第39話 勇気
土曜まではほぼ毎日投稿出来ると思いますが
下手したら来週から1日投稿したら次の日は休み、みたいに頻度が下がると思います。まじで申し訳ない、今日なんて疲れすぎて10時間も寝てたんや……許してくれ……
【流視点】
凪さんか雪乃さんに告白してから次の日
パジャマ会が終わって帰ってる途中
私はずっと考えていた
まさか先に告白されるなんて……
あそこで告白出来ていれば、と思うのですが
困らせてしまうのではと思い、言い出せなかった
負の感情で頭がぐちゃぐちゃになる
……はあ、一旦落ち着きましょう
近くの喫茶店に入ってスイーツを頼んでお冷を飲む
ふぅ、初めて来ましたが、雰囲気いい所ですね
「なんだ、お前1人か?」
コトッとシュークリームとブラックコーヒーを置かれて顔を上げると
私服の一色先輩がいた
「一色先輩?何故ここに…」
「うちのバイト先で、今帰りだったけど、お前が見えたからよ。ちょっと邪魔するぜ」
バイト…学校は禁止だった気もしますが…
と思ってると向かいに一色先輩は座る
帰ると思ってた私は少し驚く
「1人とか珍しいじゃん。連れは?」
「今日お泊まり会でして……その帰りでした」
「ふーん、にしては暗いな。言うていつものことか」
暗い……もしかして悩んでるの気づいて
来てくれたのでしょうか
「なんだその目」
「私何かのために、わざわざ御足労おかけました」
「堅苦しすぎだろ。気にすんな」
そこまで会話してると
後ろから「あれ?」と声が聞こえてきた
「一色ちゃんに流ちゃん。久しぶり」
声の主は忍先輩だった
「忍先輩…学校ぶりですね」
「流ちゃんはなんだかんだ2週間くらい会えてないよね〜あっ、そっち行ってもいい?」
元々2人しか座れない席にいましたが
3人で座れる席に移動した
忍先輩……かなりスイーツ食べてますね
既に5皿くらい食べ終わってる…
「ご、ごめん、引退したからつい……」
「太るぞ」
「そ、それは大丈夫だよ!……多分」
「つーか、あんたも連れは?」
「麗奈のこと?今度夏祭りに行くために必死に課題終わらせてるんじゃないかなぁ」
「あんたは?」
「こ、これ食べ終わったらやるから!!!」
忍先輩、スイーツ大好きなんですね
とコーヒーを飲みながら二人の会話を聞いてると
「流ちゃんは何か悩み事?の話してたんじゃないの?」
と話を無理やり変えられた
どうしましょう、相談するのもなぁと思ってた所ですし
2人に聞いてみようかな……でも迷惑じゃ…
「とりあえず話すだけ話せよ」
「えっと……私は好きな人がいまして……でも先に友達が好きな人に告白してしまい、乗り遅れてしまったんです。それで告白するべきか応援するべきか悩んでまして」
私がポロポロと話をし始めると
一色先輩がボソッと「あぁあの二人か」という
忍先輩は驚いていた
「え、そんな状況だったの?これって修羅場って言うのかな…」
「修羅場……なんですかね」
「告ればいいじゃん、って言う訳でもなさそうだな」
「わかるよ〜私が告白していいものかって思ってるって事だよね」
「仲良かったし、告白まで行くと思ってなかったけど、お前はネガティブに考えすぎじゃね?」
「す、すみません、昔から癖でして……」
何か思う所があるのか
一色先輩は黙ってしまう
「友達に告白するってかなり勇気いる事だもんね〜。でも大丈夫だよ!雪乃ちゃんなら受け入れてくれるって!」
「そうでしょうか……」
「あのチビの事だ、ちゃんと考えてくれるさ。迷惑とか考えるな」
……そうですね
私は、雪乃さんの何を見てきたんでしょう
迷惑とかそんなこと思わないだろうに
結局自分が行動しない言い訳にしてしまっていた
「ありがとうございます。私、告白してきます!」
「おう、頑張れ」
「うん!応援してるね!」
2人に見送ってもらい、店を出た
早く雪乃さんに会いたい
そう思ってReinを開いた
【その頃残った一色達】
「なんだかとんでもない場面に出くわしちゃったね」
「ホントだよ、チビも大変だな」
「あはは、ちびって……」
「…………ついでだ、ちょっと気になったこときいていいか?」
「え?なに?」
「……あんたは……好きな人いないの?」
【雪乃視点】
急に流ちゃんから『まだ時間空いてますか?』と言われ公園に来た
凪ちゃんも来てるみたいで、用事は聞かされてないようだった
流ちゃんはすごく深呼吸をしている
「何かあったの流ちゃん」
「大丈夫…大丈夫………ふぅ。あの……すみません、お呼び立てしてしまって」
「別に大丈夫だけど…」
「あの……私、嘘をつきました。本当は好きな人がいるんです」
急な言葉にビックリしたけど
なんでわざわざそれを雪乃達に…?
