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131 お家騒動 ②

話がまとまったので俺たちは早速行動に移す事に決めた。


「それじゃあ颯頼んだぞ?」


しかし、俺のフリに颯は頭に?を浮かべる。


「颯にはあれが見えないのか?」


俺は颯の傍まで行くと千鶴を指差して問いかけた。

すると颯は目の悪い人が良くするように目に力を入れながら細め指さす先を見つめた。


「何よアンタ達私に何かあるって言うの?それよりもお姉ちゃん。この部屋煙たくない?」


そして再び自分の周りを払い始めた千鶴だが百花には何を言っているのか理解できないだろう。

その代わり颯はやっと理解できたようで「ああ」と声を出した。


「気のせいかと思ってたけど千鶴さんの周りに何か黒いモノがあるな。蒼士、あれって何なんだ?」


どうやら颯も俺に言われてやっとまともに認識できたようだ。

しかしその問いには俺ではなくカグツチが前に出て答える。


「あれは病魔と言ってな。下級の鬼に分類されるものだ。このまま放置すれば彼女は再び病気になってしまうだろう。」


するとカグツチの説明を聞いた百花と千鶴の顔色が目に見えて悪くなっていく。

百花は家族としてずっと千鶴の苦しむ姿を見続けていた。

そのため再び病気に苦しむ妹の事を想像してしまったようだ。

そして千鶴は当事者として少し前まで耐え忍んでいた苦しみを思い出し無意識に手に力が入っている。

二人はそれぞれの立場からあの様な思いはもうしたくはないのだろう。

すると千鶴は震える声でカグツチへと問いかけた。


「細かい事はよく分からないけど私また病気になるの?」


しかし、震えるその声にカグツチは首を横に振り笑顔を向けた。


「心配ない。颯が持つ武器なら鬼である病魔を簡単に祓えるからな。だから颯、鬼切丸で病魔を切るのだ。間違っても千鶴を切らないようにな。」


すると颯はカグツチの指示に従い鬼切丸と取り出した。

そしてその大きさと妖気に当てられ一般人である百花と千鶴は体を震えが走る。


「は、颯君。それで病魔を切るの?大丈夫?」

「あの、その刀?見てるだけで寒気がするんだけどそれじゃないとダメなのかな。」


するとカグツチと俺は揃って二人に頷くと颯を促した。

そして颯は刀を鞘から抜き放つと千鶴へと近づいて行く。

しかし、ただそれだけで千鶴の肌は白から次第に青みがかったように悪くなり血の気が引いて行った。


「それじゃあ行くぞ。」


颯は付きの構えを取ると千鶴の周りに漂う黒い煙を鬼切丸で軽く突く。

すると煙は鬼切丸に吸い込まれるように消えていき千鶴の周りから病魔は居なくなった。

颯はすぐに刀を引いて鞘に納めるとそれをアイテムボックスに仕舞い直し安堵の息を吐きだす。


「なんとか無事にできた。それにしてもこんな鬼もいたんだな。初めて気づいたぞ。」

「ああ、この程度の鬼はその辺に幾らでもいるからな。まあ風邪みたいなものだ。彼女は病み上がりで心も体も弱っているからな。あの程度の妖魔にも影響を受けてしまう。しかし、病魔自体は珍しい類の鬼だからな。これで無事に回復するだろう。」


すると鬼切丸が視界から消えた事で落ち着いてきた二人は胸を撫で下ろしてホッと息を吐いた。

そしてちょうどその時、部屋の入り口が開き一人のメイドが現れた。

俺たちはその顔を見て先日の事で颯が重傷を与え俺が助けたメイドだと気付く。


メイドは部屋に入り一礼すると報告を始めた。

どうやら先ほど百花が電話で調査を指示した相手は彼女だったようだ。


「百花様。調査が完了しました。」

「やけに早かったわね。数日はかかると思っていたのだけど。」

「はい、私もそのつもりでしたが偶然、前にいた組織の知人から連絡があり情報を得る事が出来ました。2年ほど前に家族で失踪中でしたがどうやら無事だったようです。」


すると、聞き覚えのある状況に俺たちは首を傾げる。

メイドはそれを見て少し詳細を語ってくれた。


「その友人ですがヨーロッパのある国家機関に所属していたのですがある日忽然と姿を消してしまいました。私はその方達と同じ組織に所属していたのですがそこの上司と馬が合わず、悩んでいた時にこの方に拾っていただいたのです。国家機関でも秘密性の高い組織なので下手に抜けると暗殺の可能性もあり助かりました。」

