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偶然という名の。

始めて恋愛に挑戦します。

ありきたりな内容かもしれないですが、楽しんでいただけたら幸いです。

恋愛って何だろう?

LikeとLoveは何が違うのだろう?


私、雲母麻友きららまゆは今年で十七歳。年齢と一緒の数だけ彼氏…恋愛をしたことがない。周りは彼氏、彼氏と毎日語ってくれるがいまいち実感が湧かない。そんな中で出会った先生との関係が私を変えていく…


「わっ!まーたあの芸能人結婚したんだ―結構好きだったのになぁ…」テレビの前でそんなことを呟く。こんなの日常茶飯事。朝からこんなだからよく遅刻する。「ちょっと…テレビはいいから、朝ごはん食べなさいよ。また遅刻して担任の先生に怒られるわよ?」「いーのいーの、あいつあんまり私に関わって来なくなったし…あ、ご飯は少なめね。」こんな私だからもちろん、彼氏はいない。別に欲しいとも思わないからいいけど。


「麻友ー!おっはよー!」元気なこの子は五十嵐奈々《いがらしなな》。彼氏を高校に入ってからきらしたことのない猛者。と私は心の中で勝手に命名しているが。共学だから周りに男子はいっぱいいるけど…全然ピンと来ない。「はーい…席に着いてー…」この騒がしい中、やる気のない声とそれなりの音量で皆聞こえてないみたい。やっと先生に気付いて席に着く。「はい、委員長は…今日は遅刻してないな。」教室中に笑いが溢れる。恥ずかしいけど…一瞬だけ優しい目をしてきた…?「あ、えと、きりーつ、礼!」私の号令でいつもの「おはようございまーす」という声が響く。さっきの優しい目は…何だったのだろう。


「今日は遅刻してないなーだってー」「うるさいなー…ちょっとからかってきただけだって…」「えー…?だってあの川村かわむらだよ?絶対脈ありだって!独身だし、まだ若いからアタックしてみればー?」「バカ。」軽く奈々の頭をチョップする。川村健太けんた。私達二年B組の担任で、見た目はひょろりとしているが顔はきっちりしている。理科の担当で、その見た目から一部にはファンがいるとかいないとか…

まあ、私から見ても普通って感じで別に好きとか思ったことなんて全然ない。だからこそ…今朝の…あー…自分落ち着け!何そんなに戸惑ってるの?普段通り、普段通り…


全ての授業が終わった放課後、皆が一斉に帰る中私も帰ろうかと席を立った時、川村先生に呼ばれた。奈々に「ほら、来た!」などとニヤニヤされつつ、先生の方に向かう。「呼びましたか?」「うん、呼んだよ。雲母さんに手伝って欲しくて。」先生の目線の方向に目を向けると、大量の提出物があった。そういえば、今日は色んな教科が重なって大量になったんだっけ。先生一人では無理そうだ。「あ、手伝いますよ。先生一人じゃ無理ですもんね。」「ありがとう。」そのまま大量の提出物を職員室まで運んで終わり…と思いきや、先生から意外な…というか変なことを言われた。「…雲母さん、今日はありがとう。お礼にお菓子あげるから、今日は少し残りなさい。」「先生、私のこと馬鹿にしてます?お礼は嬉しいですけど、この後用事ありますしそれにお菓子って子供じゃないんですから…」「…いいからっ!」突然の大声にびっくりする。いつもは普通よりも小さいくらいの声の先生が、いきなり大声を出したのだから。突然の出来事に一瞬固まったのは私だけでなく、職員室の先生達も驚いているようだ。「…先生?どうしたんですか?急に…」「あ…ごめんなさい。ちょっと雲母さんを驚かそうと。」そう言って少し笑う先生に何か変な感じがした。その後、先生の言う通りお菓子を食べて一休みしてから、学校を出た。そして、帰って気付いたことは私のいつもの帰り道に交通事故があって人が亡くなったということ。そしてそれが、私が職員室で大声を聞いた時間…つまり、いつも通る道での時間帯だったということだった。

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