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月夜譚 【No.101~No.200】

小さな失敗 【月夜譚No.108】

作者: 夏月七葉

 針の穴に糸を通すような、そんな緊張感だった。その場に立っているだけでも疲れてしまい、もう終わったにも拘わらず、今もまだ心臓がドキドキしている。

 ビルとビルの間に位置する暗い路地で、彼女は壁に背をつけて息を吐き出した。知らず知らずの内に強張っていた肩から、自然と力が抜ける。

 怒られたのは、彼女ではない。それでも怒気は部屋中に広がって漂い、周囲にも影響を及ぼす。

 怒られていたのは、彼女と同い年の女性。その内容を聞いてはいたが、そこまで怒る必要のない些末な失敗だった。

 ともすれば、自分だってやりかねないようなものだ。あの怒りが自分に向けられたらと考えるだけで、身が竦む思いになる。

 彼女は気を取り直すように自分の腕をさすって、帰路に就いた。

 明日、怒られていたあの子と顔を合わせたら、笑顔で挨拶ができるようにと、そう思いながら。

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― 新着の感想 ―
[一言]  これはとてもよく解ります……。自分が二の舞いになるのを怖がるので、より神経が擦り減るんですよね……。  そうして疲れが溜まって、遂には失敗に繋がるんですよね…………。はぁ……。  あり…
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