後編
神殿を囲むのは巨大な岩の怪物たち。
だが俺は恐れなかった。
さっき通り魔に殺された俺とはもう生き物として違うのだ。
俺は大いなるロリコンの意思に語りかける。
「みんな俺に少だけロリを分けてくれ!」
俺は手に炉理魂をこめる。
ロリータキャノン!
手から放たれた光が岩の怪物を飲み込み消滅させる。
そして消滅した怪物の後に残ったもの。それは……
「な、なんだ!我らに何があった!」
庇護欲をそそる身長。
折れそうなほど細い腕。
そしてぺったんこな胸。
そう大量の少女。
そう俺は全ての怪物を少女に再構築したのだ。
「くはははははは!俺を『お兄ちゃん』と呼ぶのだ!マイハニーたちよ!」
みんなのお兄ちゃん。
それが後の歴史書に残された愛と正義の勇者の名前。
その実態は……
「サトケン!可哀想だろ!子々孫々まで絶対服従を誓ってんだから元に戻してやれよ!」
「やー!カワイイは正義!」
「女の子が泣いてるだろ!お前には慈悲の心はないのか!」
「……ふふふ。時には優しく、時には厳しく接するのが真のお兄ちゃんだとは思わないかね?」
少女に変えられた怪物たち。
超泣いている。
ハイジは俺の超絶ハイパーテクニックに超怒っている。
やきもちか……ういやつめ!
「屈辱だ……誇り高き我々がこんな姿に……もう基地には戻れない……」
「ふふふふふ!最悪の場合、お兄ちゃんが貰ってあげるからね!」
「「死ねー!!!」」
ミゲル先生!俺やりましたよ!
そう俺はやり遂げたのだ。
「さてと。ハイジ。次はどこに責める?」
「いやお前拠点作ったりとか仲間集めたりとか色々あるだろ!」
「世界中の妹が俺を待っているのだ!」
「お願いだからマジで死んでよ!」
「子作りもな!」
なんでハイジたんはゴミを見るような目で俺を見るん?
だがそれが……エクスタスィ!
もだえる俺。
これ以上そんな目で……はぁはぁ!
――慢心が過ぎるぞ!
ミゲル先生!
そうだ……俺は……世界中の少女を救わねばならないのだ!
「俺はこの世界にロリコンを取り戻す!」
「この世界救ったらさっさと出てけ!」
っふ……
「ハイジ……愛してるよマイハニー!」
すっげー嫌そうな顔。
俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ!