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試練の後…

俺の助言が功を奏したのか、その後多くの生徒達が試練の突破をしていった。


試練を終えた者たちには、炭酸飲料とチキンのご褒美があった。本格的な夕食は全員集まってから。




結局、全員が達成するには1日を要した。



「ふぅ〜。やっっっと!終わったね。じゃあ今から、第一試練達成のご褒美を与えます。」


そういったXは一つの扉を顕現させた。

そこを彼が開けるとそこには、俺達が宿泊予定だったグアムのホテルがあった。


「1泊目は、元々宿泊予定だったホテルだ。各自、男子はズボンの中、女子は上着の中に鍵が入っている。勿論、君達が泊まる予定だった部屋だ。今の時間は18:00。19:00から夕食だからな。10分前にはロビーに集合するように。」


俺達は各自が部屋へと向かった。

俺以外の生徒達は疲れ果てたようにベッドに倒れ込んだ。


俺はホテルの前に広がるビーチに向かった。

当時修学旅行の大切さなんて気にしていなかった俺は、その時間をテキトーに済ませてしまっていた。


「大輝君!」


物思いに耽っていると背後から呼ばれた。

この声は間違いなく、花恋さんだな。

そう思い振り返ると、先ほどとは打って変わって、水着にラッシュガードを着込んだ肌の露出の激しい格好だった。


まぁ、大学生活で見慣れた俺は大して興奮もしないんだけど、高校生としては少し恥ずかしがっておくか…。


「山川さん…。下も何か履こうよ。」


「ん?履いてるよ、水着。」


「そ…そうじゃなくて。」


「ん〜?大輝くん、顔真っ赤だよ。」


「別に…そんなことない。」


俺は何も思ってないかのように彼女から顔を背ける。すると…背後に柔らかい感触が…


「さっきはありがと。大輝のアドバイスのお陰で、皆簡単に見つけることができた。」


「…まぁ、よかったな。でも試練は始まったばかり、大変になるのはこれからだ。それに俺もこれからも大々的には手伝えないしな。」


「そこ…何とかできない?なんなら、私でできる方なら何でもするよ?」


山川さんの秘密。それは、援助交際の鬼であること。いわゆる、◯女なのである。噂は当時からあったけど、そんなこと信じていなかった俺は、憧れたまま卒業を迎えた。


実際この時点でも、パパ活に近いことをしており、彼氏だけでなく、セフレも何人もいた。そんな子に言い寄られてもな。


そしてそのセフレのうちの1人とは、大学の頃に仲良くなったのでよく知っている。


「山川さん。そういう言葉は、たくさんいるセフレとか、パパ活とかを辞めてから言ってくれるかな。安政がよく言ってるよ。山川さんは、自分を大切にしないことで自分の存在意義を確認してるんだって。」


「えっ…」


「悪いけど、俺そういう体でお金を稼ぐタイプの女性と関わるの嫌だから。今後も自分で頑張ってな。」


俺はそう言って、その場を離れた。

歩きながら…


「おい…X聞こえてるか?」


「なんだ?」


「大森安政が俺と昔からの知り合いであるように夢の中だけでいいから安政の記憶改竄できるか?」


「ん?あぁできるが。その代わり条件がある。」


「なんだ?」

 

「次の試練は、少なくとも1時間はゲームに残ること。それを約束してくれ。」


「わかったよ。約束する。」


「なら…やっとくよ。」


その後、俺達は夕食のブュッフェを思う存分に堪能すると多くの生徒がビーチやプールを楽しむことなく、爆睡した。

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