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ヒロイン全員が私の事好きなのはきっときのせい  作者: 六道 傑
後編 幾つもの華は彩りよく咲き誇る
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第63話 なんか距離感じるよね

皆様あけましておめでとうございます

今日から投稿再開です。今年もマイペースに投稿していきますのでよろしくお願いします

修学旅行2日目

電車でうたた寝したのと一色ちゃんのことで悩んで眠れないかなとか思ったけど

一色ちゃんが気を使ってくれたのか

急に枕投げとかUNOとかし始めて

遊び疲れでいつの間にか寝てしまっていた


寝る前のことがあまり思い出せないまま

半目を開けると


「お、起きた。おはよ愛華」


隣で私の寝顔を見守るかのように見つめていた一色ちゃんがいた


「一色ちゃん…?おはよ……」


「寝起きのとこ悪いけど、腕痺れるから起きてくれない?」


何を言ってるのか分からないまま起き上がると

私が枕にしていたのは一色ちゃんの腕だったっぽく

軽く腕をプラプラ動かして血の循環をまわしはじめる


「ご、ごめん。もしかして急に寝落ちしちゃった?」


「いいよ別に、ウチもその後すぐ寝たから。可愛い寝顔も見れたし」


「な、なんか、告白してからさ、急に距離感近くない?」


「そう?吹っ切れたとかそういうのじゃね?」


一色ちゃんは背伸びしながら

さも当然のように言って

ベットでぐっすりしてる紅葉さんを蹴り飛ばす


「むにゃむにゃ……」


「起きろアホ、朝だぞ」


「扱い雑じゃない……?」


「まだ食べきってないよぉ〜〜」


「あっそ、じゃあ朝飯抜きな」


「それは困る!!!!あ!おはよぉ2人とも!」


早くから食い意地はってる紅葉さんを連れて朝ごはんを済ませ

早速クラス皆集合して、水族館に向かった

日本でいちばん大きい?だとかなんとかで

イベント盛りだくさん。らしい


私は水族館なんて行ったことないから

あんまり詳しくない


「愛華ちゃん見たいのある?」


「特にないから…2人についてくよ」


「じゃあジンベイザメ!ちんあなご!チョウチョウウオ!可愛いのいっぱいあるよ!」


紅葉さんに手を引っ張られながら

主に可愛い魚メインに紹介される


「ぴょこぴょこ出てくるちんあなごは見てて可愛いね」


「でしょでしょ!あたしのお気に入り!」


暗く雰囲気のある水族館と

明るい紅葉さんの笑顔に少しだけ綺麗と思ってしまう私

…だめだ、2人に告白されてるんだよ、私

こんなんじゃ失格だよ…


「……あー、ウチちょっと離席するわ」


一色ちゃんがおもむろにどこかへ行ってしまい

紅葉さんと2人きりになってしまう

途端に静かになってしまう

さっきのテンションどこ行ったの…


「あのね、オススメはクラゲなんだけど…1番見せたい所あるんだ、ちょっときて」


少し強引に手を引っ張られ着いた先は

大きい水槽の中に大量に浮いたクラゲたち

イルミネーションと合わせて色とりどりに輝いている


「綺麗……」


「でしょ?あたしここ好きで何回か来たことあるんだよね」


暫くその雰囲気に呑まれて

静かな時間が過ぎていく


「……ねぇ、愛華ちゃんは、誰が好きかもう決めた?」


「……実はまだ」


「……そぉなんだぁ〜〜」


何故か震えた声を発してから

紅葉さんは何かを唱えるかのようにブツブツ呟いている

何言ってるのか聞こえないけど

最近紅葉さん、私と2人になるとよくこうなるよな……


「なんかさ、最近距離感じるよね」


「へ!?そおかな!?」


「うん……少し」


「道中でも手繋いだりしてたじゃん!」


「んー……主に2人になった時、かな。そう思っちゃうんだ。変だよね」


私がそう言うと「バレてる……!!?」と小声で言うのが聞こえた

やっぱりなんか隠してるな……


「あの……えっと……」


「言えないこと?」


「なんか愛華ちゃん距離近くない!?」


「そう?多分紅葉さんのせい」


「あたし!?なんで!?」


「そりゃ毎日のようにひっつかれたら……」


(それもそうじゃん!スキンシップのようにすればなんとか……)

「………………ごめーん!やっぱ無理ーー!!!」


「え、ちょっと、どこ行くの」


紅葉さんは小走りでどこかに逃げてしまった

結局何がしたかったんだろ……

もしかして紅葉さんまで告白とか…いや、それはないかな……





「……お前さすがにヘタレすぎを超えてアホだろ」


「……(´つω;`)グスン」


「泣き真似しても許さねえぞ」


「うぅ…やっぱり無理なんだよあたしには……」


「あっそ、じゃあウチがもらうから」


「それはダメ!!!」


「どっちだよ……はぁ、遊園地とか他にも色々あるから、協力してやるからもっと頑張れよ」


「うん!ありがと!」


「ったく、元気はいいんだよなこいつ……」

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