第十話 入隊
俺たちが部屋に入ると男性と女性はもう中で待っていた。
「食べれたか」
冷たい、でもどこか優しい声。
「はい!」
「そこ、座っていいよ」
女性は席に座らせてくれた。男性が話し始める。
「俺は龍。こっちは伊代。2人とも特殊戦闘員だ。」
―――特殊戦闘員
「よろしくね」
「説明書は全部目通したな?うちでは1回は戦闘員として部隊に入ってもらう。前衛と後衛があるが、お前らは一旦前衛だ。所属する部隊だが…第1はお前らが朝一緒にいた竜也や舞子が指揮する部隊な。」
「ここが1番マシね」
「あぁ。あとは、圧倒的指揮権のもとで統率される第2部隊、技術力と連携が肝の第3部隊もある。どこにいくか決めろ」
「あの、絶対戦闘員なんですか?」
これはどうしても聞いておきたかった。蒼のために。
「絶対だな」
「…わかりました」
俺はぐっと息を飲み込んだ。
「負傷したりして戦えなくなったら別の部隊へもいけるわよ。」
―――負傷という段階で収まる人が、どれだけいるんだろう
陽も質問した。
「俺たちまだそこまで戦えないんですけど…今決めるんですか?」
「えぇ」
サラリと答えられたその言葉に、思わず全員黙り込んだ。
「第1だろ」
「うん…」
陽と蒼が口を開く。
「別に全員一緒じゃなくてもいいのよ」
そう言われると陽は即座に答えた。
「それは嫌です!」
「俺も、第1にします」
覚悟を決めた。いや、選択肢なんて最初からなかったのかもしれない。
「決まりだな。それじゃあ、これから2週間訓練してもらう。訓練場に稽古をつけてくれる人がいるからその人に教えてもらえ。近距離か中距離かは後で決める。他に聞きたいことは?」
―――中距離
「あの、近距離と中距離ってどのように違うんですか?」
「近距離は主に刀とかを使って直接敵を倒すけど中距離は銃での援助が主ね」
「中距離は相当銃の腕がいい場合しか入れねぇけどな」
蒼の顔が少し険しくなった気がした。
「他聞きたいことあるか?」
「大丈夫です。ありがとうございました。」
「それじゃあ今日からだから、準備できたら行ってこい」
「はい!」
俺たちは不安と躍動を抱えながら、訓練場へ向かう。




