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ヒロイン全員が私の事好きなのはきっときのせい  作者: 六道 傑
後編 幾つもの華は彩りよく咲き誇る
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第54話 会話続かね〜

今日が更新日ってことわすれてましたw

最近自分の作品を読み直すことあるんですが

意外と忘れてる設定とかあって、やべっ、てなりがちですw

クロマルとか元気かなぁ……

【愛華視点】


まだまだ暑い日が続くけど、ようやく夏休みが終わった

夏休み終わり際に紅葉さんが宿題写しに来ると思ったけど

夏祭り以降一切音沙汰がなかった

1度だけ家に凪ちゃんと流ちゃんがきて勉強会してたくらいだった


校門に着くと、少しだけザワザワ声がする

なんだろう、と思ってると、丁度麗奈先輩が前にいた


「麗奈先輩、おはようございます」


「神楽さん、おはよう」


「なんかありました?」


「私も今来たばかりなんだ、行ってみようか」


2人で人混みを分けながら入ってみると

紅葉色の髪が少しだけ見えた

紅葉さんと思った私は声かけようとして足を止める


「皆大袈裟だよ〜」


紅葉さんの隣には九十九さんがいて

恋人繋ぎして歩いていたのだ

な、なんで……?と思ってると人混みをかき分けて忍先輩が九十九さんの腕に抱きつく


「も、も〜一色ちゃん、置いてかないでよ〜」


「お、おう、悪いな」


「あー!忍先輩ずるい!あたしも〜!」


「うわ、ちょっひっつきすぎだっての」


「いいじゃん!あたしら付き合ってるんだし!!!」


「「付き合ってる???」」


私と麗奈先輩の声が同時に被り

その声で私らに気づいた3人は

ほんの一瞬だけ驚いた様子を見せたけど

すぐに笑顔に戻った


「麗奈先輩に愛華ちゃん!おはよー!」


「な、何をしているんだ3人とも」


「聞こえてたでしょ?あたしら付き合い始めたんだ!凪ちゃん達と一緒で一色ちゃんのハーレムだよ!!!」


やけにいつもより声の大きい紅葉さんは

そう言ってる間にも九十九さんにギュッとひっつく

忍先輩は恥ずかしくなったのか九十九さんの後ろに隠れる


「忍……本当なのか?」


「……うん、麗奈とはもう一緒にいれないから。ごめんね」


「そゆことだから愛華ちゃん!また教室でね〜!」


3人とも逃げるようにどこかへ行ってしまい

私達二人は置いてけぼりにされた

周りから「あの3人が……?」「凄くイチャついてたね」「なんかお似合いかも」とヒソヒソ話している

お似合い……そうなんだ

3人とも、そんな素振り一切なかったのに

少しぐらい、教えてくれても良かったのにな……


「愛華さん、どうする?」


「えっと……とりあえず3人の邪魔はなるべくしたくないですよね」


「そ、そうだな……」


それからというものの

紅葉さんは必要以上に九十九さんと絡みまくった

九十九さんからは特に何も言ってくれないし

休み時間は忍先輩も遊びに来たり

心の中がモヤモヤした


麗奈先輩もそれは一緒みたいで

教室の隅に3人の様子を覗いてる様子が見えた

いつもだったら、紅葉さんや忍先輩が

「麗奈先輩そこで何してるんですか!」とか言って引き連れたり

私が一人でいる所を見て、九十九さんが「愛華はこういうの知ってるの?」と話題を広げてくれる



なんだか、また1人になった気分だ

こんな風に恋人出来たら、友達関係も少し薄くなるのかな

紅葉さん達だけはそれは無いと思ってたんだけど……

夏休み前にやったお泊まり会の前の

あえて絡まずに私に絡んで欲しいと言わせる様なこともあったけど

今回もそういうフリに見てしまう自分がいる

甘えてたんだろうな……


いつの間にか昼休みになっていて

私はぼーっとしたまま職員室の二先生の所にいた


「んあ?どした愛華、なんかあった?」


「あの……一緒にお昼食べませんか?」


「めず、しゃーねーなー、屋上?」


「……あそこはなんか行きたくなくて」


「ほーん。じゃあ視聴覚室行くかあ」


先生に連れられて視聴覚室に行く途中

弁当もってる麗奈先輩とはちあった

「あれ?麗奈も1人?」

「ま、まあ……」

「視聴覚室来るか?」

「……お願いします」


と何か歯に詰まるような嫌な雰囲気の会話が続き

視聴覚室に着いた頃には

私と麗奈先輩は正座しながら無言で弁当を食べていた


「あ〜……そういやなんか噂で紅葉の話聞いたな、もしかしてそれのことか?」


私たちは無言で頷く

すると麗奈先輩が口を開いた


「2人には言ってなかったんですが……実は夏祭りに忍に告白されまして」


「え、そうなんですか?」

「ほえーようやくか」


私と先生の反応が真逆でそれにも驚く

忍先輩、麗奈先輩のこと好きだったの?

それに先生も気づいてたんだ


「でも……忍はもっと好きな人いるだろうと言って、身を引いてしまって……今日会ったらあんなことになっていた」


何が起きたら九十九さんと付き合うことになるんだろ

特段仲良いとは思わないんだけどな


「ほーん、で?麗奈はどうすんの?」


「いや……考えれば考えるほどよく分からなくなって……」


「好きってそんなもんだぞ〜明確にこれってのないしな。凄く大切にしたいとか一緒にいたいって人もいれば、ドキドキさえすれば好きな人っていう人もいるしな。結婚だって、0日結婚とかして幸せになってる人もいるくらいだし、そんな難しく考えなくていいと思うぞ?」


私にとっての好き、か……

2人とも考え込んでしまって

「会話続かね〜飯美味く感じねえじゃーん」と苦言をこぼす


「私は、何もしなくてもずっと一緒にいると勘違いしていたのかもしれないな」


「麗奈先輩…?」


「少し考えがまとまりました。ありがとうございます」


「いーえーー」


「愛華さん、私……忍の所に行くよ」

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