ある日の日記・50回
五十回
今日は、まだ当分、書きませんよ!
彼が来ているみたいですからねっ!
「もし、もう一声、俺を侮辱したようなことを言ったら、今度こそ叩きのめしてやる!」
という、恐ろしい言葉を浴びせかけておられるようですからねっ!
しかし本当のことを言いましたら
もう自分には何も語れる材料を持ち合わせていないのです。
種切れになってしまったのです。
何を語っても同じことの繰り返しみたいなことばかりになって、
いい加減、書くことにあきてきたのです。
でも、とにかく書いていくことにしましょうか。
たとえ「チッともうまい文章じゃないよ。知識も教養もありゃ~しないよ」
という、自分の未熟さを暴かれることになりましょうとも仕方がありません。
君達は、ただ自分のことを知りたいが為に、こうして遠路はるばるお出向いてくださっておられるのですもんねっ!
だからその好意に応えて、とにかくまた書き綴っていくことにしましょうねっ!
実に面倒臭い、至難の業ですからねっ。
さぁ~て、いざ書こうとしても、何を語ったらいいのでしょうか?
随分、間もあいていますし、話すことは山ほどたまっているので、何から手につけていったらいいのか分からないのです。
でもとにかく、この前の続きをお話ししていこうと思います。
あのような悲しい言葉を聞かされて
もう俺は、いよいよこれで我が命も完全に断ち切られたのかとしょげ返りました。
そう言われてみたら、やはり自分は一端腹を立てたら、何の見境もなくなるほど血の気が多いことを実感しているのです。
やはり血統が違い過ぎるのか?
とても俺のように育ちの悪い者が
このような、少しは上品な家柄から巣立ってきた娘を相手するのは、あまりにも高望みなことだろうか?
と、半ば完全に諦めぎみになっていたのです。
そのような言葉をはく女には、とても自分のような育ちの悪い、暗い過去と屈辱なんか理解できないでしょうし
まったく人情というものを知らない、冷淡なお女達だと嘆きました。
しかし、やはり彼女等にそれを求めることは可哀想ですからねっ!
何も人の情も知らない冷淡なお女達だと決めつけるのは早とちりなんですねっ。
ただ上品な家庭の中で育ち、僕のように貧しい家柄で育った者達の存在を理解できないでいるだけなんです!
それでもやはり高望みするなれば
彼女等にもそのような不幸な人々の暗い人生というものや、そのような心を理解できるような
やさしい豊かな心を持ってもらいたいと思うのです。
同じ一回きりの人生を授かっていながら、
誰が好きこのんでそのような暗い人生を選ぶ者が居りましょうか?
彼等はいわば、天から押しつけられた可哀想な人達なのです。
君達のように上品な世界しか知らない者から見たら
まったくいい加減で、醜い生き方しかしていない風にしか写らないだろうと思いますが。
僕のように彼等と同じ境遇を味わい、それを知っている者から見たら
それでも彼等は精一杯生きているのです。
君達みたいに、上品なお女達をたぶらかして(騙して)キズつけるようなこともする時があるかもしれません。
地位も名誉もあり、立派なお方を殴り付ける時もあるかもしれません。
しかしそのように世間の人達から白い目で見られるようなことをしましょうとも
彼等は決して悪いことをしようと思ってやることは皆目ないのです。
何も君達が彼等に対して悪いことをしなければ、彼等も決して悪どいことはしないのです(中には例外も多々あることはありますが、この場においては除外しておきます)
彼等は・・・
アァ~
このような彼等の言動の原理については、前にも述べた僕の兄貴達の説明ですでに述べていることですから
もしこのことを理解したいと思いましたら、そのページをめくって確めて下さい。
ただ君達が彼等を怒らせるようなことをするから、彼等にぶん殴られたりキズつけられたりするのです。
そのような「彼等の腹を立てるようなこと」とは
やはりそのような暗い人生を理解もしていないで
いかにも自分の手で培ってきたような顔をして、幸せという醜いバイ菌を彼等の鼻っ先にふりまくからです。
普段、妬んでいる者に、そのようなことをされたら頭にこないはずはないのです!
