第70話 乙女になっちゃいそう
ストックあるのに投稿忘れること多すぎるので今回から予約投稿します、水日曜の7時に固定投稿です。よしなに
次回は日曜になります
体育大会に向けて、体育の授業だったり放課後は全てその練習になった
リレーは正直渡すだけの練習なため、後回しにするとして
問題は二人三脚だ
早速一色ちゃんと私の足に紐を結んだのだが……
「どっちから足出す?」
「ちょ、待って愛華、思った以上に近くて集中出来ん」
「え、紅葉さんは言いそうだと思ってたけど、一色ちゃんも?」
「当たり前だろ!ウチだって乙女だぞ!?」
それはそうなんだけど……
先に進まないので、私は肩に手を回して
ギュッと引き寄せる
意識しないようにしてたけど、流石にドキドキする
「ちょ、待ってくれよな?深呼吸してから……ふぅ〜うし!行くぞ!」
いつもの一色ちゃんに戻ったかと思えば
出す足を間違えて2人して盛大にコケる
それを見てた紅葉さんが爆笑する
「あはは!ちょっと2人とも大丈夫〜?やっぱりあたしがパートナーの方がいいんじゃない?」
「うっせえなお前も出来ねえくせに、じゃあやってみるか?」
言われると思ったのか
すぐに一色ちゃんが紐を解いて紅葉さんに渡すも
紅葉さんは紐を持ったまま固まってしまった
「これどうやって近づくの?あたし無理くない?」
「だから言っただろ」
「調子乗ってすみません……」
足結ぶレベルまで近づけないって
大丈夫なのか……?とも思ったけど
結局すぐ一色ちゃんに代わり
少しずつテンポが合っていく
でも、さっきコケたせいで足首痛めたかな…
「……わりぃ紅葉、先生に保健室行くって伝えてくれ」
「え?どうして?」
紅葉さんが言ったタイミングと
私を姫様抱っこしたタイミングは同時だった
私は呆けた顔になるし
紅葉さんもキョトンとしている
「こいつ足くじいてるわ」
「「だからって姫様抱っこしなくても良くない!?」」
私と紅葉さんの台詞が被って
一色ちゃんはベッと舌を少し出す
さっきの照れは何処に……と
皆が注目してる中保健室に運ばれた
「本当に恥ずかしいんだけど」
「黙ったお前が悪いな、痛いか?」
「本当に軽く捻っただけだから……湿布で大丈夫」
「分かった」
湿布を貼ってもらい、足首を回してみて
明日には直ってるかな、と感覚で悟った
一色ちゃんは面倒見が良くてかっこよくて頼りになる存在
彼女になったら毎日乙女になっちゃいそうだな
とか変なこと考えてしまう
「じっと見つめてどうした?」
「ううん、なんでもない、ありがとう」
「どういたしまして」
明日足が治ってたら、紅葉さんとのランニングも行こう
それでもう少し考えないとな……
こういう時相談に乗れそうな人、いたらいいけど……




