第22話 こいつは黒だな
昨夜から夜勤が始まったので、6時前くらいに投稿しますね
ストックそろそろやばたにえん
でも今回は、本編も番外編も百合百合してて供給過多すると思います
した人はいいねくれ。感想くれ。(直球)
先生のウザ絡みから逃げた後
早乙女さんと九十九さんが合流した
というより、早乙女さんが九十九さんを連れてきた
「ドタキャンしそうだったから家まで迎えに行ってきた!!」
相変わらずのフットワークの軽さをしてる早乙女さん
九十九さんはでかいため息をつく
「こいつ、来ないならずっとここにいるからね!とか言うんだぜ、警察呼ぼうかと思ったよな」
「そんなに来たくなかったの?」
「……別に来たくないとかじゃ…むしろ準備に時間かかったんだよ」
「あ、そうそう聞いて!一色ちゃんのスッピンめちゃ可愛かった!」
「おいてめぇ言うなっつったろ!!!」
私が見てない間に仲良くなりすぎでは……
…………
「ん?どうしたの無口ちゃん?」
「え?なにが?」
「いや、じーって見てくるから、なんかついてる?」
「べ、別に」
私がそっぽを向くと「もぉーなにぃ〜?」と私の顔を覗き込む早乙女さん
しつこいな、と思いながら逃げようとすると
先生が後ろにいて逃げられない
この人、いつの間に背後に……
「お前らいつの間に家行くレベルで仲良くなったんだ?」
「そりゃ先生!あたしだから!だよ!」
「ウチ別にこいつと仲良くなったつもりねえ」
「ほら、やっぱあたしもギャルみたいなもんだし?通じ合う物があるんだよ☆*。」
「つーか他の奴らも似たようなもんだろ。紅葉がウザ絡みして、仕方なく絡んでるやつだよ」
似たようなもん……まあ確かに……
と思ってると先生に肩を組まれる
「こいつにも適度に構わねえと嫉妬するぞ〜?」
「え、嫉妬してくれてたの!?んもう、無口ちゃんは親友だから心配しなくていいって♪」
「嬉しくないし……嫉妬してない……」
「独占欲強いのは姉妹一緒だなぁ〜そんなんじゃモテねぇぞ〜」
「ウザイです」
そこまで会話すると、九十九さんが笑い出す
「フッ、その様子だと本当に嫉妬してたな」
「してない」
「良かったよ、あんたが昔みたいになってさ」
「昔……?」
「覚えてねえんだっけ、ウチが友達と仲良くしてるのに対してさ、たまにむすくれてたじゃん」
なんかすごく恥ずかしいエピソードを暴露されて
顔が火照るのを感じる
もう逃げ出したい、と思ってると
タイミングよく忍先輩が入ってきて
すぐに先生を引き剥がして逃げ込む
「わわっ、どうしたの?」
「皆さんがいじめます。助けてください」
「フフっ仲良いねぇ〜」
「皆、ご飯できたぞ…って何してるんだ皆」
「先輩達!無口ちゃん捕まえて!今きっと可愛い顔してますよ!!!」
「あ、あんまりからかわないであげてくれ、またふてくされるぞ」
『……数時間後』
早乙女さん達の尋問からようやく解放され
先輩達が用意したご飯を食べ
レクリエーションと称して枕投げも行われた
…といってもほぼ早乙女さんと忍先輩が舞い上がって
他3人は巻き込まれただけだ(先生は酒飲みながら見てただけ)
…けど、なんだかんだ楽しかったな
「それじゃ就寝だけど……誰が無口ちゃんの隣寝る!!?」
私がしれっと端っこを取ってると
急に早乙女さんは私の腕を掴む
何の話だ、と思ってると
先生が腕を掴む
「そりゃお前〜母性溢れる私だるおぉぉ〜」
「先生、酔ってます…?」
「いやいや!親友であるあたしでしょ!」
「早乙女さんも何言ってるの……」
2人に引っ張られてるとしれっと九十九さんが隣に座り始めて
先生と早乙女さんが「ズルしない!」と言いながら引きずる
