第79話 感謝しろよな?
クライマックスです!!!!
二人への返事も済ませ
私は体育館に入った
予想通り、先生は道具を倉庫に片付けていた
揉みくちゃにされたからか、いつものお団子頭が解けて
肩にかかる程度の綺麗な薄緑の髪が揺れている
倉庫は少し薄暗く、先生は私を確認するなりすぐに背中を向ける
「もうダンス済ませてきたのか?もうちょっと楽しんでくればいいものを」
「やらないといけない事があったので」
「好きな人と踊れるんだぞ〜?それ以上にやらないといけない事ってなんだよ」
もしかしてこの人……と思い少し黙ってると
「感謝しろよな〜?気まずいお前に気を使って、片付け率先してるんだぜ?だから気にせず行けよ……ヒロインは、ずっとお前を待ってるんだぜ?」
少し寂しそうな笑顔を私に見せて
すぐに片付けを再開する
私は無言のまま先生の手を引っ張って
明るい体育館の方に連れ込む
「おいおい、どうした?」
「私の事に関しては、百発百中じゃなかったんですか?」
「はあ?急にどした」
「……私と、隠れて踊りませんか?」
先生はキョトンとしたままだけど
私は半ば強引に先生を女性側の位置に立たせて
外から聞こえる音楽に乗って踊り始める
先生は訳も分からず、何となくで合わせてくれている
「3人に告白されてから、私ずっと考えてました。私が好きな人って誰なんだろうって」
「ぇぁ、おん、そいで?」
「そばにいて楽しい人、いつも頼りになる人、安心感のある人、可愛い年下の子、色々見てきましたけど…私はあなたの事を他の人以上に気にかけてました」
「ちょいまち、何言おうとしてんのお前」
「美人で何でもお見通しで、仕舞いには運動神経も良くて。でもその裏には必ず努力してて、先生として私に気を使ってくれて」
私は先生の手を引っ張って、全身で包み込んだ
「そんな貴方となら、そばにいたいと思いました」
「ちょ、おま、本気で言ってんの?」
「はい、既に他の2人には謝りました」
「今すぐにどっちかにいけよ、なんで私」
「もう1回さっきの言うんですか?流石に恥ずかしいです」
「いや、そうじゃなくて……本当の本当なのかよ」
「こういう時に冗談を言わないのは貴方が一番理解してるはずです」
二先生の温もりを感じながら
ずっと淡々と言い続けてると
先生もようやく理解したようで
「マジかよ……」と凄く動揺している
………………照れてるの可愛い。ギュッ
「うおぉぉい!?なんで強く抱きしめた!?」
「照れてる先生可愛くてつい」
「おま、おんんんま、てか顔見るな、恥ずい」
「えぇ、嫌です」
「こんな愛華知らねえんだけど……怖い……」
「フフ、そう変えたのは貴方ですから、責任とってくださいね」
私は笑顔で、少し背伸びして先生に近づいて
唇にキスをした
私の、ファーストキスだ
「…流石に照れますね………先生?」
先生の顔色伺うと顔色真っ赤で
思考がショートしていた
その顔が本当に可愛くて
私はこんな彼女を貰えて幸せだなと思った
【作者から読者様へ】
ここまでの読了、誠にありがとうございます
ついにこの作品においてのクライマックスがおわりました
皆様は誰が選ばれるかの予想は当たりましたか?
実はなろう含めてこの作品での推しが多かったのが二先生だったので
まさかこんな愛されるキャラになるとは出した当時想像出来ませんでした
むしろ紅葉と一色は一切言われないのが解せないですが…まあいいでしょう
先生という立場から1番ありえないとすら思われていたでしょうが
愛華と頭の中で会議を重ねた結果
悪い印象を与えないものが出来上がったと思ってます
クライマックスと言いましたが
まだまだ学校のイベントも多く残ってますよね
なので全然終わりません、これからはひたすらにイチャイチャします
しばらく放置してしまった保健室組や3年組にも何かあるかも?
あと紅葉と一色もちゃんと用意するつもりです
中々更新頻度が早くならないですが
気長にお待ちください
感想、いいね、待ってます