「そんな事、俺達に話してもいいのか?情報漏洩には厳しいんだろ。」


するとメイドはニコリと笑い「大丈夫です」と答えた。


「先日その上司が死亡し組織自体が見直されたそうです。それにあちらは既にあなた達の事を知っていましたよ。以前、戦場を共にした仲間だと。」


すると全員の顔に確信が生まれる。

そして俺が代表してその者達の名前を口にした。


「そうか、やっぱりノエルとロックの事だったんだな。確かにあいつらは彼方で一緒に戦った仲間だからな。その感じだと上手くやってるみたいで安心した。」

「はい、彼らは死の運命の事もすぐに理解してくださり、それで調査の協力と情報を得る事が出来ました。」


そう言って彼女は俺に向いて恭しく一礼する。


「先日は助けていただき感謝します。私は九頭クトウ 飛鳥アスカ飛鳥とお呼びください。前の組織では恥ずかしながらナンバー10を拝命しておりました。特技は狙撃です。今後もお見知りおきください。」


そして飛鳥は顔を上げると百花に報告を続けた。


「調査の結果、やはりこちらの予想通りでした。阿久戸様は更なる資金提供を餌にその軍事会社に暗殺を指示したようです。」


すると百花と千鶴は一族の不祥事を知り顔を歪めた。

しかし、俺は感心した表情を浮かべて飛鳥に疑問を問いかける。


「それにしてもそんなに詳しくよく分かったな。ノエルたちの組織はそんなに凄かったのか。」

「いえ、どうやら相手の会社の経済状況が悪化した時点で既にマークされていたようです。あの様な会社は資金を稼ぐために非合法な事に手を染めやすいので。その過程で阿久戸様の事も調査対象に上がったようです。」


そして俺たちの納得し周りを見て質問がない事を確認すると飛鳥は説明を続けた。


「それで阿久戸様の居所ですが、あの方は現在日本にはいないそうです。」

「それじゃあ、あいつは今どこに?」


そして今は怒りの表情を浮かべた百花が答えを求め飛鳥に詰め寄った。


「あの方は現在アメリカにある自分の別荘にいるそうです。調べによればそこで問題の軍事会社と頻繁に連絡のやり取りをしていると。」


すると不意に冬花がある事に気が付いた。


「そう言えば千鶴さんが回復したのは昨日だよね。対応が早すぎない?」


すると百花と千鶴はその意味を理解してハッと飛鳥へと視線を向ける。

その視線に飛鳥は頷いて返した。


「そちらについては貰った資料に記載がありました。あの病院の医師の何人かに阿久戸様からの送金が確認されています。上手く隠蔽していたようで組織でなければ気付けないレベルです。それに幾つか気になる所にも動きがありました。」


そう言って飛鳥は一枚の紙を取り出した。

そこには知らない人物の名が書かれており、備考の部分に呪屋と書いてある。


「昔ならばとるに足らない冗談と笑って流した情報ですが、今は彼方も此方もこの情報に何らかの関りを感じています。特に千鶴様の状態は異常としか言いようがありません。白崎家の最先端の定期検査を突破してあそこまでの重病になるケースに違和感を感じます。」


