何か転生させてくれるらしい
「突然ですが、貴方は不幸にも死んでしまいました」
俺、三宅 廻は目が覚めると白い部屋にいて、突然ロリ女神とやらにこんなことを言われた。
は?俺が死んだ?何で?
「貴方は不幸にも大型トラックにミンチにされてしまったのです!」
あー、確か普通に道を歩いてたらトラックに轢かれたんだっけ?
「本来、死ぬのは貴方ではなかったのですが、こちらの不手際で、間違えてしまいました。本当にすみませんでした·····」
は!確かその時、ソシャゲのガチャ回してた筈だ!結果は!?
俺は、制服のポケットを漁りスマホを探し始める。
「しかし!こちらの不手際で死んで仕舞われましたので、復活することが可能です!そう、よくある異世界転生ですよ!貴方は何かしら特別な力を持って異世界に転生することが出来るのです!」
アプリを開くとそこに映ったのは、ガチャを回す前と何ら変わらない状態のモンスターボックス。
しかし、何故か魔法石だけ消費している。
なんてこった!まさか!轢かれた衝撃でいかれたのか!?
くっそ!折角、魔法石を五十個貯めて、十連したのに!くそぅ!
「さあ、何を望みますか?」
「·····せ」
「え?今、何て?」
「魔法石を返せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「はぇ!?」
俺は思った言葉をロリ女神にぶちまけると、怒りのままロリ女神に掴みかかった!
「あ、あの!何で、怒ってるんですか!?」
「黙れ、この野郎!クッソぅ!あれ貯めんのに一ヶ月もガチャ禁してたんだぞ!どうしてくれんだこの野郎!」
「へ?が、ガチャ?」
俺の言葉に呆然とする女神。
「そうだよ。ガチャだよガチャ!」
俺は半泣きになりながら女神の胸ぐらをつかみ揺さぶる。
ガチャが好きになったのはいつからだろうか?
確か中三ぐらいだったっけ?
その出るまで分からないドキドキ感が大好きだった。
それから、現在の高二までずっとガチャばっかりしてきた。
そして、今日は最も楽しみにしていたガチャの日だった!
某アニメとのコラボだった!
我慢して、我慢して、必死に貯めたのに!
「どうしてくれんだよ!」
「あの、おおお落ち着いて!後あんまり揺らさないで下さい!」
俺は、冷静になり手を離す。
「はあ、はあ、では、貴方は何を望みますか?」
「異世界で役に立つものが出る、ガチャが欲しいです」
「は?」
またもや呆然とするロリ女神。
「出来ますか?」
「出来ないこともないですけど·····」
「なら、それでお願いします」
「は、はあ。貴方がそれを望むなら·····」
そして、俺のスマホを取り、何かをしているロリ女神。
「はい、出来ました。これで、向こうで役に立つガチャが回せるはずです!あ、後、スマホの中に無限収納機能を入れておきましたから、有効に使ってください!」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
これで異世界でもガチャが出来る!
「では、貴方の旅に女神の加護のあらんことを!では、行ってらっしゃい!」
この言葉を最後に俺は光に包まれ、俺の意識は暗転した。