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ヒロイン全員が私の事好きなのはきっときのせい  作者: 六道 傑
前編 影に咲く華は愛を得て芽吹く
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第29話 ねーちゃんのラブラブ計画

昨日の夜勤が早めに終わりすぎて

投稿いつしようかなあと迷ってたらいつのまにか忘れてましたw

まじですみません、土曜も投稿するのでどうか…!

あ、来週から作業が変わって投稿時間が変わると思います

なんか最近はXの投稿しました報告いらない気して

設定して投稿でもいいのかなぁ、とか思ったり。今回はそうしときますね


そんなことはさておき、まさかのブクマ数100を超えました

多分もう少しで2万アクセスも超えそうです

ありがとうございます、今後も頑張りますね…!

「一生のお願い!神様仏様無口様!!」


突然、早乙女さんから一生のお願いをされた

その内容は、期末考査の勉強を教えて欲しい、だ

正直、その永遠に使われるであろう一生のお願いをされなくても

教えてあげるのだが……


「どうしようかなぁ……」


と私は意地悪をしている

その理由は……このお願いは

最初に私にしなかったからである


恥ずかしい話、このお願いを他の友達にもしてる所を見てしまい

早乙女さんの頭の悪さにその友達も匙を投げたのを知ってるから

私に先に言ってくれれば、ちゃんと親身に教えたのにと

少し……ほんの少しだけやきもちをやいている


「どうして!?いつもは二つ返事でやってくれるじゃーん!」


早乙女さんの言葉にフル無視を決め込んでると

「プリンあげるよ!それともクレープ買いに行く!?」

となかなか挫けない早乙女さん

そろそろ可哀想になってきたな、と思ってると

ほぼ泣いてる状態の顔でハグしてくる


「どうかお慈悲を……無口様ぁ……」


「わ、分かったから、離れて」


「ヤッター!無口ちゃんありがとう〜!」


「く、苦しい……」


「どこでやる?図書室かな?あたしんちでもいいよね!」


悩むなぁ〜と嬉しそうに考えてる早乙女さんを見て

少しだけ、気になってることを聞いてみることにした


「あのさ、最近思うんだけど、なんで私だけずっと無口ちゃんなの?」


「え?なんか慣れちゃったんだよね〜なんで?」


「いや、なんでっていうか……その……」


「あ、分かった!名前で呼んで欲しいの?」


「…………まぁ」


「(なにこの照れてる無口ちゃん可愛い♡♡)もう!それならそうと早く言ってよ!愛華ちゃん!」


「意地悪してごめん……」


「そんなとこも可愛い!許す!」


「…そういうこと言うと、教えるのやめるけど」


「えぇ〜!冗談ですよ愛華様ぁ〜!」


本当に表情がコロコロ変わる子だ

思わず笑ってしまい

また早乙女さんに「あ、笑った!」としつこくなる

もうわかったから、と宥めて

早乙女さん家に行くことになった



「愛華ちゃんが家に来るのは雨の時以来だね〜!あ、麦茶とか持ってくるよ!」


家に着くなり、早乙女さんはパタパタと色々準備してくれる

友達の家にこんな容易に行くなんて

数ヶ月前ではありえなかったな……

早乙女さんの部屋にお邪魔すると

なんだか早乙女さんらしい、凄くピンクピンクした部屋だった

人形や色とりどりのクッション

つい最近のプールの時やバスケの時の写真があった

これ、いつの間に撮ってたんだ……

と思ってると早乙女さんが麦茶と袋菓子を持ってきた


「おまたせ〜!何からする?人生ゲームとかあるよ!」


「勉強するんでしょ」


「ちょ、ちょっとくらい遊ばない?せっかく愛華ちゃんが遊びに来たんだしぃ」


「ダメ、そうやってズルズル遊んでやらない気でしょ」


「うぅ、だよねぇ〜」



【一方その頃、部屋の外】


「なぁ、にーちゃんあれ……」

「あぁ、間違いねぇ……姉貴の彼女だ!」

「やっぱり?!皆友達!で告白全部振ってたあのねーちゃんが!?」


「ほら思い出せよ、やけに最近、あの無口って奴の写真増えてるだろ」

「確かに……どうするにーちゃん」

「決まってるだろ……俺らで姉貴の恋をサポートする!この日のために『あれ』を用意したしな…」

「おー!!流石にーちゃん!僕も頑張る!」


【一方そんなことも知らない部屋の中】


「違う、これはこうでこう」


「んーーーなるほどぉ???」


勉強を教えてからそんなに時間は経ってないけど

既に目をぐるぐるさせて分からないって顔をしている早乙女さん

この前の算数の時から何となく察してたけど

相当理解が追いついてないな……

「休憩しようか」とだけ伝えると

早乙女さんは「やっだぁ〜」とその場に寝転んでしまう


「トイレ借りるね」「1階にあるよぉ」

と会話だけして部屋を出てトイレを済ますと

小学生ぐらいの男の子がひょこっと顔を出す

あれ、もしかして弟くんかな?


