37・近況報告してみました。
続きです。
更新するする詐欺からの脱却のため、できるだけ更新する予定です。
宜しくお願い致します。
皆様に楽しんで頂けましたら幸いです。
僕とルウスは今日も元気にって言っても良いのかな?森の中を駆けて行く。
暑くもなく寒くもなくなんだけど、それは季節ごとにウリケルさん製の服に着替えているから森の中を動き回っても、少し汗ばむくらいだけれど色々と動き回るのにはちょうど良い季節?いや、規格外な服のおかげなのかな?冬は暖かく夏には涼しい、防御力も優れた高性能な服なんだよね。
「ルウスあのね、今日は肩車は無しでいいかな?」
「(?、何でだ?)」
「それはね、この辺りって見たことの無い植物が沢山生えているから、もう少しゆっくり見てみたいんだ」
「(お前が言うのなら仕方がないけど、立ち止まる時には早めに言えよ?)」
森の中では沢山の種類の木の実やキノコなんかが食べ頃を迎えていて、採取をするために少し探しただけても色々と採れるかるからとても楽しいんだ。
もし今までに失敗した事を同じ失敗を繰り返さないように反省をしつつ?している筈だけど…つもりなんだけどね…初めて目にする物を観察したり毒が無ければ触ってみたり、そのままで食べられるのなら採取や味見も忘れないよ。
「うん、わかった。なるべく早く言うようにするね」
「(お前が迷子になったらじいさんが困るからな、わかっているのならいいぞ!)」
ウリケルさんから引き継いだ知識を参考にしたり、ウリケルさん本人から直接のアドバイスをしてもらいながらも森の中を観察しながら進んで行く。
「………(エル、あそこの大きな木の根本に生えている草のなかに薬草が生えているのがわかるかい?)」
「はいっ、師匠どこですか?…えっと…薬草ですか?」
「(…エルどうした?置いて行くぞ)」
「ルウスごめん、ちょっと止まって」
初めて見る木の実やキノコや薬草や香草等を採取して、無限収納に収めて行く。ルウスは甘い果実や肉には興味を示すけれど硬い木の実やキノコや薬草には目もくれないので、僕が立ち止まる度に置いてけぼりになってしまう。だけれど、僕が後を付いて来ない事に気が付くと律儀に戻って来てくれる。
「………(ほら、あそこの下生えの所に変わった形の葉っぱがあるだろう?)」
「下生えの所ですか?」
「(エル、どうした?何かうまそうな物を見付けたのか?)」
ルウスは僕が何かを見付けた時にわざわざ引き返すのが面倒くさいから、そのための肩車をしている可能性もあるかもしれないよね?その日の気分次第にはなるのだけれど肩車をしている日もあるし、今日の僕はは肩車をしてもらって無いからいつもよりは自由に動けるんだ!
「ううん、どうなのかな?師匠が言うには薬草みたいなんだけど…」
「………(ほら、そこだよ。近付いてよく見てごらん)」
「はい…あっこれですか。よく見てみないと、これは気が付きませんね!」
「(なんだよ、また草か…どうせなら旨いキノコとかがよかったのに…)」
口では「(遅いとか)」「(そんな不味い物はどうでも良い)」とか言いながらも僕を探して引き返してくれるので、僕も「ごめんね」とか「ありがとう」って言ってルウスには興味が無いかもだけれど、一応僕が採っていた素材の説明をする。僕の説明を聞いても、「(ふーん)」だとか「(あっそう)」って感じで答えは素っ気ないのだけどね…。
「でも、初めて見る薬草だから気になるよ」
「(ふーん、で、その草で肉が旨くなるのか?)」
素材の名前とか植生とかには全く興味を示さないのだけれど、その素材を使うと肉料理の種類が増えたりその他の料理が今よりも美味しくなる事を伝えると、ルウスも木の実やキノコや薬草や香草類にも少しずつだけど興味を持ってくれる様になった。
「どうですか師匠?」
「………(どうだろうね?その薬草は基本的に薬の材料として使う薬草だからね…料理の材料や調味料として使った事は私は記憶に無いかな?そう言う話も聞いた事はないと思うけど…)」
「(チェッなんだよ、食えないのならただの草と同じじゃないか!)」
なんだけど、料理に使えないや使わないとわかると途端に興味を無くしてしまう。本当にルウスの考えっってわかりやすいよね。
「………(まぁでも、調理の仕方によっては食べられない訳では無いと思うよ?)」
「そうなんですか?でも、師匠が聞いたことが無いのなら、貴重かもしれない薬草を気軽に料理に入れたりして試すのは怖くて出来ませんね」
だけど今回はルウス的には外れかな?この薬草は食べようと思えば食べられないとは思うけど、どちらかと言うと薬の材料になる薬草だからね。
ルウスは本当に自分の欲望?食欲が正解なのかな?に素直だよね。
決して僕の採取のお手伝いをルウスにして貰っている訳じゃ無いよ。これはあくまでも僕の修行の一環で有って、ルウスは僕のお目付け役?監視役?いや…見守りなのかな?みたいなものだからね?それにウリケルさんも付かず離れず姿を現したり消したりして僕を見守ってくれているしね?
