第十九話 廊下の鬼
「よぉ、竜也。あの3人生き残ったらしいじゃねぇか!」
冷たい廊下でやけに活きのいい声が聞こえた。第2部隊隊長、勇だ。
「あぁ、なんだかんだちゃんと生き残りやがった。」
「なんだよ、嬉しいんだろ?!私は嬉しいぞ!特にあの元気なやつ。あれはいいな!」
「陽のことか、まあ少しお前に似てる気はするな。」
勇は、この部隊に入るために人を殺した。異常者だ。陽は理由は知らねぇが、ここに入りたがっていた点では似ている。
「うちに入れたいな。あとは技術さえあれば完璧だ!」
「お前の部隊は入れるの難しいんだよ。入れたいなら自分で育てろ!」
「そうだな。今度の任務で少し育てるか。」
―――次の任務
「勇さん!!書類!書いてって言いましたよね!?」
副隊長の翔がやってきて叫んだ。廊下によく響く。24だったか、若いのに可哀想だとは思うが、こいつもこいつだ。
「わかったって!今書く今書く!」
「それさっきも言ってましたよ!」
「お前ら、相変わらずだな」
「お疲れ様です、竜也さん。ちなみに舞子さんがさっき鬼の形相で探してましたよ。」
翔は吐き捨てるように言って呆れ顔で勇を連れて去ってった。
「えっ…」
「たーつーーやーーー!」
直線の廊下の先に見えたのは確かに鬼だった。
―――よし、一旦逃げよう。