と思ってると、急に手を握られた
「あの………雪乃さん。私はあなたが好きです」
「…………雪乃のことなの!!?」
「はい」
え、そうだったんだ……と驚いてると
凪ちゃんはケラケラ笑ってる
「やっと言うたか。あん時言わんかったから、どないすんねやろとは思てたけどな」
「凪ちゃん気づいてたんだ……」
て、てことは雪乃、2人から選ばないといけないの?
ひええ……と事態の深刻さに気づくと
凪ちゃんも雪乃の手を握る
「もちろん、だからといって易々と流に渡さんで?あたいも好きやからな」
「はい。良き友達として、ライバルとして、私も負けないつもりです」
「「さあ、どっちを選ぶ?」選びますか?」
え、えっとぉ……えっとぉぉおお
雪乃の言葉に、2人はゴクリと唾を飲む
緊迫した雰囲気が漂う中、しっかりと言葉にした
「雪乃は……二人が大好きです。だからね、二人とも付き合いたい!!!」
……
…………
………………?
みたいな顔を2人ともする
あ、あれ、伝わらなかったかな…?
「えーと、つまりそれは……ハーレムというものでしょうか?」
「そういうことになるかな…」
「欲張りさんやなぁ。あたいは別にええで」
「わ、私も、こうして彼女として貰えるだけで有難いです」
「え、い、いいの?」
「悩んだ結果なんやろ?別に怒ったりせんで?」
「う〜〜〜〜〜ありがとぉぉぉお」
「なんで泣くねん!!?」
「わわっどどどどうしましょう!!?」
「ご、ごめんね、緊張が解けたら急に……絶対皆で幸せになろーね……」
「なんかやりずらいなぁ、もちろんやで」
「はい、私、この上なく幸せです」
お姉ちゃん…
雪乃はお姉ちゃん離れを頑張った結果
こんなにも素敵な彼女が2人出来ました
今回でようやく雪乃編が一区切りしました
一区切りといっても雪乃編はまだまだ続くんですけどね
雪乃は元々愛華のヤンデレヒロイン枠の予定だったんですが
妹という立場の時点であまりにも負けヒロインになるので
雪乃が幸せになるのはこのルートが一番かな、という結論に至りました
どっちか選んで欲しかったという人には少し申し訳ないですが、雪乃にとって2人ともかけがえない存在ですので、振るという選択肢はないように思えました
後悔はないです。これからは保健室組のイチャイチャをお楽しみください。
話は変わって、今回実は!というのが忍の事ですね
この回を読むまで読者の方の中には
忍はタイトル通り愛華が好きだと思っていた、という方いらっしゃるんじゃないでしょうか
そうなんです、実は忍は明確に『誰かが好き』という描写がありません
わざと避けてたので、人によっては忍はヒロインですらない可能性も考えてたかもしれませんね
読み返したら分かると思いますが、初登場回を除くと
忍メイン回って1回しかないんですね。紅葉なんて少なくとも5回あるのにw
これに関しては理由があるのでまたどこかの機会にお話させてもらいますが
それでも忍が好きって方が既にいらっしゃって、すげえ、ってなってました
今後の忍はどうなるのかも注目してください
ちなみに本格的に騙されてたって人はいいねしてもええんやで!!?w(最後で台無し)




