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神縛のカラス  作者: 銀鮭
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第三十一話 赤い身体

―――悔しい。あんなに訓練しても、戦えすらしない

湊に背負われながら、蒼の白い顔が見える。

『ごめん、湊。俺の足で…』

『気にすんな!あんなの防ぎようがないし、困ったらお互い様だろ』

湊は笑いながら言った。階段を登ると足音が近づいて来た。

「おい!ガキが上がって来たぞ!」

湊の顔が一瞬で強ばった。

―――俺は…何もできない…!

『僕、まだできるよ…!陽は下がってて!』

蒼が剣を構えた。でも呼吸が浅い。

『蒼…!』

湊が俺を端に座らせ、二人が戦う。俺はただ、見守っていた。すると、蒼の剣が中に舞った。

『うぁっ』

剣を抜き、走ろうとしたが足は動いてくれない。

『今たすけ…うわっ』

湊は俺を守るので精一杯だった。

―――俺が…足手まとい

『はぁ…げほっ…っっ』

『蒼、立て…!』

叫んだ。けど、叫ぶことしかできなかった。

「なんだ、このガキもう死にそうじゃねぇか!おら!」

刀が蒼の肩に刺さる。

『ああぁぁぁっっっ』

―――やめろ、やめてくれ

「つまんねぇよなぁ。ちょっとくらい声出せよっ!」

刀が蒼の足に刺さる。

『うあぁぁぁ』

『このやろぉぉっっっ』

俺が刀を握り、今にも走り出しそうになったその時、目の前で何かが動いた。

刀を持っていた男の腕が飛ぶ。

「うわぁぁぁ」

すぐにもう一人の足が床に転がる。

「ぎゃあぁぁっっ」

男たちの背中と腹が切り裂かれる。

次に瞬きをした時には首が二つ、床に落ちていた。

目の前には赤く染まった刀を握る湊が立っている。

『みな…と…?』

俺は目の前で何が起きたのかわからなかった。なぜか鼓動が速い。蒼も肩と足を抑えながら、湊を見つめている。

「おい!全員無事か!?」

その時、聞き覚えのある声と共にぞろぞろと人がやって来た。

『た…竜也…隊長…』

『なんだこれ…おい、湊!大丈夫か?蒼…!お前その怪我…陽!お前は?平気なのか?!』

湊が返事をしない。

『湊…』

『おい!陽!』

『俺は…足がダメで…蒼は…見ての通りです。湊は…湊…』

『わかった。お前ら!こいつら外持ってけ!これ以上被害出せねぇ!いったん引くぞ!』

俺たちは全員外へ連れ出された。

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