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一滴の波紋【原文】1巻の2  作者: 藤田 ユキト
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ある日の日記・75回


七十五回



 見てくれ!


このような世にも正直で素直な人間が、こんなにもひねくれて反発するようになってしまった!

そのことを彼等は、ただ自分達に侵害を加える無法者として冷たい目であしらってしまう。


このようにしたのは誰のお陰だと思っているんだ!

奴等がまともなことさえしていれば、何もこのように純粋な人間が歯向かうことなんかしないんだ。


この様な事態を引き起こしたのは、手前等のお陰だとゆうのに、彼等はいかにも俺の人間性が不欠陥だからとして、自分達のあやまちを省みようともしない。

もう、脳ミソにコケのはえたような思想、やり方にはとてもついて行けないんだよ!


良い成績を残せば、ホクホク顔で喜び、不振に陥った時は手のひらを返したように冷たくなる――


そんな自分本意なことしか考えない上役に誰がついていけるか!


ふざけろ!


 マァ~、口で言えないようなことだから、こうして日記でウップンをはらしている。

だから多分、どの過ぎたことを言ってる点もあったとは思うが、それはご了承願います。


 もういつまでもこのような事を書いていてもはじまらないことなんだ!

こんなくだらないことを書くのに時間を費やしているくらいなら――

その同じ時間を費やすくらいなら、もっとましな本を読んでいた方がよっぽどためになると思う。


それにもう、いい加減書くのにも飽きてきたしなぁ~。


 これからは、あんまりこの日記を書くことにはこだわらないようにしようと思う。

とにかく今の自分には、心を入れ替える必要があるのだ!


このように世にすね、反発する態度を起こさしめる原因を突き止めて、それを直すことをしなければならないんだ。


心を正すことが先決問題だ。

いつまでも頭がオカシクなった奴等を相手してても始まらないことだ!



もう出世をする望みも断たれたことだし、当分仕事(会社)のことに関しては、あまり考え煩わないことにしよう。


 また、これまでこの日記を書くことや、考えをまとめることやら、君達の意をくむために無理してきて、疲れ果てた。

心身を療養する為にも、少し睡眠時間を多く取るようにしようか?


とにかくこんなにイライラしているのは、過労からくる神経衰弱の為では無いかと思うんだ。

だから当分骨休みをしよう――


ネッ!


 でわ、当分の間――


さようなら!


オヤスミナサイ!





 これまでのあらゆる苦悩は、全て信仰の道に、目を開かせるためにあり!


「死んでいるも同然」」


「もう生き返ることなんか出来ないよ!」


「無目的、無軌道、無価値、無情熱」の自分から今後どれだけ立ち直れるか――


これが大きな期待であり課題である。


どのような逆境にあっても、敢然として生命を燃やし、挑んでいく自己……

これからは、それを築いていきたい!


「自己構築」


「人間、疑ってかかれば、全て自分本位で、我欲に凝り固まった生き物さ!反発すれば相手も反発する。

信じてかかれば相手も信じてくれる。」


「相手の姿は、ひっきょう自分の心の鏡なり」


「いつまでも不必要に反発して、憎みあい、憎まれていても仕方のないことだ。

全て自分の心を正すこと。それから全ての難問を解決していく糸口がみつかる」


 まったくお話にもならん!


今まで俺がどのような気持ちで彼等(六階の上役)の言に言いなりになってきたか……


てんで、どっちらけサ!


俺達がなつかないからといって、いとも簡単に「重荷になってきた」とほざきやがる。


本当に自分のことしか考えていないんだから、どうしようもないよ。

なつく、なつかない、付いて行く、ついて行かないなんてことを言っている場合じゃなかろうが!


あんなにコスくて図々しくて、自分の成績を上げることしかし考えていない奴の私腹を肥やす為に、誰が血まなこになって働けるか!


 俺達の気持ちも汲まないし、面倒もみないで、何で力強い上下の連帯感が生まれるというのか!


あれじゃ~、俺達でなくとも誰もついていきゃしないさ。


 とは言え、今の自分もあまりにも心がひねくれていることも反省しなければいけないと思うが――


それにしても、どうしてこうも周囲を見てムカついてばかりいるんだろう?!



またまたショッキングな事があった。

多分また、彼女と会って彼女から聞いたのだろうと思うが、先輩との仲もこれで壊れてしまった。


どう言ったかは知れないが、別に俺にとってはどうでもいい事なのだ。


ただ最低の気使いとして


「これまで言っても、まだ付き合いたいんだったら、好きなようにしろ! その事は何も俺なんかの言に左右されるものではないし、奴の決断(性の生き方)で収められるべきものだから――」


という気持ちで、先輩との関係をチョッピリ暴露してしまった。


それでこのようになったのなら、仕方ないさ!


彼女は彼女なりの人生を描いていくのだろうし、今さら何も感知するほどのことはない!

願わくば、俺みたいに心までひねくれないことを望もうか……。

先輩との仲は成り行きに任せていよう。

別にあえて頭を下げてまで取り持つほどのことでもないし……


 とにかく、彼女を持つにしろ、ここで身を立てるにしろ、田舎へ帰って身をたてるにしろ――


心(生命)に活力を湧かせることが先決問題だ!

これを成就しない限り全ての難問を解決することは出来ない!


とにかく、どうであろうとも、思い切って飛び込んでみるしかない!



 もうまったく、君達の会話もハッキリとは聴こえなくなったし、物語風に書く材料もなくなってきた。

また、不必要に神経を使うことも億劫になってきたし、従ってもうこの日記もごく普通の形式に変わりつつある。


 それでたとへ君達に興味が薄らいでいっても、もう俺は気使わないのだ!


これまで色々と君達(女性)の偵察隊的な行動、助言をさせてもらいましたが、これでひとまず、その重責から退かせてもらいます。

そして君達との交流も、これで終わることと思います。


悪しからず!




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