「もしかして、ねーちゃんの恋人ですか?」


恋人……???

なんでそういう解釈になってるんだ?

早乙女さんのことだから。友達がいるくらいは伝えてる気もするけど


「ううん、友達だよ」


「でもねーちゃんが無口ちゃん好きって何回も言ってるの聞いたよ?」


「ん〜友達として好きって意味じゃないかな?」


「え〜?そうには見えなかったけどなぁ〜」


どこか腑に落ちないといった顔の弟くん

私は対応に凄く困ってると

「そだ!」と閃いたように手をポンと叩く

なんか、仕草が可愛いけど、こういう所は姉に似たなと思った


「無口のねーちゃん、ねーちゃんにさ、ハグしてみてよ!」


「え、なんで?」


「なんでも!」


「……まあ、それぐらいならいいけど」


「やった!よろしく!」


何が目的か分からないけど

まあ、断るのもあれだし、やってみるか

いつも早乙女さんのペースに乗せられがちだし

いい機会かもしれない


【一方そのころ紅葉は……】


(なんかこたろーが愛華ちゃんと喋ってる…!!?)


こたろーは弟の次男の方

なんで愛華ちゃんと一緒なの…?

ま、まさか愛華ちゃんに見惚れて逢い引き……!?

いやいやまさかそんな……まだ小五だよ?早すぎるって

……でも、あんな感じで、他の人に取られる可能性はあるんだよね


あたしもなにか行動したほうがいいんじゃ…!?

うーん、でもあたし、こういうのドラマでしか知らないしなぁ

…そうだ!ドラマとか漫画から着想を得ればいいんだ!

何かあったっけ……あれ?こんな漫画、あたしの部屋にあったかな……



【愛華視点に戻ります】

部屋に入ると、早乙女さんはやけにギクシャク動きがおかしかった


「なにかあった?」


「ひゃい!?な、なにもないよ⤴︎︎!!?」


凄く声が上ずっている

私は少し考えた後、腕が触れるレベルの近さで早乙女さんの隣に座る


「ぴゃ!!?どうしたの!!!!?!?」


「んと……別に……」


近づいたはいいけど、ハグってどういう時するんだ

急にしたら流石に怪しまれるだろうし……

と、そこまで考えたタイミングで

「愛華ちゃん!!!」と両肩掴まれて床に押し倒される

咄嗟のことに何も出来ずに

若干息が荒い早乙女さんを見つめる


「あ、あの……早乙女さん?どうしたの?」


「あ……あのね!!!あたし……」


少しだけ鼓動が早くなるのを感じる

この状況にドキドキしてる……

今から何されるか分からないから?

それとも……


「あたし……あたしぃぃぃぃ〜〜!」


………………それにしても長いな


「あたしも!!そろそろ名前で呼んでくれていいとおもうんだ!!!」


……?????????


「何を言い出すかと思えばそれ?」


「だ、だって!愛華ちゃん、皆に苗字呼びだから……あたしに名前呼びさせたんだし、愛華ちゃんの名前呼び第1号をあたしに譲ってもいいとおもうんだ!!」


あまりの圧に圧倒されかけるけど

内容が内容なだけにクスッと笑ってしまう

「分かったから、とりあえず退いて」

と言うと落ち着いたみたいで離れてくれる


「じゃあ……紅葉さん、これでいい?」


「わーー!紅葉さんだよー!!!」


「そんな嬉しい?」


「うん!これはこれで嬉しい!!」


これはこれで、という言い方に少し引っかかったけど気にせず会話を進める


「そっか、先輩達はともかく、九十九さんのこともいずれ名前呼びしないとかな」


「うん!きっと喜ぶと思う」


「打ち明けてくれてありがと」


私はお礼の気持ちも込めてハグをしてみる

「わひゃーーー!!?」と変な声が聞こえたけど

なんか、自分で抱きつくのでは感覚違うな

恥ずかしいので、すぐに離れた


「なななななんでハグ!!?」


「いつもしてくるじゃん。それと似たようなやつ」


「えええ???な、なんか、あたしが言うのもあれなんだけどさ。愛華ちゃんも色々毒されてない?」


「んー、多分どこかの誰かさんが陽キャオーラを浴びさせてくるからかもね」


「それって絶対あたしのことでしょ!!」


結局、このままずっと会話が続いて

全然テスト勉強出来なかったのは

言うまでもない


【おまけ】


「ねーちゃんすごい。押し倒してた。えらいえらい」


「わー!こたろーに亮まで、なんで見てたの!?恥ずかしい〜!」


「まさか俺が仕込んだラブコメ、まんま採用するとは思わなかったけどな…」


「あれ亮のだったの!?どおりで知らない漫画だと思った……」


(知らない漫画を読んですぐ実行するところ、最高にねーちゃんって感じするなぁ)


「でもこれであの無口のねーちゃんは意識するって!」


「そぉかなあ?そ〜なのかなあ??だとしたら嬉しいなあ……」


「頑張ってね、ねーちゃん」

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