「………(まあ、食べられる食べられないはさておき、エルの薬の調合の練習には使えるから採取はしないとね)」
「(ふーん、ならオレは草を採り終わるまで、周りを警戒しとくぜ!)」
「うん、ルウス警戒は任せるね。何かあったら早めに教えてよ」
「(ああ、わかったよ!)」
その日採った素材でそのまま使えるものは、早ければその日の晩御飯か次の日の朝御飯に出てくるからね。まあ、下処理とが必要な食材とかも有るから必ずって訳じゃないけどね。
お肉だったら血抜きとか、皮を剥いだり内蔵を取り除いたり、各部位ごとに切り分けたりとかね…内蔵も食べられる様に下処理も必要だし、骨はスープの材料になるし、骨の中の骨髄って言うところも食べられるし…命を頂くからには命を粗末にしてはいけないんだよ!
僕の家でも父様や母様や兄様や姉様や村のお年寄りや猟師さんも言っていたからね。そう言えば姉様は
相変わらず元気だったよね。身代わりスライムの状況を知りたいときには知られるし、僕に必要な身代わりスライムの記憶が僕の記憶として?記憶されているんだよ?自分でも何を言ってるのかがわからなくなってしまうけれど、多分ウリケルさんの魔法で身代わりスライムの記憶が僕に足されているのかな?
「薬草もだけど、山菜も生えてるからこれも採らないとですね」
「………(そうだね、採り尽くさないようにだけは気を付けるように採ろうか)」
「はい、師匠!」
「(草、クサ、くさ、草ばっかりじゃん!)」
薬草や野草や山菜や果物や木の実だったら洗えば食べられるし生で食べられなければ、火を通せば食べられるようになるしね。でも、薬草や野草や山菜や果物や木の実も採りすぎは駄目なんだよ。
僕達以外にも森の中には沢山の生き物が棲んでいるから、彼らの食べる分も残してあげないといけないし、あまり採りすぎると次の収穫時期に採れなくなってしまうかも知れないんだって…。
森の中の生活ってなかなか難しいよね!
「(エルっ、そっちに小さいのが行ったぞ!)」
「えっ?!」
薬草や山菜の採取に気を取られている僕に、突然ルウスが声をかけた。大きい声でもないし鋭いようなそれでいて切羽詰まったような感じでもないし、小さいのって…僕の索敵魔法には特に危険なとか敵意が有るとかの反応は無いのだけど…はて?
危険とか敵意は無いのだけれど、でも確かに索敵の魔法には僕の方に近付いてくる反応があったし、小さく下草を揺らし近付いてくる気配が感じられる。小さくてすばしっこくてそして敵意の無い、それでいてたぶん僕には無害な生き物の反応なのかな?
「わあ!」
そして僕の目の前に現れたのは、茶色と金色の中間のような毛色の、ネズミっぽい顔をした胴長の小さな生き物だった。山菜を採るためにしゃがんでいた僕の目の前に突然現れた小さな動物は、一瞬僕と目が合ったと思った瞬間方向転換をして一目散に草木の影に隠れるように森の中へと消えて行った。
このところ天気の急変がすごいですね。
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