それでキズつけ、ぶん殴ったりするのです。
しかし世間の判定は、彼等の真心を無視して上品なお方達の味方をします。
「お前達が悪いんだ。そのようないい加減な生活をし、みすぼらしいなりをしていて、一人前の口をきけたぎりか!」
ただその一言で不平等な判定がくだされるのです。
そのような悲しい現実をみるにつけ、自分は段々
彼等が可愛くなり、上品な人達に恨みをこめるようになったのです。
今回の出来事にしても、ただそのような単純な行動の原理から発したことなんです。
彼がもし、自分においても、彼等の真心というものを理解出来るほどの豊かな心の持ち主であったならば
僕も歯をむき出しにしてまで、彼に反発していなかったのです。
確かに僕の発している声は、彼等の悲しい叫び声を代表している叫びなんです。
いくら、はむかった所で、自分の方が悪者にされることは分かっていることなんてす。
しかしそれを止めることが出来ない。
もう僕は根っから、そのような人達の血に染まっているのでしょうねっ!
今回のことにおいては、この話とつじつまの合わない点もあるかもしれません。
この日記の中では、返って僕の方が上品な者の側に立って
彼等を下等な人間という目で見て、コケにしているような言葉を吐いている時もあります。
昨日のカボチャ頭達という言葉を引用したのはその代表だと思います。
しかしあれは言葉の上では、そのような感じを受けられるようなものであっても
自分の本心はまったく逆なものなんです。
いわば、これまで述べてきたパターンというものは
彼等が自分の方を下等な人間だという目で見つめていたから
自分もそれに負けじと、彼等の一段上に必死でよじ登って、彼等を下等な人間のようにののしっていたのです。
真実の形は、今言ったように
彼等が上に居て、自分が下から必死になって叫び狂っていただけなんです。
そのように下品な者達を白い目で見るような彼等を、返ってののしり、こけにすることで
そのような暗い人生を歩んでいる人達の恨みをはらすことに喜びを味わっていたのです。
僕の方は、今何とかそのような暗い人生から脱して、いくらかなりともまともで文化的な生活を営められるようになりましたが
それでも僕としては、この先ずっと彼等の側に立って、その意をくんでいけるような仕事を貫いていきたいと思っています。
とても彼等の味方をしてくれる力を持った人間というものは居りませんし
はかない理想事として終わることになるかもしれませんが。
自分としては、あくまでそのような目標を置いて突き進んで行きたいと思っています。
ただ今回の出来事で、一つ彼等に注文したかったのは
本当に彼等のような人達のことを思いやり、改心せしめようという真心があったならば
もう少しやり方を工夫してもらいたかったということです。
僕にはそのような人達をあやす天分が授けられていますので、そのやり方というものは分かります。
言うなれば頭ごなしに押しつけたところで直りっこないのです。
もっとやさしく、そして自我を捨てて、彼等の心に染まっていくこと
それをしてからでなければ、彼等の歪みきった心を正すことは出来ないのです。
上から罵るのではなく、彼等の下に降りて彼等を一人前のまっとうな人間としてみてやること。
その最初の態度で事は決するのです・・
などと、いかにも知ったかぶりのようなことを言いましたが
実際これを行動で実現させることはなかなか難しいことなんです。
僕もその天分があって、いくらかなりともその業を成就してきたと意気がってはいますが。
それでもなかなか自分の意が通じないで、そのまま落ち込んでいった人達も大勢要るのです。
なかなか至難の業なんです。
だから誰彼に、みさかいもなくふりまく気はありません。
ただその業が出来そうな人に伝えて、出来るだけそのような人が増えてくれれば良いがなっ!と思うしだいです。
【お断り】
この日記の掲載は、個人の都合により整理をする必要があり、作業を進めているものです。
後どれくらい残っているかと確かめてみましたら、ノート9冊(大学ノート20冊分相当)にもなります。
まだ書き終えるのに数年はかかりそうですので
ご購読頂いている皆様は覚悟をしていただきたい。
また、これは日記ですから個人の都合上、無駄なことや、皆さんにとってはまったく関係のない事柄が出てきますが
小説や読み物類いではありませんので、勝手に流れを変えたり、割愛することも出来ませんので
その辺は懐深く受け止めて、お許し下さい!
それでは、また気長に編集に精を出します。
皆さんの健康とご多幸をお祈りいたします!
【これからのあらすじ】
救いを信仰に求め、ご受戒を受けて、活動していきます!
リアル世界では、彼女から最後の手紙をいただき
また、いよいよ悪霊君達と距離を置きはじめて
その囁きも
だんだん だんだん
小さくなっていき
やがて聞こえなくなりました!
そして寮を出て、今に至る人生を歩んできました。
とさ(((((゜゜;)
めでたし めでたし




