第二十四話 異口同音
「勇さん!竜也さんが日にち決めるからって言ってたじゃないですか!」
俺がいつものように言うとこの人はいつも渋い顔をする。でも今日はなんだか機嫌がいい。
「今行くって!どうせ任務ない時は暇なんだからいつでもいいだろ」
「良くないですよ!毎回呼びに来る俺の気持ちも考えてください。」
「悪かったって」
技巧派と呼ばれるこの人は普段の態度は全然そうは見えない。でも、普段と戦う時は違うらしい。
「やっときやがったな!5時間の仇、ここで打たせてもらう!はぁっ!」
「いたっ」
竜也さんが勇さんへ投げたペンが俺の顔に当たった。
「あっわりぃ、翔。面倒かけたな」
「これぐらい避けろよ、私の隣にいんだから。」
―――あんたが直前で避けるから見えなかったんだよ!
20で入ってすぐに俺を副隊長にしたこの人のことは4年経った今でもよくわからない。
「そもそも竜也さんもご飯食いに行ってたじゃないすか」
「15分は待った」
竜也さんが何故か自慢げに言った。
「なんだ、じゃあいいじゃないか。そもそも日付ったって早いに越したことはないんだろう?」
「うちの部隊が回復しきってねぇから、あと2日はいるな。」
「なら2日後だ!その間にあのガキ共借りるぞ」
「いや、あいつらも結構重症なんだが…」
「さっき訓練場にいたのってそのせいですか?」
俺は訓練場で勇さんが適当にあしらってた3人を思い出した。
「あぁ、あいつらいいな!あと2日あればそこそこ戦えるようになるぞ!」
―――あしらってたわけじゃなかったのか…
「殺さないようにな…」
竜也さんが不安そうに言った。




