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エピローグ3

「あぁ~!美味しかったね!」

「おう!うまかったな」


俺達はそんな会話をしながら店員の「ありがとうございました~」をバックに店を出た。


「いや~、まさかこんなとこにマッカーサードナルドが出来るなんてなぁ~」

「ほんとだね!塾の近くにこういうファーストフード店無かったから便利になったもんだ!また来ようね!!」


めぐみはクルッと俺の方に身体を向けながら俺に屈託の無い笑顔で言ってきた。


俺はムフフと鼻の下を若干伸ばしながらも「おうよ!」と嬉しげに返答した。


と、その時だった。俺の手のひらに柔らかく、少し湿っていて温かい何かが触れた。俺は ん!?なんだこりゃ?とニギニギしながら顔を下にやり、そのニギニギしている物が何かを確認すると、どうやらそれはめぐみの手であるようだった。


「!?!?!?!?!?!?」


俺は恥ずかしさからか、ババッとめぐみの手を振りほどき、「い、いや~夏なのに蝉が鳴いてないなぁ~。あはは」とアホのチンパンジーが言いそうな発言を、ゴリラみたいな顔で恥ずかしげに言うと、めぐみは今度は俺が手を離さないよう、俺の手を両手でおもいっきり握り、


「あのね。さっきのお店でした話のことだけど・・・」とちらっと俺の顔を下から覗き込むように見ながら、「今度つづき聞かせてね」とかなり恥ずかしそうな顔で、俺に言ってきた。正直俺はその恋愛ドラマで観たようなシュチュエーションに心身ボルテージMAXな感じになったが、そこは自分を抑え、冷静に「あ、ああ~!!あ・・・・あぁ!!今度な!」と、その話の“つづき”を今言えない根性無しの自分に少し嫌気が差しながらもなんとか返答した。



このファーストフード店と化してしまった店の隣の隣が俺の家だ。

そのため折角めぐみと今いい雰囲気なのに、すぐ家についてしまった。

俺は家に入りながらめぐみに「また明日な!」と笑顔で手を振った。


―――――――――――――



ファーストフード店、マッカサードナルドの照り焼きブリたまサンド以外で今若者の間で話題になっているのが、携帯電話用アプリの“MINE”だ。このMINEはチャット形式で相手とメールのやり取りが出来たり、無料で電話が出来たりと、他者と連絡する際には必須なアプリとなっている。俺は風呂から出て自分のスマートフォンを観ると、MINEのメールの着信が来ていることを知らせる赤ランプが点灯していることに気が付いた。


確認すると、それは今さっきお熱いヒューヒュー展開をしていためぐみからである事が分かった。

MINEを開くと、そこには「親に『遅くまで出歩いて!心配したじゃないの!!』って怒られちった\(^o^)/」という内容のチャットがめぐみから流れてきた。俺は「あーららーこーりゃーりゃー」と適当に返信すると、めぐみから「くぇえ!くぅうぇええ!!」と、チョ○ボールのキョロ○んみたいな鳴き声を示すかのようなチャットが来た。めぐみはこのように結構意味不明な言動を突然することがある。俺は返答に面倒くさくなって、「それよりさ、さっきの音ビックリしたよな。なんだったんだろな」という、話題を変えるためのチャットをめぐみに打った。めぐみは「うーん確かにね。バリバリバリって音がしたから、雷がどっか近くに落ちたのかな?」と返答してきた。俺は「うーん?それだったらカメラのフラッシュが光ったような感じで外が明るくなるよね?」と打つと、めぐみは「そんなん知らんクエ。眠いから寝るクエ」という返事が来た。なんだこいつ。俺はこんなやつを好きになってしまったのか。


まぁ俺もなんか真剣に考えるのがアホらしくなって、その日は寝ることにしたクエ。


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