2.過去の出来事と俺
今日は疲れたなー
あの後碧さん、なに聞いても無視するし
それにしてもどこかで会ったっけ?
・・・・・・・・
ま、いいや
また明日聞けば大丈夫だよな
今日は早く帰ってゲームでもするかな
あれ?あそこにいるのって
俺はその人に向かって走っていった
「碧さん」
「・・・・・・」
「あのー、碧さん?無視はやめて本当にどこで会ったか教えてくれない?」
「教えません」
気になって今日は眠れないだろうな
「それにしても何でこんなところにいるんですか?ストーカーですか?」
は?何でストーカーになのかな?
「そんなわけ無いでしょ、俺の家がこの近くだからだよ」
「そうですか、私もこの近くです」
この近くなのか、通りでここを歩いてたわけだ
あ、碧さんの頭になんか付いてる
「ちょっと動かないでね」
そう言って俺は頭に付いていたものを取った
なんだ、糸くずか
「はい、取れたよ」
すると碧さんの顔が赤くなっていた
「顔赤いけど大丈夫?」熱でもあるのかな?
「何でもないです、それではさようなら」
「う、うん さようなら」
そう言うと碧さんは走っていってしまった
急ぎの用事でもあったのかな?
俺はまた歩きだし、家へと帰った
「ただいま~」
ふー、疲れた
リビングへ行くと母さん以外に男女二人が母さんと話していた
「おかえりなさーい」
「智史君お邪魔してまーす」
「久しぶりだなー」
「どうも」
誰だっけ?
妹はまだ帰ってきてないらしい
「いやー、三年前よりでっかくなったんじゃないか?」
この人たち母さんの友達かな?
けど三年前ってここにはいなかったよな
「本当に家が隣の頃はお世話になりましたー」
えっ、今母さん何て言った?
確か三年前に家が隣だった人達の名字って
・・・・・・
思い出した!神無月だ
・・・・・え?神無月ってまさか!
その時家のドアが開いた音がした
ガチャ
「お邪魔します」
この声、まさか!
リビングに入ってきたこの声の主は
「やっぱりここでしたか、うちの親がお世話になりました」
神無月碧だった
俺は過去の記憶を思い返してみた
・・・・・・・・
そういえば、隣の家にいたのって碧さんだったじゃん
しかも、碧さんと会ったところって、あのたんぽぽ畑だった
全然忘れてた、ヤバい謝っとかなきゃ
「あっ!ねぇ智史」
「何母さん?」
「おつまみ買ってきて」
謝るチャンス!
「分かった、じゃあ碧さんと行ってくる」
「何で私が・・」
「ほら、早く行こ」
そう言って俺は碧さんと家を出た
外はもう暗くなっていた
俺らは歩き始めた
「本当にごめん」
「別に気にしてないです」
でも、無視してたじゃん
「私が、忘れられるほどの存在だったということだけなので」
うん、気にしてるね
「すいませんでした」
「大丈夫ですから」
「でも・・・」
「なら、今度私の言うことを一つ聞いてください」
そんなことで良いのか
「分かった」
「では、帰りましょう」
「頼まれたもの買ってかなきゃ」
「そうでした」
俺らは買い物をしに店へと向かった
「さて、今度こそ帰りましょう」
俺らは買い物を終えて、家へと帰って
いった
「あの、一つ頼みがあるのですが」
「頼みって?」
「私のこと、『碧さん』ではなく『碧』と呼んでくれませんか」
マジで
「あ、碧」やってみたけど恥ずかしい
碧さんは顔を真っ赤にしながら下を向いていた
「やっぱり恥ずかしいから、さん付けで良い?」
「いや、ですか・・・」
そんな悲しそうな顔してこっち見ないで
「わ、分かったよ!碧」
「ありがとうございます。さぁ、帰りましょう」
ん?今笑ってたような?
「帰らないんですか」
「よし!帰るか」
俺らは家へと帰っていった
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