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IC革命

IC革命

2009年4月、国民投票により憲法第9条削除。

同年12月、ロシア、日本の憲法第9条削除により危機感を抱いた軍事関係者の上層部が、クーデターを起こし、現政府軍と軍事政府軍が激突。結果、軍事政府軍が勝利し、政権獲得。これにより世界が第3次世界大戦を予測する。

2010年、2月、ロシア、日本と対立する北朝鮮を支援。「冷戦時代に戻った」と、世界の人々は悲観する。

同年9月、CIS(独立国家共同体)はアメリカと同盟を組むことを考えるがアメリカは拒否。



2010年に起こったIC革命により、より優れたPCを安く大量生産することが可能となった。超小型の物体に1EBの情報を書き込むことが、ごく普通の世界になった。そして最終的には、人の脳に情報を移植すること、すべての物体に情報を移植することさえ可能となった。

人の脳に情報を移植するということ。例えば、円周率の2000億桁の情報を人間の脳に移植すると、完璧にそれを覚えているということになる。

木に情報を移植するということ。例えば、いままではDVDとか、CDとかに情報を書き込み、そこから情報を読み取るというものだったが、DVやCDではなく、ただの木のかけらで代用が可能となる。

このようなIC革命が起こったと同時に、人間の脳は飛躍的に発達した。情報を脳に移植できるためである。元の情報さえあれば、普通の小学生でも一流の科学者になることができる。

だが、人間の脳に情報を移植するというのはコストがかかるため、実用性は極めて低かった。ただ唯一、木や鉄などの無生物に情報を移植するコストはかからないものだった。

このIC革命が土台となり、人類は他の分野でも大きな業績を残した。毎日、明日にはなんの研究が業績を残すかが楽しみな社会となった。

このように人類の科学は飛躍的に発達したが、人類の性格までは変えることはできなかった。発達するにつれて、人の心は貧しくなっていく。

そして外交もまだ以前と変わらなかった。現在の日本は、いまだに国連の常任理事国になれず、北朝鮮との問題も解決していない。他にもいろいろあるが、主な問題はこの2つだ。

2005年にできたG4(常任理事国に加入申請した、日本、ドイツ、インド、ブラジル)

のなかで、常任理事国に加入していないのは、日本だけである。

日本はいまだに発展途上国に多大な支援を行っているにも関わらず、国連はそれを無視してドイツとインドとブラジルを常任理事国入りさせた。

しかし日本のやったことは無駄ではなかった。今は昔、発展途上国と呼ばれていた国も、先進国となり、目覚しい発展を遂げているのである。

日本はIC革命からアメリカを凌ぐ経済力となった。IC革命を起こしたのが日本であったからだ。今の日本は、世界を支える国となっていた。だが、これが皮肉にも常任理事国に入れない要因の1つとなった。アメリカがこれに嫉妬し、拒否し続けたためだ。

日米安全保障条約にもひびがはいり、もはや効力をなくしたものとなった。アメリカ軍は日本から総引き上げ、在日米軍は存在しなくなった。

一方中国とは親交が深まった。お互いの関税はかけず、自国のことより相手国のことを考える仲となった。

アメリカが日本から消えたため、日本は軍事力の強化に努めた。2009年に憲法9条も削除され、いまは戦争可能な立場に変わった。

日本の軍事力はIC革命と憲法第9条の削除により、異様なものとなった。軍事力の総力では、アメリカに劣るが、技術力は世界一となった。日本は各種兵器の改良に努め、軍事力の増強を急いだ。これにはわけがある。北朝鮮の核ミサイルも原因の1つだが、それよりもロシアが危険だった。ロシアは北朝鮮に、兵器の設計図、資金、物資を提供していた。今、日本と北朝鮮は敵対するなか、ロシアは北朝鮮を支援した。ロシアは昔から核保有量は世界一で、軍事力はアメリカに次いで3位。ちなみに今、各国の兵力の順位は、1位中国、2位アメリカ、3位ロシア、4位北朝鮮、5位インド、となっている。そして日本は20位である。だが今の時代の軍事力はもはや兵の数ではなくなった。技術、兵器の保有量によって戦局が左右される。日本のIC革命の土台は、その分野でも役に立った。技術面ではアメリカを凌いでいる・・・・・・

そして、拉致問題も解決されていない。それどころか先進国各国は北朝鮮の核保有を認め、

国交を開いた。もはや拉致問題と核問題は、日本と北朝鮮の間だけとなった。

そして今、2012年となる。


これから始まる第3次世界大戦。この大戦は第1次世界大戦、第2次世界大戦と違い、ヨーロッパではなくアジア大陸が主戦場となる。


この話では、泊弘忠という中学生が主人公となる。彼はとりあえず万能と言えよう。成績は優秀で、スポーツ面ではテニスの県大会1位の実力を持つ。クラスのリーダー格で、先生からも好まれる真面目さ。誰もが彼に憧れた……

しかし、その万能な能力があっても、戦場では何の役にも立たない。弘忠はその戦場を駆け回ることになる……


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