すると俺はその紙を確認しニヤリと笑った。

今の時代、呪い殺したとしても法律で裁かれることは無い。

そのため、そこにはその人物の油断からなのか事細かい情報が書き込まれていた。

場所は九州にある別府の近く。

そしてそこは俺たちが力を得てすぐの頃に猫探し。

もとい、管狐探しで行った土地でもあった。

この時、俺の中にある計画が浮かび上がりそれを全員へと伝えた。


「蒼士君それ本気なの?この子は狙われているのよ。」


すると百花は俺の提案に否定的な意見を飛ばす。

しかし、長い闘病生活で疲れた心を抱えた千鶴はその提案に食い付いた。


「いいじゃないお姉ちゃん。リハビリと気分転換を兼ねた温泉旅行。私は行きたい!」


そして百花はずっと見る事が出来なかった千鶴の心からの笑顔を見て即座に意見を180度逆転させた。


「いいわね湯治。それなら白崎家が経営する旅館一つを貸し切りにしましょ。あそこはご飯も美味しくて安全よ。」


そして鶴と花の一声で別府旅行が決定した。

それにより多くの者が喜ぶ中、ただ一人真面目な顔をしていた飛鳥がノエルからの伝言を伝える。


「そう言えば、ノエルから伝言があります。」


すると全員がその声に耳を傾け飛鳥の言葉をまった。


「まあ伝言と言ってもそれは蒼士様宛ですが。地図を書き変えるのは大変なのでやり過ぎて地形を変えない様にとの事です。」


その途端に百花は勢いよくこちらに振り向くと引き攣った顔を向けて来た。


「蒼士君。お願いだから旅館を壊さないでね。それと湯脈も傷付けちゃダメよ。」


すると俺はそんな百花の注意に笑顔を向ける。

そして「大丈夫だ」と答えを返した。

それを聞いて百花は胸を撫で下ろすが次の言葉で頭を抱える。


「壊れた地形も湯脈も後で修復ばいいんだろ。旅館が全壊しても俺の力で治せるから心配はいらない。大船に乗った気でいてくれ。」


そしてその言葉により百花と千鶴の胸には別のベクトルでの心配が浮上する事となった。


((私達、無事に帰って来れるかしら))


そして姉妹の心がシンクロした所で今日は一時解散となった。

千鶴は狙撃の事を考慮し地下にある特別室へと移り、そこで夜を明かす事になる。

俺はこの時間を利用して百合子に電話を掛けた。


「蒼士さん、どうしたんですか?」

「いやな、別府に湯治に行く事になったから声を掛けたんだが百合子はどうする?」

「そうですね。私はもうじき2学期も終わるので登校は3学期からとなっています。時間はあるので行く事は出来ますが問題は解決したのですか?」

「いや、どうやら別府に呪屋とか言うのがあってまずはそこを潰しに行く事になったんだ。仕事は俺達がするからお前はのんびりしててもしいぞ。」


そして電話口から僅かに悩む声が聞こえて来る。

するとその向こうから別の者の声が聞こえて来た。


「百合子、行ってきなさい。たまには友達と遊ぶ事も子供には大事な勉強だ。」


どうやら百合子と一緒にいるのは雷神の様である。

そして、雷神に諭された百合子は旅行参加を決めた。


「それなら私も参加します。誘ってくれてありがとうございます。」

「ああ気にするな。百花さんもその妹の千鶴もお前には直接会って礼を言いたいだろうからな。お前の参加は俺から伝えておくが準備はいつ頃終わりそうだ?俺が迎えに行けばすぐだから時間が分かればその時間に迎えに行くぞ。」

