4.ある日の出来事と俺 No.2
あっ、誰かいた
そこには、席に座りながら本を読んでいる差江島羽矢奈がいた
羽矢奈は、肩のちょっと下まで伸びた茶髪
に、碧に負けず劣らずの顔。
確かファンクラブもあるとか無いとか
クラスの中で一番人気のある(主に男子)
俺とは正反対だね・・・別に良いけど
「ん?僕に何か用?」
羽矢奈は俺に気づき、本を置きこっちを
向いた
「いや、何も」
「えっと~、確か智史君だよね?」
「そうだけど?」
「うーん・・・・・・・よし!」
そう言って羽矢奈は、俺の方へ近づいて
きた
え?なに?一体なんですか?
俺は後ろに下がったが、廊下の端まで追い詰められた
「あのさ」
「うん」
「僕と付き合ってくれないかな?」
「はぁ?」
なに言ってんの?この人
「からかってる?」
「そんなわけ無いじゃん。キスでもしたら信じてくれる?」
「それは、勘弁して」
「で、どうなの?」
どうしよっかなー、俺が羽矢奈みたいな子と付き合えるなんて百年に一度あるかないかだしな
・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は、この五分間に悩みに悩んだ末に答えを出した
「ごめん、今は付き合えない」
「そっか、分かった」
あれ?意外に軽い?
「どうしたの?」
「いや、泣くのかと思ったから」
「流石に泣きはしないよ、しかも今は付き合えないんでしょ?だったら僕にもまだチャンスはあるってことでしょ?」
うーん、実際そうなんだけどね・・・・
この反応は予想外だった
ま、泣かれるよりは良いかな?
「あーぁ、上手くいくと思ったんだけどなー」
「なんか、ごめん」
「大丈夫だよ・・・・・ねぇ、この後、
碧さんと帰るんでしょ?」
「そうだけど?」教室での話聞いてたのか
「僕も一緒に帰ってもいいかな?」
「別に良いけど?何で?」
「別に・・・ただ、恋のライバルには、挨拶ぐらいしとかなきゃだからね」
「なんか言った?」
「なんにも~」
ま、いっか
俺は、羽矢奈と下駄箱に向かった
もうひとつの小説は連載がスッゴく、不定期になってしまいますがご了承ください
すいません