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十二月七日
ふゅーっ、朝からあの子を思いだし胸が切ない。
クミちゃんには悪いがそう感じる朝。
なんせ、私の人生にあんな展開初めてだったので更に興奮に追いうちをか
けていました。
うっ
うっ
なけなしのイカスミ発射
これも、浮気なら
世の八割以上が浮気者でしょうね。
あくまで私の推測ですが。
ああ、一日私は何をしているのでしょう?
イカスミ発射をし、ミミちゃんの糞とションベンを片付け生きるかきまたです。
まあ、私はこの生活を気に入っています。
しかし、対にお金が・・・
ああ、まさか私は世で言う就職にでもつかなければいけないのでしょうか?
何か稼ぐ道はないだろうか?
想像しました。
私はどうやって生きていけばいいか。
想像してたらかったるくなり、布団に入りました。
時刻は14時です。
イカスミ発射
十二月八日
私は空想の世界に浸っていました。
私の夢は何だろう。
ポカン
思い浮かんだのはハーレムかきまた
でした。
大きな屋敷、そこに自分のタイプの女性だけを住まわし、そこの主として、
ハーレムかきまたは君臨しています。
サメールさんは今日この服着て
君はこれ
そう、うんいいね
ベッドのうえには十ほどの女性
ハーレムかきまたはその女性達に囲まれ叫びます。
た~まや~ どかーんっ。
毎日そこで暮らすのです。
ハーレムかきまたは毎日沢山の女性と性行為にふけるのであります。
想像してたら、ヨダレを垂らしてしまいました。
秘密の日記のはずなのにキョロキョロ辺りを見回してしまいました。
何だか誰かに見られてるような、ちょっと落ち着かない気分は気のせいだろうと思いました。
こうして一日が終わりました。
クミちゃんは仕事から帰って来ていいました。
「今日なにしてたの?」
「あっ、えっ、ええっと人生設計」
十二月十日
ふと思いました。
人は何処に向かっているのでしょうか?
分からないのでミミちゃんに来きました?
「ミミちゃん かきちゃんは何処に向かってると思う」
糞を撒き散らしたミミちゃん
知るか~ てめぇで考えろ~はやくエサくれーと言われた気がします。
しかし、ミミちゃんは可愛いな。
ミミちゃん
ミミちゃん
一日が終わりました。
十二月十三
ああ、今年ももう終わる
一年何してたんだろう?
環境が変わって自分も変化すると思ったのですが特に何も変わっていません。
でも、有意義な一年でありました。
なんたって、クミちゃんと暮らし
ミミちゃんを拾い。
あっ、それだけか・・・・
いや、充分であります。
仕事先に新しい人が入りました。
年は五十過ぎ。
コンビニは初めてだとか。
すごく人見知りする方です。
それは、もう私以上でなんだか私は少し仕事するのが気が楽になった気すらします。
「いっいっいっいいいいらっしょーあっしゃいませ」
お客さんはみんな笑って帰ります。
「かきかきかきかきまーたさんこっこれはどうやるんるっですか?」
私は何だかとても親近感がわきました。
その方の名前は助一さん職場では
店長に怒られ、お客さんにまで怒られっぱなし 私は気持ちが分かるぶん怒れません。
二人になった時
「わっ、わたしなにやっても昔からうまくいけねぇです」
「僕もですよ」
「そっ、そんなかきまたさんは仕事出来るしすっすげーでありますですます」
「あっ、ありがとうございます」
私は助一さんの人柄と優しさは素晴らしいと思いました。
「わっわたしは仕事できないから、
接客だけは心こめてやっやっやってます」
「助一さんの接客本当に素晴らしいと思います」私の本心でした。
本当に嬉しかったのでしょう
瞳が真っ赤になっていました。
二人の時、話をしました。
「わっ、わたし仕事行く前は緊張しっぱなしで、もう前日からなにもやらないで布団の中にいます くっくるまえはもう緊張がピークでっはい」
なんだか、気持ちが良く分かった。
ある時、バケツにお湯がたまっていて
助一さん、そこに手をいれ言いました。
「かきまたさん、これ手いれてみてください、ここに手をいれると温泉に浸かってるみたいで気持ちいいんですよ」
「ぬおっ」
私かきまたは感動した。
分かります私もずっとそう思ってましたっ。
私は助一さんと仕事する日は好きです。
何だかこころの友がで来たみたい。
不思議、仕事がやりやすく心和む
きっと、自分に似ているからかもしれません。
十二月十七
今日も助一さんと一緒だ。
そのシフトの日は何だか嬉しい。
あれっ?
