんて、そんなこと言われたら)


アリシアの好感度が上がりました。


アリシアとの好感度が上がりました

それにより、ステータス上昇。


【HP】60→70

【MP】50→60

【力】65→80

【素早さ】40→45

【防御】45→50

【魔力】60→70

【好感度】60→70



由里はスキルポイントを3獲得しました。



あっ、今アリシアさんキュンとしたな。

 てかこんな簡単に好感度上がるって。

【美女にモテモテ】なんか人の心操ってるみたいで、なんかいやだな


「大丈夫よそのスキルは一目惚れされるだけで、そこから上がる好感度はあなたの実力よ。

 だから逆に好感度が下がる場合あるから、気をつけてね」


 なるほど、逆に嫌われれば、ステータスが下がって危険になる可能性もあるのか。


「わかった、なら私の元で働かないか? それで給料を出そう、それなら文句ないはずだ。

 仕事内容は私の仕事のサポートでいい。

 周辺の村の見回り、トラブルがないかを確認、あればそれを記録、そしたら私にそれを報告してくれ」


「勿論お願いします。一生懸命お仕事頑張ります」


 アリシアさん、こんなに私を助けてくれるなんてなんていい人なんだろう。


それに顔もカッコよくてなんだかドキドキ……って! してない、してない私は男の人が好きでそんな気はないはず。


由里のアリシアに対しての好感度が上がりました。


それにより、アリシアのステータスが上がりました。


【HP】200→220

【MP】80→100

【力】120→135

【素早さ】20→20

【防御】100 →120

【魔力】30→30

【好感度】50→70


アリシアはスキルポイントを2獲得しました。


 女神リリアンはその様子を見逃してはいなかった。


(めっちゃドキドキしとるんやんけ。

 大体気持ちは、ステータスの上がり具合でわかっちゃうけど、これ言うと怒りそうだし、無自覚ぽくて面白いから、黙っとこ)


それから、しばらくして。


「最初の仕事は近くの村に大量に湧いた、スライムの退治だ。

 今の由里のステータスなら、問題ないと思うが、何かあったらすぐ言ってくれ。

私のスキル【騎士の号令】で脳内に直接会話が出来る」


「わかりました、頑張ります」


 その後は特に問題もなく、スライムを退治した。

 この世界のスライムは可愛くなく、本当にただの動くスライムだ。


 経験値も対して落とさないし、ひたすら体当たりをしてきて、正直痛くはないが、うざい。

 しかも髪につくとなかなか取れないおまけつき。


 ステータスの上がらない、虚しいレベルアップをし50匹ほど狩り終わり、レベル5に上がると、異変が訪れた。


おめでとうございます

由里のレベルが4→5に上がりました。

それにより魔法、【自己再生】を覚えました。


【自己再生】必要MP 20

自分のHPをジワジワと回復できる、また魔力が高いほど、回復速度が上がる。


*効果時間は一回の使用で1時間


[この魔法を解放するにはスキルポイント30必要です]


なにこれ? 


魔法覚えてもすぐには使えないの?


 そんな事を疑問に思っているとまた、女神が嬉々とした声で話しかけてくる。


「まってました!私の解説の出番ね。

 そうこの世界はレベルを上げると、その人の個性に合った魔法を覚えるわ。

 けどすぐには使えず、使えるようにするにはスキルポイントで解放するわ。

 スキルポイントは基本レベルアップでしか貰えないけど、あなたのスキルなら、キュンとさせるたびに、手に入るわよ」


 なるほど、ゲームみたいで面白い。

 育成要素が好きな私にはうってつけな世界だな。そう考えていると、遠くからアリシアさんの声が聞こえてきた。


「由里そっちは終わったみたいだな、ほう、レベル5になったか。

 ステータス変動が低い分、レベルアップに必要な経験値も少ないみたいだな。

 さてこの仕事は終わりだな、次の仕事に行くか」


その後も、アリシアさんと、街のいろんな所を周り仕事した。

 綺麗な川や、流行りのお店など、いろんな所をでもまるでこれって。


「デートみたいですね、」


女神がニヤニヤしてそうな声色で、茶々を入れてきた。


(いや、これは違くて、私はそんな気はないよ!!)


「その割にはアリシアちゃんのステータス上がってるよ。

 このスキルって双方の好感度によってステータス変動するんだよね、つまり?」


「いや、違うからね!……そうこれは、デートじゃなくて、強くなる為のレベル上げだから。

決してドキドキしてなんか、ない……から」


「まぁそう思うことにしときますよ」


「ほっ、本当に違うからね〜!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