【処分】
魔王ディフェルの世界征服
第6話:【処分】
翌日、ウィルは外で動くための資金稼ぎとダンジョンでの戦力を探すために掲示板を見ていた。
(ゴブリンかオーク……距離も離れていないみたいだし、オークの巣を軽く壊滅させたらゴブリンの巣へ向かうとするか)
オーク討伐の依頼を取って受付に向かった。
受付の近くにあった壁はもう修復されていた。
「おはようございます。この依頼受けるんでお願いします」
「わかりました。………更新しました。16日以内にこの依頼を終わらせてください。終わらなければ罰金しなければいけないので」
カードを受け取り、出口に向かった。
その先には、上半身に包帯を巻いた男とその愉快な仲間たちが立っていた。
それを無視して町の出口に向かう。
男達はウィルが歩くと気配を消して追跡を開始した。
「あ、おはようございます」
「おはよう。無事登録できたんだな」
「はい」
「ところで……」
門でユリアと再会した。
昨日言っていたことは間違えではなかったようだ。
少し言葉を交わした後、ユリアは小さな声で「気をつけろよ」と言った。
「わかっています。じゃあ、行ってきます」
「魔獣や盗賊には気をつけろよ」
町から出て走り出した。
理由は町から遠ざかって目立たなくなるためと、後ろにいる奴らを処分するためだ。
暫く走って森の近くまで行くと、後ろに声をかけた。
「出てきたらどうだ?」
「やっぱり気づいてやがったか」
「どうせ俺を殺しに来たんだろ?かかって来いよ」
「貴様!!」
「待て!!」
男がウィルに殴りかかろうとした奴を止めようとする。
しかし、そいつは瞬きする暇なく拘束された。
「いやー、鈍器持ってくるの忘れたんだよな」
そう言って拘束された人の足を掴んで持ち上げる。
「武器になってくれてありがとう。雑に使ってやるよ」
拘束された人(これからはKとする。)は目の前にいる男に向かって振るわれた。
ボキッという骨が折れる音がしたが気にしない。
息の根を止めるために後頭部に向かってKの頭が来るように調節し、再びKで殴りかかった。
「Kー!!」
Kは男にトドメを刺したと同時に頭の一部が陥没して動かなくなった。
「使えないな……。後でオークの巣を突破するための道具にしようと思っていたのに」
使い物にならなくなったKを捨て、残りも同じように拘束して武器にした。それを持ってオークの巣へと向かった。
ズドンッ……。頑丈に閉じられている扉が勢い良く壁に激突した。
何事かとオーク達は出入り口の方へ集まっていく。
砂埃が晴れるとそこには人間を担いだ人間が居た。
前者の人間は首が千切れて頭が無くなっている。
「お邪魔しまーす」
目の前にいるオーク達に一礼して武器(前者の人間)を振って襲い掛かった。
ゴキャッ……。と言った何かが潰れた音がなっても気にせずそのままこのオークの巣の王がいるところを目指す。
周りにいるオークは目の前にいる人間が恐ろしく思ったのか、散っていった。
少なくとも、オークの目には仲間を振り回し、武器にする狂人として映っていた。下手したら自分が武器として扱われるかもしれない。
幾ら長い間共にしてきた仲間と一緒に潰れて死ぬのは嫌だと思ったのだろうか。
「ひっ……」
声がしたので振り返ると、
逃げたオーク達が居た部屋にはある異臭を放つ白い液体が掛かった少女が倒れていた。
ウィルは木にすることなく進む。
本来なら武器として扱いたかった。でも、オークの精液が掛かった人を武器にするのは流石に嫌だったという思いから扱わなかった。
そのウィルを見て少女が口を開いた。
「あの……」
「あ"?こっち向いて話すんじゃねぇ。匂いが服に移る」
それから次々とオークを肉塊で殺し、ようやくオークの王がいる部屋に辿り着いた。
その部屋からはオークに絶賛苗床にされている人々の嬌声が聞こえてくる。部屋を開けると、彼処で出会った少女よりも強烈な匂いが外へ流れ込んできた。
オークキングやその取り巻き?達は侵入者がいるのにも関わらずあの行為を続行する。
「討伐部位は分からんし殺した後そのまま持っていくか」
と、独り言を言ってオークキングの近くへ行こうとした時、後ろに何か気配を感じた。すっと避けると、棍棒が思いっきりオークキングに振り下ろされた。
オークの攻撃を受けたオークキングは立ち上がってそのオークを殴り始めた。
同時に、オークキングの周りにいたオークジェネラルなどといったオークの上位種が侵入者であるウィルを標的とし殴りかかった。
オーク達を上にいた普通のオークと同様に武器で殺し、その死骸を空間魔法で亜空間に収納した。
先ほどのオークを殺したオークキングは仲間がいなくなっているのに気がついた。
後ろを振り向くと、肉塊を持って暴れるウィルが居た。
仲間の仇だというようにオークキングは声を上げて近くに落ちていた棍棒を持って殺しに掛かった。
「聞かないよ」
攻撃を軽々しく避ける。
攻撃が全く当たらなく、イライラしていたオークキングはダメージ覚悟で突っ込んできた。
「馬鹿だね」
その直後、オークキングの胸元には骨が生えていた。
その骨を抜き取り、蹴りでトドメを刺した。
「回収っと。やることが終わったし、さっさとここから出るとしよう。
でも、その前に
清らかな水よ、我が身を包む瘴気を取り除け【浄化】」
匂いや血を落とし、オークの巣の入り口まで戻った。まだ生き残りがいるかもしれないので、周りに被害を及ぶことを懸念して丁寧に入り口を潰してゴブリンの巣へと向かった。