ある日の日記・101回
百一回
最終回
二月十日
もう今更、悲しむ気にもならない!
もう今更、何も言うことはない!
ただ、彼女から返事が来た。
そして彼女への恋心が全て燃焼した。
ただそれだけのことさ!
確かに、この衝撃は大きい。
しかし、これで一応忘れなければならないというキッカケが出来たんだ。
忘れたくなくても忘れなければならなくなった。
これがなかったら、まだまだ彼女を慕って、色々語り合って行きたかったが――
しかしそれも、もうおしまいさ!
【ここで彼女の手紙の全文を載せておきます】
藤田様
お手紙、拝見させて頂きました。
私としても、どうしていいのやら、相談する人も居らず
二日間というもの考えました。がやはり
私は高田さんが好きなのです。
昨年は藤田様をだましたような形になってしまったのですが、初めてお会い致しました
その時点で、正直に言えば良かったのですが、
恥ずかしくて、テレくさくて、本当に言えなかったのです。
ご迷惑をおかけ致しました事、心よりお詫び申し上げます。
私の無責任さを笑ってすむものではないと思います。
こうなった今としては、“文通"もお合いする事も、おことわりを申し上げます。
私はこれからも高田さんとお付き合いして行きたいと思います。
私としては御二人共、傷つけたくないものですから。
我が儘な私を許して頂きたく御手紙した次第ですので
失礼します
年二月
しかし、何とお粗末な文章なんだろう。
これじゃ、自分が晴らしたかった疑問も、悩みも、何も解消させる役にもたちやしない。
まったく思いやりのひとかけらも、暖かみもない女性だよ。
しかし、仕方ないさ!
ただの一行でも、一文章でもいいからと言っておいたし、返事をよこしてくれただけでも有難いと思わなければならないんだ!
まだ、これでも相変わらず君達(悪霊君)が来ていて、色々ささやいている声が聞こえてくる。
やはり君達は、彼女以外の人達か?――
あるいは、本当の悪霊君達なのかもしれない。
この点は、今後、自然に消えていくまで悩まされ続けていくだろうから、今はあえて打ち消そうとも思わない。
また、この日記が誰かの手に渡っているということに関しては、まだ晴らされていない。
僕の推測からすると、ある上役の人によって、持ち運ばれているのでわないか? というふうに受け止めていて、今後も、それは続けられていくだろうと思います。
だからこの点も、不明解のままながら、今後の成り行きに任せておくしかありません。
次に、彼女を忘れた後(彼女の面影をふり切った後)の事であるが――
恥ずかしながら、もうチャンと次の登場人物なる娘の予定は立っているのである。
その娘にも、また彼氏がいるようで、自分が語り掛けても実らないものだろう事を、今の時点で覚悟しておきます。
そして話し(ドラマ)を続けていくことにしよう……ねっ!
本当は、この手紙も作りものであって、ただ自分の気持ちを確かめる為によこしたものだというふうに受け止めてたかったのである。
「こんな手紙をよこしても、あの人が本当にウチのことを好きだったら、また手紙出すわ!」などと言っている、彼女の笑い顔も浮かんでくるのである。
しかしそれは確かなものでわないし、自分としても、このような手紙をもらった以上、もう出す気は無いのである。
いくら
「こんなことはウソだ! からかってるんだ!」と思おうとしても、もう僕には彼女を引き止める自信がない。
だからもう恥をかく前に、諦めることにします。
でわ、いよいよお別れですねっ!
彼氏と上手く長続きしますように祈って、これでお別れします。
サヨウナラ!
第1巻 終
第1巻 終了
・・・・・・・・・・・・
長らくお世話になりました。
これをもちまして第1巻を終了させて頂きます。
このドラマは、まだまだ、まだまだ、続いていきますが、内容が少しづつ変わっていきますので、一応締めさせて頂きます。
次の第2巻がいつから出るのか未定ですが、もし気の長~~~いお人は、その日が来るのをお待ちしていただければ有難いです。




