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ヒロイン全員が私の事好きなのはきっときのせい  作者: 六道 傑
後編 幾つもの華は彩りよく咲き誇る
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第57話 居ないも同然

【忍視点】


「……ねぇ、本当にするの……?」


「当たり前じゃない。なに?今更やりたくないなんて言わないわよね」


「い、言わないよ?」


「そうよねぇ、あなたのしたいことは叶えたでしょう?今度は私の言うことを聞く番。ね?そうでしょ?」


「……分かった」



【愛華視点】


着いた……忍先輩の家

皆で物陰に隠れて様子を見るけど

ちょうど麗奈先輩と四条先生が警備員さんに直談判している所だった


「青木麗奈といえばきっと通してくれるはずだ!だから頼みます!」


「すいませんねぇ、特にその名前の人は通すなと上から言われていまして……」


「くっ……どうすれば……」


「麗奈先輩!四条先生!」


「皆……来てくれたのか……だがやっぱり入れないみたいだ」


どうにかして入りたいけど

警備員さん達もプロだ、簡単に通してはくれない

どうすれば……と思ってると

『ピッピ!!』とクラクションが後ろからする

振り向くと見覚えある水色の軽車両が猛スピードで突っ込んでくる

警備員さん達含め全員が慌てて逃げると、ギリギリでブレーキして止まる


「我ながら運転上手くね?」


「二先生!!?」


「こ、こら!貴方!危ないでしょう!!」


「ほら、今なら行けるぞ」


先生が言った通り

咄嗟に逃げたせいか門ががら空きだ

そんなことしていいのかな……と思いつつ


「私も残ろう、みんな、忍君を頼んだぞ!」

と四条先生も残して私達は中に入った



「二先生、来てくれると信じてました!……でもこんなことしてどうなるか……」


「先生クビでしょうなぁ。おそらく」


「で、ですよね……」


「でも。生徒を守れない先生なんて、居ないも同然ですからね」


「……そうですね!!!」


「あの…すみません御二方。先生なんですよね?実は話がありまして……」


「「ん???」」






家に入れたはいいけど

中は広くて何がどこにあるのかさっぱりだった

でも麗奈先輩がよく知ってるみたいなので

迷路のような家の中をなるべく急いで歩く

しかし、警備員さん達がすぐに私たちを囲みだした


「なんかバトル漫画みたいだね!」


「言ってる場合かよ…」


紅葉さんと九十九さんが話してるのが聞こえた横で

ゼーゼーと少し変な息が上がってる音がして

まさかと思い振り向くと、雪乃が限界ギリギリだった


「雪乃!!!」

「雪乃さん!?大丈夫ですか!?」

「あかんわ!吸入器吸入器!」


私たち三人がすぐ対処しようとすると

警備員さん達が咄嗟に救急箱を持ってきて

見たことない機械で雪乃を落ち着かせた


「病気持ちの子まで連れてくるなんて……無茶しますね……」


「え……?あの……?」


「青木麗奈さん、忍様はあの奥です。ここは私たち全員に任せて行ってください」


私達を捕らえるはずの警備員さん達は

何故か雪乃を介護し、なんなら忍先輩の場所まで教えてくれた

何が起きてるのか分からず、私達はキョトンとする


「少し奥様のやり方は無理やりすぎるので……バシッと言ってきてください」



「皆……ごめん……雪乃は……大丈夫だから……麗奈先輩、行ってきて」



「雪乃さん……分かった」


「麗奈先輩。ウチの分も頼んだぞ」


「九十九さん……いいのか?私がやろうとしてる事は……」


「分かってるわかってる。ウチはなんも言わねえよ。ただ次会った時にボコすって言ってくれといたらそれでいい」


「……ありがとう、皆、行ってくるよ」

雪乃のシーンは本当に頭の中でごめん!!!と土下座させてもらいました

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