第二十七話 たくましい背中
第3部隊のあとを俺たちが着いていく。各部隊は二つに別れ、二つの入口から一気に攻める。俺たちがいるのは勇さん率いる部隊A。竜也隊長は部隊Bで別の入口へ行った。舞子さんたち数名は建物の外で構える。
『扉が厚いな。資料通りだ!大砲で壊すぞ!壊したら一気に流れ込め!』
勇さんの声が耳元で鳴る。俺たちを乗せてた車は大砲を吐き出し、分厚い扉を大きな音を立てて粉々にした。鉄が焼ける匂いがする。
『いけーー!』
その声と同時にいつも以上の大きな足音が波のように一気に流れ込む。
「カラスだぁぁ!」「武器を構えろ!」「逃げろぉっ!」
鼓動がまた、速くなる。
『湊!蒼!行くぞ!』
陽が俺たちを先導してくれた。
『蒼、今だ!』
『やぁ!』
3人の刀が赤い血を浴びながら交差する。3日間の訓練のおかげか、俺達は拙いながらも連携して敵を倒していけた。
―――いける!
『作戦通りさらに部隊を3つに分けて奥へ進む!各隊進め!』
俺たちは訓練とは違うあまりにもたくましい勇さんの背中を追った。
『お前ら!気抜くなよ!』
その時、銃声が鳴った。廊下の先に、銃を構える人たちがいる。すんでのところで俺たちは壁に避けた。手が震える。
『ここは私がやる。見てろ。』
何発か中距離の人が弾を撃った瞬間、勇さんが少し上を見て狭い直線の廊下に飛び出した。
―――無茶だ!
身を伏せながら床を滑るように敵に駆け寄ったと思うと天井に付いてた看板に掴まり敵に飛びかかった。そのまま素早く敵の背中へ回り、斧を振る。赤い血が背中から飛び出す。
『すっげぇ!』
陽の大きな声が耳に響く。
『来い!お前ら!進むぞ!』
勇さんに連れられ、俺達はさらに奥へと進んで行った。




