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第80話 面白くなってきた♪

体育大会も終わり、ようやく家に帰りついた

なんだか、濃い1日だったな……

リビングに行くと凄くきらきらした顔で雪乃が待っていた


「お姉ちゃんおかえり。帰り遅かったけどもしかして彼女と「そんなことより雪乃」」


雪乃の言葉をさえぎって

「ちゃんと走りきれたね」と褒めると

「うん、今日1日体悪くならなかったの」


と楽しげに今日のことを教えてくれる

その話を聞きながら夜ご飯を準備していると


「そんなことより、お姉ちゃんのことを「今日は雪乃の好きなハンバーグでいい?」」


「ハンバーグ!食べる!」


雪乃の意識はすぐにどこかに行き

料理の手伝いをしてくれる

出来上がって食べ終わった頃には

既に眠そうな雪乃の出来上がり


「今日は疲れたでしょ、早く寝れば?」


「んーー…お姉ちゃんの話聞いてない……」


「また明日ね」


「うん……」


うたた寝してる雪乃をベットに運び

一息つく、何故私は雪乃に隠し事を……

恥ずかしいが勝つ、が本音かな

雪乃なら反対しないって分かってるのにな

どうせ決め手は!?とか聞かれるだろうし

少し落ち着いてからでもいいかな、と自分で納得させてその日は眠りについた




次の日

なんだか自分に恋人が出来た感覚がしないまま朝を迎えた

雪乃は起きてすぐまた昨日のことを聞こうとしたので

ずっと回避してると、自然と聞かないようになってくれた


そんなこんなで学校まで着いた

でもここにも鬼門がある、あの二人のことだ

正直振ったし、友達でいようとは言われたものの

凄くきまずいよな


「おっっはよー!愛華ちゃーーん!」


後ろから声をかけられ、ビクッ!と少し驚きながらも振り向く

紅葉さんと一色ちゃん…一緒に登校してきたのか


「お、おはよう……」


「朝から浮かない顔してんな」


「あ、いや、えと……」


「なになにー?あたし達が話しかけてこないとか思ったんじゃない?」


「心配すんな、ウチらは何も変わりやしないさ」


「……ありがとう」


紅葉さん達は何も変わらず接してくれて

本当にこのふたりの優しさには

とても救われるなと改めて思った


その後、二先生も特に変わりのない様子で朝の会を始めて

また普通の日々が始まった



【…昼休み、保健室にて。視点が雪乃に変わります】



「最近来ないと思えば……またサボりに来たのかしら?」


「いやぁ……長年の付き合いな露大先生にご相談がありましてェ……」


「こぉら、ここでは五反田先生と呼びなさい」


保健室のベットで寝ていると

カーテン越しに先生達の声が聞こえた

雪乃はちょろっとカーテン越しに覗くと

二先生と五反田先生が雑談していた

二先生の相談というのが気になって聞き耳をたてることにした


「実はですねぇ……秘密にしてくれるって約束して欲しいレベルのものでしてぇ……」


「もしかして半年前くらいに言ってた気になる子の話?」


「そおそお、実はその……何かの間違いでお付き合いできる形になった」


気になる子ってもしかしてお姉ちゃん?

え、お姉ちゃん、二先生を選んだの?

なんか一番意外かも



「あら、よかったじゃなぁい!あんたの魅力は1番わかってるけど、正直勝算ないと思ってたわ」


「でしょぉ〜?でさ、私恋人出来たことないから何したらいいか分からなくて」


「それ、まともに恋人作らないあたしに対してマウント取ってる?」


「ですよねぇ……」


「そおねえ……経験者に聞くのが一番じゃないかしら?」


五反田先生はそう言うと、盗み聞きしてた雪乃のカーテンを開いた

「あっ」と声を零してしまい「やっぱり聞いてた♪」と五反田先生は面白そうに笑う


「おんま……姉妹揃って盗み聞き好きだなぁ」


「ごめん先生、でもどの道雪乃にはバレるでしょ」


「開き直りやがった」


「どう雪乃ちゃん?なにか思いつく?」


「んー、先生って立場利用したいよね、でも人目についたら怪しまれるし……2人きりで居残り勉強とかは?」


「あいつ成績優秀だろ、いらないいらない」


「そうだけど、お姉ちゃん、あの唐鏡の大学行くかもしれないんでしょ?出身の人として教えることあるでしょ」


「確かに……」と二先生が納得したのを見て


「ほら行った行った、ここは相談室じゃないのよ」


「ありがとぉ露〜今度飲み行こうなあ〜」


「はいはい、その時はあんたの奢りね」


「たはは、金ないから無理〜」


二先生が保健室出たのを見て

「ごめんね、起こしちゃった?」と優しい笑顔を浮かべる

二先生といる時と何だか雰囲気が違くて

五反田先生ってどんな人なんだろうと少しだけ興味が湧いた


「名前で呼ばれてましたけど、友達なんですか?」


「高校までの同級生なのよ、まさか同じ職場になるとは思わなかったけどね」


「そうなんですね、お姉ちゃんにその話したら興味持つかも」


「愛華ちゃんね…二先生の話聞いた時から気になってはいたし、いい機会ね……フフ、面白くなってきた♪」

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