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一滴の波紋【原文】1巻の2  作者: 藤田 ユキト
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ある日の日記・98回


九十八回



 アァ~、本当に気の遠くなるような道のりに思えます。


もう沢山だ!


こんな苦しみなんか、もう沢山だ! と言って、逃げる所もあれば逃げたい心境なんです。


しかし今の僕には、その逃げ場所さえありません。


だからこうして生き恥をさらけ出しながらも、現実の冷たい風にアチラコチラと、なびかされて生きていくしかないのです。


 オヤジさんよ!(←会社の上役)


もう僕はダメです!


とてもあなたの期待している自分(男)になれそうもありませんよ!


何の力もなく、考えも持ち合わせていないでいて、これまでさんざん反発し、虚勢を張ってきたことをお詫びします。


 と言っても、今の僕にはそれを止めることも出来ず、まだ当分は相変わらず、ふて腐れ反発していくだろうと思います。


だからまともに相手していたらムカつくようなことばかりで、とても自分の身辺に置いておくこともイヤだといった不快感を与えてしまうだろうと思います。


今の自分に、その悪しき態度をあらためられないでいる以上、どうかそんなにまともに相手して下さることはよして下さい!


このように「不快感を与えていて悪いなぁ~」と思いながらも


どうにも変えることのできないでいる自分の事なんか見捨てて下さい!


その方が今の自分にとっては、よっぽど気が楽なのです。


こうしてあなたが気を揉み、煩っておられる姿を見ていると、いたたまれなくなるのです。


とにかく今の自分には悪いと思っていながらも、どうにも変えることが出来ないのです!



 今月、打ち出された、タバコの件で――


その通りに守らず、反発した言動をしている事を許して下さい。


これは半分は自分の思想、生き方(やり方)というものからしては、とても良しと認めがたい方針のように思えて、あえて周囲の人達の迷惑を気に止めながらも、反抗している気持ちもありますし――


また半分は、なんの意味もなく、ただ現在彼女のことで気を煩わしイライラしている気分を晴らすために反抗している気持ちもあります。


僕はどうしても押し付けられるのが嫌なんです。


自分が良しと認めているやり方、思想を無視して、自分達の、まったく全体的調和をはかる気遣いもない、おしつけ的方針には、従っていく気にもならないのです。



ごうればごうに従え」という諺がありますが、確かにその通りに従っていさえすれば、なんの抵抗もなく、煩うこともないだろうと思います。


それに反抗すれば当然批難されるだろうと思います。


それでも僕はやらずにはおれないのです!


間違っているものは間違っているんだ! ということを、ハッキリ示さずにはおれないのです。


今の自分はねっ!


今まで僕は彼の言ったことを、ものすごく気にしていたのです。


「こんな人、うちの会社には要らないよ! ……。上役からの聞こえが良いからって、のぼせてやがる! 後輩の面倒も見ないで、何様だと思ってやがるんだ!」


その言葉の裏には、


「上役にばかり良いように思われようとして、出世しようとしてやがる! まったく自分本位な奴だよ!」


という意味合いのことを感じたのです。


確かに……


イヤ!、先に述べたように、僕が後輩の面倒も見ないで、関わりあいもしないということは、ただその要領を知らないこと――


そして先輩という上役的貫禄を示したくないということ、ただそれだけのことなんですけど。


僕が上役に好かれているということは、自分ながら勿体なく思います。


しかしそれに引っ掛けて、自分だけ良い目を見ようとしているというふうに受け止められていることが辛かったのです。


それを何とかしてぶち破りたいものだと内心思っていました。


それが知らず知らずの内に、上役からも嫌われるような立場に追いやられ、僕としても願ってもない事態になったものだと喜んでいるのです。


 確かに、ただ表面的に、先のようなことで自分は自分一人良い目をみたいとゆうつもりはないんだと口ずさんでいても――


内心で、まだその欲望をもっている者であったら、もしそのような事態に追いやられると、慌てふためくだろうと思います。


 とにかく、もう今のような事態に立たされたら、とても出世出来るものではないし、将来の安定した城を築くことすら出来ないだろうと思います。


これだけを取り上げてみましても、僕がそのような事態になって返って喜んでいるという気持ちがお分かりになるでしょう。



 僕は強く訴えたかったのです。


「僕は別に、何の価値もないからとゆう打算的な気持ちがあって、後輩に関わりあわなかったり、面倒を見なかっりしているとゆうことはないんだ! また自分が周囲の人達のことを構わないで、自分だけ良い目を見ようという気持ちもない」


ということを強く訴えたかったのです!


僕は本当に構わないのです!


何の打算心もありません。


 ただ日頃、自分が模範社員(そうでもないか?)みたいに、バリバリ仕事をしているとゆうことは――


自分には仕事するしか能がないとゆうこと――


そして仕事をしている時が、一番気持ちが充実し、楽しいとゆうこと――、ただそれだけなんです。


バリバリ成績を上げて、人に差をつけ、抜きん出ようとゆう気持ちは、まったく持ち合わせていないのです。


 だから、これからも仕事の面では、マイペースでいくだろうし、もし周囲の者からも、後輩の者達からも慕われず、上に上がれないとゆうんだったら、無理して上がりたくもないのです!


もし僕が上にあがっていくとしたら、それなりに下の者達から突き上げられ、がとある(それにふさわしい)ような力(貫禄)がそなわった時が来たらだろうと思います。


ある人達なんかは


「あんなに力を持っていたら、今でもやれるよ!」と勘違いしているようです。


確かに僕達は、会社から雇われている身だし――


従って会社側に有益な成績をあげれたら、その報酬を受ける権利を有していると思います。


しかし……


しかし僕は、ただ個人的に会社側の有、無益論によって、いい待遇をされたり、悪い待遇をされたりとゆうことは、受け入れたくないのです。


やはり上に立つ者は、下の者から突き上げられるような人でなければならないと思います。


だから今の自分には、それだけの力も、可能性も持ち合わせていませんので、今から諦めておきますよ!


ただ仕事をやる事


マイペースでやっていくこと……


それだけの気持ちしか持ち合わせていないのです。


そして今後は、何の打算心もなく、周囲の人達や、後輩の事を関わり合ったり、面倒みてやれるように努力していきたいと思います。


 しかし今の自分にとっては(自分のような性分においては)、それはとても難しい業のように思えるのです。


だからこのことは、あまり期待しないで下さい!





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