1/1
綴り
扉を開けたら、私だけの世界があるでしょ。
それをただ描くだけ
―私は描き続けるために扉を開けましょう
今日の夕日を描いて、それをただ眺める
放課後の過ごし方は、いつもそんな感じ
秋になり蒸し暑かった空気が冷涼な匂いになる
心地よいそれは私の心をただ和ませる
私だけの美術室は、子供の頃に思い描いた秘密基地のよう
色とりどりの絵の具、大きさ様々な筆等
目の前には大きなキャンパスと、窓から見える夕日だけ
この光景が、世界がこの部屋だけで完結しないことを私に知らしめると同時に、日々変わる空の顔を楽しませてくれている
この日見た夕日は唯一無二であることは悲しくはない、明日がただ続いていくことに嬉しくはない
ただ茫然と絵を描き生きている私には
そんなことを思ったって忘れてしまうから
―明日も続く夕日を背にして、
今日は扉を閉めましょう
自分の気持ちと、誰かの気持ちと、日々の疑問と、見つけた思い出、想像の理想をつめている




