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一滴の波紋【原文】1巻の2  作者: 藤田 ユキト
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ある日の日記・77回

只今、入院中につき

時間があり、日記を編集出来てますので

しばくは貯まった原稿を吐き出したいと思います。

あまり読者が目にしない時間帯の、午前4時に固定したいと思います。

宜しく!

バイクで転けて右肩を骨折しました。

治療が長引きそうです。残念!


七十七回



 一月二十一日


 確かに彼(彼等)が言っていることは正しい理屈だと思っています。


その真実の姿とゆうものは、僕のように陰険で、活力がなく、沈んでいるものではなく――


彼(彼等)のように、元気ハツラツとして、活発で、朗らかな姿こそ本当のものだと思います。


そのことを知っていながら、どうして僕があのような不真実の姿を装っていなければならなかったのか?……


根は底抜けの朗らかさと、天真爛漫な善天分を授かっている僕が……


そのような自分にとって、後者のような真実の姿を装うことなど一番楽な道だったのに……


たとえ彼(彼等)が人間としての真実の姿(性質)とゆうものを覚知していず、あれだけの高級な、善人格を涌現ゆげんしていることは尊敬するに値するものがあると思います。


僕も出来るこのならあのような楽な道を選んで楽しい青春とゆうものを満喫したかった……


今にして振り返ってみれば、その後悔の念は多大のものがります。


 しかし僕には――


何かものたりなかった。


人間としてあるべき真実の姿(性質)というものを覚知せず、そのような表面的な快楽に浸ることが……


 確かにその姿こそが天が我々(人間)に与えられたご慈悲だと思います。


その姿こそが……


その姿を涌現させるべき法則、真理というものを覚知せんが為に――


これまでの自分はあらゆる非難と嘲笑と、苦しみを受けてきた。


それは丁度――


アァ……


仏教用語にその意義を端的に表現している言葉があるのですが、今チョッとド忘れして引用出来ません、つまり……


つまり例えて言うなれば――


イヤイヤ! もうそのような遠回り的なへ理屈を言うのはよしましょう。


直言して言うなれば、自分にも他の一切の衆生にも仏性が宿っており、その仏性(生命)というものは、永遠不滅のも――

ということを確信したかったが為です。


 これまでの再三言ってきましたように、僕はある時期を境にして、極端に生と死、人生というぶ厚い難問の壁にぶち当たって、全ての快楽、喜び、楽しみというものを忘れてしまうほどに、その疑問で頭の中が一杯でした。


その空しさ、はかなさというものを思ったら、現実の一瞬一瞬に涌現するあらゆる快苦というものが、まるで実感の持てない夢想的存在のように思えて――


その空虚むなしささに心が潰されそうな思いをしてきたのです。


何をやっても……


どんなに楽しんででも……


どんなに皆から好かれ、女性達から好かれても……


どんなに幸福な立場に立てていても……


自分の心の中には、いつもポッカリと空洞が空いているみたいでした。


その空洞を埋め尽くそうと、どんなに遊び、楽しみ酒を注いでも、それらは埋め尽くせるものでは無かったのです。


そのことを悟り、その後は果てしのない空虚な旅を放浪していました。


ふてくされ、反発し、人のことなど構わず、ただ自分一人で生きているがごとくに、僕は自分の殻(心)に閉じこもっていました。


その放浪の途中に、色々な苦しみ、非難中傷、誤解という魔性が僕の心をもてあそぶに及んだのです。


僕はそれらの攻撃を素直に受け止め、真剣になって考えてきました。


 どうしてこのような不調和、不円満、不信というものが現れるのか?――


その原因というものを自分の中に洞察し、やっと……


ついにそれをつきとめたのです。


いわゆる自分の(人間)本当の姿(性質)というものを覚知せず、それを現していなかったことにほかならなかったということを……


 しかしそのような理屈は、前々から書物などを読みあさって頭の中では理解していたのです。


しかしただ頭の中で理解できていたとしても、決してその理屈通りには現実の世界に仏性を涌現させることが出来なかったのです。


どうしてなのか?……


こんなにまでも生と死、人生というものを破折はしゃくしていながら、どうしてその通りに現実世界を反映(拡張)させられなかったのか?……


この事が、その理屈を覚知した後に悩み続けてきたことなんです。


この、いかにも単純に会得出来そうな法則というものが……


実は一番難しいわざだったのです。


 それを覚知する為に過去の多くの凡夫は、色々我が身に災いをぶりまき、天の懲罰を受けてきました。


ある人は、自身の肉体に不治の病というものを現して、その苦しみを味わってきました。


またある人は、生活資金に困り、生きる根気を失うほどに、生きていくことの難しさをたたき込まれ――


ある人は自分の肉親の死にざまを見せつけられた。


ある人は、人が信用出来ず、自分の殻に閉じ込もってその空虚さを味あわされ――


ある人は世間の冷酷さにすね――


ある人は失恋をし、友を失い――


云々、人が生きていくことの難しさというものを体で味わってきました。


そしてどうしても人間の英知では解決することの出来ない境涯があるのではないかと?……


――ということを気付かされてきたのです。


 確かにその境涯というものはあったのです。


そして一切の衆生(人間)は、それを覚知し、それを根本として生きていかなければならない法則で成り立っているとゆうことを……


 今現在の自分には、まだまだその事の一切を悟ることができていません。


しかしやはり、その真理は確かなものであり、今後はただひたすら追い求めていかなければならないものだと思っています。





間隔は不定期です。

宜しく!

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