店長助一さんは?
彼はもうクビにした。
仕事出来ないよ、あの人。
えっ、あっ えっ?
もう助一さん来ないんだ。
もう、来ないんだ。
何だかとても寂しくなりました。
ああっ、楽しかったのに。
助一さんとはもう会うことはないだろうな。
職場にいた気が会う人がいなくなると
少し寂しくなります。
何だか、仕事がちょっぴり嫌になった気がした私。
そうかぁ、もう来ないのか・・
十二月二十日
何だか、一年あっという間
もう、クリスマスがやってきます。
一日、一日が忘れがちですが、本当は
大切なプレゼントかもしれないですね。
考えたら、明日も当たり前に生きてるのかまさに神のみぞ知るでしょうか?
そんな事を考えると大切で貴重な時間
やるべきことより、やりたい事をやろうと感じます。
私のやりたいことなんなのでしょうか?
私の夢は何だったでしょうか?
今一度夢を見てみよう、いつだって遅くはない、そんな想いに包まれました。
きっと聖夜が近いからかもしれませんね。
誰かが言ってました。
夢は叶えられるから思い描けるのだと。
はっ! ハーレムかきまた が顔を出し出しました。
なにもしないで暮らす
いいです、いいです。
空想が始まりました。
私の財布には分厚い札束
今日は何処に遊びに行こう。
あっかき かき かき また~っ
毎日豪遊
遊び
遊び
また遊ぶ
ぐへへへ
かきまた笑がとまりません。
そんな空想の後、
外に出ました。
階段を降りる時にある家の人の部屋が覗けるのです。
彼は毎日机に向かい必死に何かをやっています。
仕事かなぁ?
毎日、毎日一生懸命なにかをやっています。
何だか、引っかかる光景であります。
あの人はどうしてあんな真剣に毎日机に向かってるのだろう。
忙しそうだけど、何だかあんなに熱中してるのが羨ましくもありました。
あんなに真剣に向き合えるもの自分にあるだろうか?
私もなにか本気で打ちこめるものが欲しい。
とある、コンビニに行きました。
私は衝撃をうけました。
同じ職しかしその店員はニコニコ何だかとっても輝いていました。
いきいきと、何だか楽しそう。
接客をうけたこっちまで気分がよくなりました。
同じ事でも、あんなに気持ちひとつで
中身が変わってしまうんだなぁ。
私かきまた、少し見習おうそんな気持ちになったのです。
私も今している事を全力でやってみよう。
心を込めてやってみよう。
驚きですよね、私がこんな事を思うなんて。
十二月二十四日
今日は仕事でした。
クリスマスと言うのにハァーとは思いますが、私かきまた心を込めて接客します。
「いっ、いらっしゃいませー」
うおーっ、今日の私何だか違う。
「ありがとうございます」
「袋破れるといけないから二重にしましょうか?」
「はい、どうも」
「はい、ありがとうございます」
不思議だ、いつもいやいや文句言ってるだけなのに何だかこっちの気持ちもいい。
「あのぅ、もう揚げ物ないですか?」
いつもならすぐ、「あもう終わりです」
しかし、今日は
「あっ、大丈夫です。つくりますよ
ちょっとまってて下さい」
「あっ、ありがとうございます」
いつもの仕事
こんなに気持ち良く出来るんですね。
新たな発見でした。
何だかこっちの気持ちまでいいものです。
次も同じ気持ちでやれるかは疑問ですが、私は自分の意識を高めたい気持ちになりました。
燃えてるかきちゃんです。
十二月二十五日
今日はクミちゃんとご飯を食べに行きました。
メリークリスマス
テレビを観ました。
それは、余命僅かな子供とその家族の番組でした。
涙がとまりません、もし、クミちゃんやミミちゃんが自分が同じ立場だったら。
ああ、自分は本当にこのかけがえのない時を心を据えて共にいるだろうか?
