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ヒロイン全員が私の事好きなのはきっときのせい  作者: 六道 傑
前編 影に咲く華は愛を得て芽吹く
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第27話 友達だから

つい昨日、読んでたとあるコメディ多めのハーレムラブコメが完結したんですけど

その主人公結局好きな人の答えださなくて死ぬほどモヤモヤしましたw

自分の作品は多分、結論は出すと思います。

ただifも書く予定です。皆幸せじゃないと意味無いからな!!


ちなみに今日は番外編ありです。もう番外編のストックないって話する?

少しずつ暑くなってきた中

いつもは屋上だったけど、今日は視聴覚室でたべていた

ここも風紀委員の管轄らしい

だけど最近は麗奈先輩だけいないことが多い


「先輩最近来ませんね〜」


私の卵焼きを盗み食いしながら早乙女さんがいう

「こら」と私が軽く小突くと

「だっておいしーんだもーん」と舌を出す

全くこの人は……と呆れていると

忍先輩が少し寂しそうに口を開く


「夏休みが近いから色々忙しいみたいで。私も手伝いたいけど、インターハイ予選が近いからって手伝わせてくれないんだ」


インターハイ予選…そっか、もうその時期か

忍先輩達は最後の大会なんだ


「麗奈もバスケ部だったんだけど、風紀委員が忙しくて顔も出してないこと多くて……」


麗奈先輩と忍先輩は何から何まで一緒だったけど

最近は風紀委員で少しだけ疎遠になりかけてるのかな……?

バックを見つめながら忍先輩の食べるスピードはいつもより遅い

……あれ、あのバックについてるキーホルダー

麗奈先輩も持ってた気がする

……このまま放置はいけないな

そこまで考えて、先生なら何とか出来るのではと思い立ち上がる


「どこ行くの?」


「……ちょっとね」


それだけ言って視聴覚室を出て

保健室にいた二先生の所にきた

……この人またここで寝てたのか


「起きてください」


「あぁ〜?なんだ愛華か…どうした?」


「生徒会関連はあなたも関わってるんですよね?あの麗奈先輩の仕事、片付けて上げてくださいよ」


「そういやぁ、やけに色々してんなぁとは思ったけどさ〜なんで?」


「インハイ予選が絡んでるのに、そんなのやらせて出れませんでしたは……可哀想なので」


「……そういやそんな時期か…」


「貴方はそれを蔑ろにするような人じゃないと思ってますけど」


「わーったわーった、全くぅ〜生徒に諭されるなんてなぁ」


先生は重い腰を上げて保健室を出て

生徒会室に入ると、麗奈先輩と何人か生徒会の人がいた


「ごめんね青木さん、これも頼める?」


「あぁ、いいぞ」


「はい。没収〜」



麗奈先輩がしていた仕事を全て取り

先生はバックに全て入れる


「何してるんですか!?」


「お前らなぁ、これ風紀委員の仕事じゃねぇだろ」


「あ……す、すみません。青木さん頼んだらやってくれるからつい……」


「ついじゃねぇ、自分の仕事は自分でする、私だってそれぐらいやるぞ〜?」


どの口が、とも言いかけたが

まあ自分の仕事はちゃんとしてる上で

他の時間は寝てるのは事実なので

黙っとくことにした

生徒会の人達は「ごめんね青木さん…」と次々に謝る


「麗奈もなぁ、断ること覚えろ。後もっと自分の時間大事にしろ」


「そうですね…すみませんでした……」


「ほれ、後ろの奴らにも謝れ」


二先生が親指で指した方向に

私がいて、振り向くと私の後ろに

忍先輩と早乙女さんがいた

ついてきてたのか……そりゃそうか

あんな事言って出ていったら気になるよね


「皆……どうして」


「どうして、じゃないですよ。忍先輩が凄く我慢してそうだったし、麗奈先輩はこのままじゃ過労で倒れそうだったので」


私はそこまで言って

壁に体半分隠してる忍先輩を引っ張り出して

麗奈先輩の前まで持っていく


「ほら、忍先輩、いいたいこと吐き出してください」


「えぇ!!?えっと…その……」


かなりモゴモゴと言いにくそうにしてる忍先輩に

先生は思いっきり背中をバシン!と叩く

「痛った!」と涙目になりながら本音を零す


「ごめんね、麗奈……私ね、麗奈と一緒にインターハイ出たい、風紀委員も一緒に仕事したいの…わがままかもしれないけど…麗奈もいないと、思い出にならないよ……ダメ、かな?」


「……そう言ってくれてありがとう忍。君の事まで考えてなかったな…分かった、これからは頼るよ。試合にも出る」


「……うん」


そこまで会話して

忍先輩は私の方に振り返った


「ありがとう、愛華ちゃん!」


忍先輩はいつも笑顔だったけど

今の笑顔は、とびきりに輝いていた



その次の週、忍先輩達は見事にインハイ予選を優勝した

番外編 イケメン…?


【麗奈視点】


「青木さん、この問題分かる?」

「あぁ、これはな…こうして……」

「わ、凄い!ありがとう!」



「ギャハハ!ハイタッチ〜!」

「こら!廊下は走らない!」

「ふ、風紀委員長…さーせん」

「うん、分かればよろしい」



「やっべ〜怪我した〜」

「大丈夫か?保健室まで運んでやろう」

「えぇ!?あ、あざす…」




「麗奈ってこの教室じゃイケメンだよね〜」


忍は何か不機嫌な顔でそう言った

イケメン……?というのは多分

顔というより性格の話だろう


「そんなことないだろう」


「またそう言う〜。このクラスじゃ王子様扱いなのに気づいてないもん」


「少なくとも男子達にはそう扱われてない気もするが……」


「はあーあ、皆に言ってあげたいなぁ。愛華ちゃんの前じゃ乙女なんだよ〜って」


「や、やめてくれ……」


確かに私が照れてる姿なんて見られたら

今までのイメージを崩しかねないな……


「麗奈先輩」


……しかし、万が一、神楽さんがこの教室に来たらどうしよう


「麗奈、呼ばれてるよ」


忍に言われて振り返ると

愛華さんと紅葉さんが顔を出していた

んんんん!!!?!!?


「ふ、2人とも何故ここに!?」


「たまたま移動教室で通ったから寄ってみようって話になったんです!ね!」


「2人が見えたので……声掛けてみただけです」


「そ、そうだったのか……」


(早速少し表情緩んでる……)


「わざわざありがとう、またお昼な」


「はい!」「また」


「あの2人がこうやって会いに来てくれるなんて…嬉しいこともあるな。忍」


(まあ他の人達にはバレてないけど、こんな顔、他の人には見せられないかな…)

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― 新着の感想 ―
[良い点] ドキドキ展開で良いですね。これからの物語を楽しみにしています!
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