第74話 よく分かったね
急に1週間お休みして申し訳ない
夜勤とこの作品においての書き方を試行錯誤していたらこんなに日が経ってました……
今日から再開しますのでよしなに
体育大会当日になった
正直昔から体育大会は適当に流してやっていたが
初めて本気でやるから少しだけ緊張している
それよりも……雪乃のことも心配している
「本当に大丈夫?1つ競技に出るだなんて……」
「大丈夫。雪乃ね、最近ちょっとなら走れるようになったんだよ。借り物競争は急ぐ競技じゃないからなんとかなるって」
「そう……少しでもしんどかったら私に言ってよ」
「うん、ありがとお姉ちゃん。お姉ちゃんも頑張ってね」
開会宣言が終わり、応援団のエールが行われてる最中
私にとって1番最初にやる競技、二人三脚のために準備していた
「体育大会とか、ちゃんとやるのいつぶりだろうな」
一色ちゃんも軽い準備運動しながら
私と似たようなこと言っている
「私も、こんな機会じゃなきゃ絶対やってない」
とか話してると凪ちゃんと流ちゃんが私たちの後ろに並ぶ
「九十九先輩に愛華先輩、おふたりも出られるんですね」
「お前ら一応ライバルみたいなもんだろ、相変わらず仲良いな」
「まああたいも流のことしゅきしゅきーなんで」
「わ、私も、一応、はい、なので大丈夫です」
「すげえなこいつら……まあウチらも似たようなもんか」
後輩2人が手を繋ぎながらそう言ってる所を見て
少しだけ羨ましく思ってしまう
私も今日の最後には…………
「愛華?どうした?」
「え?あー……なんでもない」
そのまま、なんとも言えない空気が流れたと思いきや
一色ちゃんが私の手をギュッと握ってくれる
「あいつらが羨ましいんだろ?ウチらもしようぜ」
「よ、よく分かったね」
「幼馴染舐めんなよ」
その言葉によく見てくれてるんだな
と嬉しさでいっぱいになってると
二人三脚が始まってしまう
何度も練習した成果なのか、息はピッタリで難なく1位を取れてしまった
「流石愛華」とグーの手を差し出してきたので
私もグーの手でコツンと合わせた
すると一色ちゃんがボソッと話を始めた
「これが最後かもしれないからな」
と一色ちゃんは私を抱きしめて
ポンポン、と頭を撫でてくれた
少しドキドキしてしまい、私は逃げるようにその場から離れた