あれやってくれない、
これだから駄目だと 不満に満ち、相手に期待だけをし、イライラを募らせ、ちょっと思い通りにいかないと、ああもうこの人は駄目だ別れよう
自分の在り方をすごく見つめさせられました
考えたら、人間いつかは別れが来るものです
そんな大事なこと、あまりに悲しくなるから見て見ぬ振りをしていました。
大切にしなきゃ、周りの人間
ペット 家族 今までかったるいとしか思っていませんでしたが、
そんな思いにかられました。
本当に居なくなってから気づくのじゃあ遅い。
何度も気づくのですが、忘れています。
ああ、ありがとう
こんな私と一緒にいてくれてありがとう。
私の人生に現れてくれてありがとう
恥ずかしくて、トイレの中
一人声をころして泣きました。
その日の夜
ずっと、クミちゃんの寝顔を見て手を繋ぎ、ミミちゃんをずっと撫でて寝ました。
こうして、三人で一緒に眠れる
こんな当たり前にある幸せに私は気づかなかったのです。
私は自分が自分を不幸にしてるだけだったことに気づいたのです。
クミちゃんミミちゃんは宝物です。
ずっと抱きしめて寝ました。
すると
「暑っ苦しいな~あっちいってよ」
ズクシュ
いつもなら怒るのに
今日は
うん、怒りました
こんな感動してるのにー
でも、いつものクミちゃんらしくていいのです。
ちょっと成長した、私かきまた。
十二月二十六日
私かきまた、自分の日記を見て文才があるのではと思い、ある夢が出来ました。
私、小説家になろう。
夢が出来ました、ようし頑張るぞー
こうなると、世に夢を持って生きるすべての人を応援したくなります。
よしっ、かきまた
私にだって、出来る こんな自分にだって何か出来る えいえいオー。
十二月三十一日
ついに今年も最後
ああ、こんな私もここまで生きれて
感謝の気持ちです。
こんなふうに思うなんて、私も変わったのでしょうか?
何をやっても、うまくはいかず
自分が大嫌いで自信もなかった私かきまたも、少しずつではありますが変わり始めている気もします。
ゆっくりでも良い、自分のペースで
自分を見つめていきます。
あっ、ミミ またうんこ そこでする
どうして、お前は言うこときけないの
イラっとします。
だって、毎回毎回色んなとこでウンチとオシッコするんですから。
もお、大好きな散歩連れて行ってやんないからね
私が怒ると、ミミは小屋に自分から入ります
そして、良く見るとブルブル震えているのです。
ミミなんか知らないよ
一人散歩に行きました。
自然と向かったのは、本屋でした。
手にとったのは犬の本
ふむふむ、読んでいると涙がこぼれて来るではありませんか。
その本にはこの自分より小さい動物がどんな気持ちで飼い主を見てどう思っているかが書かれていました。
彼らには飼い主しかいない
飼い主の幸せをいつでも思ってる
飼い主と一緒にいるのが何よりも幸せ
ハッとしました、ついこないだ気がついたはずなのにすぐ忘れてしまう。
ミミちゃん 急いで家に帰りました。
玄関を開けるとシッポを振ってとんで抱きついて来ました。
ミミちゃん ミミちゃん
ごめんね。
もうちょっと優しくするからね。
グジュル
あっ、ウンコ ウンコ踏んだ。
みみー
その後
二人で散歩に行きました。
夜は三人で、カウントダウンをして過ごしました。
三人で過ごすとても幸せな時間
とても、暖かい時
こうして、年が明けました。
一月一日
私かきまた、道を歩いていました。
その時 「あっ」
くっ、車が突っ込んできたのです・・
「あっ、死んだ」
ガシャーン
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