「バレたか……つか、愛華に選ばせりゃいいだろ」
急に選択権を与えられて
改めて皆を見渡す私
正直、誰が隣でも良かったのだが……
隣にいて静かそうなのは明らかに先輩二人のどっちかだ
そう思い先輩2人を見てると
忍先輩が何か察したのか、麗奈先輩の背中を押す
「ほら、行ってきなよ」
「えぇ!?何故!?」
「じゃあ……麗奈先輩で……」
「本当に私でいいのか!!?」
「この中で1番静かそうだし……」
「「「どういう意味!!?」」」
うるさそうな3人がハモった。そういう所なんだが
結局私が選んだ麗奈先輩が隣になり
しばらくして皆が寝静まり始める
まあ、案の定、少し先生の寝息がうるさいが
これならすぐに寝れそうだ……
と思ってると、腕に柔らかい感触が伝わる
ん?と思って横を見ると、少し震えている麗奈先輩がいた
びっくりして思わず声が出そうになったが
震えてるのを見て、すぐに状況を察知する
常夜灯がついてるとはいえ、暗いから怖いのか
「神楽さん…すまない。少し、少しだけでいいんだ、こうさせてくれ」
小声で震えながら言う先輩の小動物感に少し、ドキッとさせられる
普段から佇まいと振る舞いは凛々しい先輩なのに
今は怯える子供のようだ
私は無言でそのまま軽く頭を撫でる
えと……忍先輩は少し抱擁もしてたよな……
「失礼しますね…」と小声で言って
背中に手をまわして抱擁する
なんだかドキドキしてる自分がいる
私の心臓の音聞こえてないといいけど……
ちらっと先輩の顔色を伺うと
凄く顔が真っ赤だったが、落ち着いたのか
「ありがとう……」と言って、寝息をたてはじめた
私もそれを見て安心したのか、いつの間にか寝てしまっていた……
「無口ちゃん……!!?」
「こいつ…まさかと思ったがやりやがったな……」
何やら会話が聞こえて目が覚める
もう朝か……?と思ってると九十九さんと早乙女さんが見えた
「二人ともおはよう……」
「おはようじゃねえよ。それなに」
それ、と言われて見てみると
抱擁したまま眠ってる麗奈先輩だ
やばい、すっかりベットに戻すの忘れていた
「2人は……付き合っていたの……!!?」
「いやっちがっ」
私が否定しようとすると
先生も起き出す
「んぁ〜なにしてんの?」
「先生見てください!2人が!!」
「あ〜〜〜〜〜……学生のうちは線超えんなよ〜」
「別に超えてません!!!!」
私が大声出したことによって麗奈先輩が起き出す
良かった、これで弁明できる……と思ってると
麗奈先輩は私を見るなり頬を赤くする
「お、おはよう神楽さん……」
それを見た先生は一言付け足した
「あ〜ドンマイ2人とも、こいつは黒だ」
「違います!!!!!」
「……良かったね、麗奈」
番外編 チョコたっぷり
【紅葉視点】
「無口ちゃん!ポッキーゲームしよう!!!」
「ポッキーゲームって、あの両端から食べるやつ?」
「うん!」
「友達でするゲームじゃないし、それなんか溶けてない?」
「大丈夫!!!ほらこっちくわえて!」
「ムグッ」
(よし、あたしが頑張ればきっと無口ちゃんは恥ずかしがるはず!)
「サクサクサクサク」
(って、もう食べ始めてる!!!!?!?)
「サクサクサクサクサクサク」
(順応早くない!?これ以上は無理ぃ!『ポキッ』)
「一口も進めずに折るってどういうこと」
「ごめんなひゃい調子乗りまひた……」
「…ちょっとじっとしてて(ピトッ)」
「えええ!?どうしたの無口ちゃん!」
(触れられてる!?ま、ままままさか普通に直接キスされる!?)
「はい取れた。溶けてたから口元についてたよ(ペロッ)」
「つ、強すぎ無口ちゃん……」
「なにが???」