「それなら1時間くらい先でお願いします。両親にも話して弟を納得させる時間が欲しいです。」


俺は百合子の言葉を聞きながら口元を綻ばせ笑みをこぼす。

そう言えは帰った直後も弟が寄って来てたな。


「家族とは仲良くやれてるみたいだな。」

「はい、ただ伊織が凄いお姉ちゃん子になってるので少し大変です。今回の旅行はいい機会かもしれません。」


そして互いに笑い電話を切ると俺はこの事を百花に伝えた。


「そう。あの子も来てくれるのね。分かったわ手配はこちらでしておくから。」


そして俺が百合子を迎えに行くとそこには涙を流して駄々をこねる伊織とそれを見つめる両親。

それとそれを必死に宥める百合子の姿があった。


「迎えに来たが少し早かったか?」


すると俺の存在に気付いた百合子が苦笑交じりの視線を向けてくる。


「いえ、問題ありません。」


そして百合子は真面目な顔で伊織に視線を戻すとその頭を撫でた。

こうして見るとちゃんとお姉ちゃんしてるみたいだ。

それに人生経験から言えば百合子は大人と言っても申し分がない。

これだと小学校に戻っても普通に浮きそうだな。


「伊織、あなたも男の子なら聞き分けないとダメ。前回と違ってすぐに帰って来るからお家でいい子に待ってる事。いいわね。」


すると伊織は「分かった」と答え顔を下げてしまう。

そして百合子は立ち上がると俺の元まで歩いて来た。


「お待たせしました。皆さんの元に行きましょう。」


俺たちは転移で移動して行き、それを伊織は決意を込めた目で見送っている。

その決意に満ちた目を雷神は社の影から見守っていたが、少し笑うと彼も転移で消えていった。


そしてその頃、千鶴はある問題に直面していた。


『ぎゅるるるるるう』


彼女は百合子の万能酒のおかげで健康になった。

そう、健康になってしまったのだ。

その為彼女の体は必要な栄養を求めお腹をこれでもかと鳴らしていた。

しかし、現状出てくるのは水の様な粥が一杯。

そんな物では驚異的な回復を果たした体には全く足りなかった。


そんな時である。

彼女の元に救いの女神が現れた。


「千鶴、調子はどう。ご飯は食べられそうなの?」


そして入って来た百花は空の容器と鳴り響く千鶴の腹の虫を聞いてクスリと笑う。


「笑わないでよお姉ちゃん。お医者さんに言ってもこれしか出してくれないんだから。」


そういって千鶴はげんなりした顔でベットに倒れ込んだ。

そしてその時、百花の後ろにいる百合子を見つけ首を傾げた。


「どうしたのその子?今日は初対面の子が良く来るね。若干一名、問題がある奴も混ざってたけど。」


千鶴は蒼士の顔を思い出して悔しそうに歯ぎしりをした。

しかし、その雰囲気は何処となく楽しそうであり、その姿は護衛対象と言うより友達のようだ。

その様子に百花は笑顔を浮かべ百合子は昔を思い出して胸が暖かくなる。

そして百花は百合子を前に出すと千鶴に彼女を紹介した。


「千鶴、聞いて驚きなさい。あなたの病気を治してくれたのはこの子のお酒なのよ。」


すると千鶴は突然の事に口を開けたまま百合子を見つめた。

そして百合子も千鶴を観察する様に見つめ首を傾げる。


「どうしたの百合子さん。何か問題でもあるの?」


百合子の変化に気付いた百花は率直な意見を彼女に求める。

なにせこの様な症例は過去に例が無い。

ここはクスリをくれた本人に聞くのが一番であった。


「回復量が不満。薬の効果から言ったらもっと健康になっててもおかしくない。ちゃんとご飯食べてる?」


すると寝転んでいた千鶴は勢いよく起き上がると目の前の茶碗を手に取り百合子に伝えた。


「お医者さんが薄いお粥しか出してくれないんだよ。これじゃ足りないって言ってるんだけど。」


すると百合子は顎に手を当て少し考えると小瓶を一つ取り出し千鶴の前にあるスライドテーブルに置いた。

そして更にアイテムボックスの中に入れておいた非常用の料理を取り出す。

これはもし、一人で行動中に何かあった時を想定しノエルが事前に作り全員に持たせておいた物である。

百合子のアイテムボックスには時間停止の機能っがついている為、出された料理は作りたての様にテーブルの上で湯気を立てていた。

それを見て千鶴は空腹もありゴクリと唾を飲み込む。

すると百合子は彼女に説明を始めた。


「まずはこれを飲んで。」

「これは?」

「これは持続ポーション。胃も回復してると思うけど念のため。これを飲めば急にたくさんご飯を食べてもお腹を壊さない。過去に空腹で死にかけてる子供たちを1万人以上救った実績がある。」


すると百合子の説明に千鶴は驚いたが一番驚いているのは後ろで聞いていた百花であった。

百花は百合子の異常性に目を付けているがその有用性に胸を高鳴らせている。

しかし、利用されることを百合子が極端に嫌っている事を知っている百花は彼女の言っていた夢を叶えるのに協力する事を決めた。

そこには当然今後の打算もあるが最も大きく締めるのは妹の千鶴を救ってくれた事への感謝の念である。

そして、僅かな時間だが話してみても百花は気付いたが、百合子は人の助けになる物を作る傾向にあるようだ。

そのため協力関係にさえいれば必ず利益になると百花は判断した。

この思考に間違いはないが彼女は知らない。

百合子は時に人の為になる物で大惨事を引き起こす事を。

その代表格が気付け薬Jであるがそれを知るのはもう少し後の事である。


そしてポーションを受け取った千鶴はそれを一気に飲み干した。

すると体の底から温かさが湧き起こり、それと同時に更なる空腹も襲い来る。

そのため千鶴は育ちの良さを全く感じさせない程の食べっぷりを発揮し百合子の出した料理を欠片も残さず食べきった。


その顔は恍惚にまみれ放心したように満足した顔で虚空を見つめる。

百花はそれを見て明日からの旅行での千鶴の料理も自分たちと同じものを準備する様に指示を出した。

せっかく久しぶりに一緒に出掛けるのである。

ただ1人だけ病院食は可哀そうだと気にはしていたのだ。

そして食事の問題も解決し、千鶴は先ほどとは見違えるほどの回復を見せた。

今の千鶴は短かった髪が腰まで伸び細かった手足は昔の様な女性らしい曲線を描いている。

しかもお椀サイズだった胸が成長し1.5倍ほどには成長していた。


その変わり様に百合子だけはある一点を睨むように見つめているが二人はあえて何も言わずお礼を伝える。

そして千鶴は若干の危険を感じたのか明日の為に早めに寝ると言って無理やり面会を終わらせた。


そしてこの日は病院に泊り次の日には全員揃って別府へと出かける事になる。

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