おかえりなさい、初めまして
初出 : 2015/10/19
物吉実装前に勢いで書いたもの。
なお、この後骨喰と鯰尾同時展示がありました。物吉との初顔合わせはそこになったのかな
畑仕事が終わり、骨喰と一緒に一度部屋へ戻る。
作業の間に出陣していた部隊が帰還してきたから、近侍の自分はもうそろそろ呼ばれるに違いない。
障子に手をかけて、開ける。
「鯰尾君、お疲れ様。おかえりなさい。」
すぐに閉める。
え?なに?なんで?
なんで俺らの部屋にいるの?というか、なんで本丸にいるの?!
「どうした、兄弟?」
そう聞きながら、障子を開けようとする骨喰の手を押える。
ひとまず、何も知らない骨喰に彼を、前準備無しに会わせるのは、まずい気がする。
「骨喰、俺、鍬しまってきたか自信なくなってきた…。
悪いけどもどtt」
言ってる途中に障子が開き、遅かったか、と骨喰を背後に隠す。
「なんで閉めるんですか!」
目の前でほおを膨らませる彼を見て、ため息をつく。
よけいひどくないですか!と詰め寄る彼に一言。
「予想外のことがあれば俺だって現実から目をそむけたくなるって!
…俺だけならともかく、骨喰もいたし…
というより、なんで本丸にいるの、物吉は。」
「あれ?鯰尾君は私の近侍だからそのうち来ることは知ってるはずって言われましたよ?」
ああ、確かに、聞いたような気もする。けど。
「こんなに早いなんて思ってないよ!」
そうですか?と首をかしげる物吉はほっておいて骨喰に向き直る。
「この鶴丸さんみたいに真っ白なのが、物吉貞宗。
現世では今は俺と同じところにいて…あの、家康の愛刀。」
一息に言い切り、反応を見る前に物吉に目をやる。
「…で、こっちが俺の兄弟刀で俺と同じ元薙刀の骨喰藤四郎。
名前だけは、聞いたことあると思うけど。」
ああ、あの。と頷く物吉はさすがあの美術館の一員ということか。
よろしくお願いします。と骨喰に頭を下げ、そして
「で、おかえりなさいと言いましたよね?鯰尾君。」
言うべきことがありますよね?と微笑む彼に、思わず長兄を思い浮かべる。
「ただいま、物吉。
ってなんで物吉がおかえりなさい?俺がいらっしゃい、ならわかるけど。」
「だって、鯰尾君は僕より先に[[rb:美術館 > あそこ]]から出てきたじゃないですか。」
だから、と腕を広げる。
「僕と同じ居場所に、おかえりなさい、ですよ。」




