第24話 無自覚……?
今週頑張れば土曜投稿できるかも……頑張る……夜勤頑張る……
つい最近、早乙女さんから下校の時一緒に帰ろうと言われなくなった
もう全然誘ってもいい、とは言ってあるのだが
気がついたら教室にいないことが多い
私は気になってついていくことにした
「もーー!やっぱり出来ないよぉ〜〜〜!」
急に大声がして慌ててその声の方に行くと
家庭科室でミシンの前で半べそかいてる早乙女さんがいた
「何してるの……?」
「あ、無口ちゃーーーん!助けてぇ〜」
半べそだったのが本格的に泣き始めて私にしがみついてくる
この布……そういえば今日家庭科でエプロン作ったっけ
私が布をじーっと見てるのに気づいて早乙女さんは我に返って
「わー!ごめーん!」と離れる
いや、しがみついたのそっちなのに、なんでそっちが照れてるの
「こ、これね……一応エプロンなんだ……」
…これエプロンだったの……?
今から制作しようとしてたのかと思ってた
「その顔、絶対ドン引きしてるでしょ」
頬をプクっと膨らませて怒る早乙女さんは
「いーもん、別に」とそっぽを向いてしまう
前の料理を教えた時も思ったけど
早乙女さん、不器用すぎないか
「早乙女さん、弟いるって言ってたから裁縫はできると思ってた」
「全部お母さんに任せっきり。あたしはもう触るなとまで言われたんだよ〜」
……まあ。確かにこのクオリティじゃ仕方ないな
確か私のはバックに…あった
と取り出すと「えー!それ無口ちゃんの!?」とビックリされる
別に裁縫は得意でもないから
普通ぐらいの完成度なはずだけど…
「ね、教えてくれない?これ作らないと帰さないって先生に言われてさぁ〜」
「別にいいけど…」
「やったー!無口ちゃんありがとう♪」
それからしばらく、付きっきりで教えてみたけど
……まあ自分勝手に解釈して違う行動することが多い
早乙女さんの母が何も触るなと言った理由もよく分かる
私が基本やって見せてあげると
ようやく理解して何とか形にしてくれた
「ありがとう〜ほんとに恩人だよ〜」
「……疲れた」
「ね、ついでといっちゃなんだけどさ、もうひとつ付き合ってくれない?」
もうひとつ…?と身構えてると
バックから算数の教科書が出てきた
……算数?????
「これ、よく分かんないから教えてよ」
早乙女さんが指した問題文は
よくありがちな点Pがどう動いて〜とかのやつだ
懐かしい、こんなのあったな
「でもそれ、小学の教科書じゃない?」
「え?うん、二先生がね、まずお前はここからだって言って渡してきたんだ」
……この学校、それなりに頭良くないと入れない学校だったはずだけど
なんでこの子受かったんだ……?
「このさ、点Pってなんで動くと思う?この場所気に入らなかったのかな!?」
しかも問題の論点ズレすぎでしょ
「早乙女さん、よくそれで高校受かったね」
「あたしね、すっごく特別なんだ!前はテニス部で特待生だったんだけどね、運動神経がいいから色んな部活の助っ人になること多くて、今じゃ試合の時だけしか顔だしてないんだ」
スポーツ特待でも、そんなことあるのか
私もバスケを続けてたら特待生出来たのにって
先生に言われたことあったな……
「でもそれ以外がからっきしでね。どうにか皆に嫌われないように頑張ってたら友達はいっぱい出来たんだよね」
だからこんなに陽キャモンスターなのか
なんだか、納得してしまった
「じゃあ私が少しでも出来るようにカバーしてあげるよ」
「え、いいの?」
「……友達でしょ」
「……うん!!!あたし無口ちゃんと友達になれて嬉しい!」
飛びっきり明るい笑顔を向けられ
私は照れくさくてそっぽを向いた
やっぱりこの明るさには勝てないな
今ストック10話くらいは溜まってるんですが
永遠に試行錯誤しながらなのでペースが遅い……w




